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夜が空を包み
七色に光る
願いの帯たちが
星の間を縫って
空へと羽ばたいていく頃
 
遥か空の上では
一年分の時を越えて
会瀬を交わす者たちが
確かめ合うかのように
抱き合っている ....
底の少し剥がれた
スニーカーで、歩く
レンガに反射する光が
私をほんの少し
焼いている
 
とりあえず深呼吸
一回、二回
排気ガスは気にしない
それすらも
世界の一部だと
言って ....
層になった雲が
ゆっくりと、重さを増して
僅かに酸を帯びた
涙を流す頃
 
私は
地に足をつけながら
それを、一粒ずつ
掬いとっている
 
 
指で跳ねる雫に
唇を寄り添わせる ....
静寂が
哭いている、部屋の
隅っこで
うずくまっている
 
返らない電波を
無意識に、待ち望みながら
瞼を引っ張る睡魔と
戦う
 
 
汚れを知らぬ
白い壁に包まれて
私は寝 ....
湖の上
淡く、輝く光が
ちらちらと
飛び交っている、その横で
 
私は息を潜めて
空を
じっと、眺めている
 
 
儚く光る
空の、瞬きと
目の前を飛ぶものが
重なる
 
 ....
いつのまにか
溶け込んでいた、世界と
私との接着面に
体温計をさしてみる
 
ゆっくりと
開いた手のひらと
大気との間
握ることはせず
また、摘まむこともない
 
 
少しずつ ....
揺れる電灯を
膝立ちのままで、消す
扇風機からの人工が
生々しく
私の頬を通り過ぎる
 
茶色い光の下
飛び交う光がある
テレビを消してみた
全く
見えなくなって、しまった
 
 ....
指先だけで、そっと
窓を開いてみる
隔てていた向こう側には
空の海があり
 
紙飛行機を飛ばす
誰宛てとかではなく
紙飛行機を飛ばす
そこに、意味なんてない
 
 
ここは海だろ ....
君が僕に触れた
その指先から、ほどけて

僕の身体に巻き付く
見えない包帯に
なってしまえたら、いい


息をする度に
ひらひらと揺れて

いつか、二人の匂いが
一緒になっちゃ ....
カーテンと
鉄骨の隙間から覗いた
スカートを捲る
そこに、秘密はない
 
白く染まった床と
天井の間で眠る
ストッキングを破る
そこにも、秘密は見当たらない
 
 
ステンレスの ....
フロントガラスに映る
木漏れ日をなぞって
睡眠体勢をとる
 
外に出てしまうと
少し、汗ばむ陽気だけれど
一つ隔てた世界では
丁度良い感じだから
 
 
上昇気流に乗って
飛ばさ ....
あの
光る目を盗んで
チョコレートを
口へと運ぶ
 
事実
今は授業中なのだけど
私は自分の
欲望に忠実なので
食べてしまう
 
 
生産者が
緑色の板に向かう間は
絶好の ....
指切り、愛し紡ぎ
離すのは勿体無いと
絡めたまま
 
指切り、愛し紡ぎ
切るには惜しすぎると
繋いだまま
 
 
小指同士の契りに
約束なんて
本当は、必要無くて
 
ただ一 ....
パンプスが響く
深夜の改札で
あたしは一人
足音を弾ませている
 
空も泣きそうな
こんな日には
ビニール傘があるといい
半透明なら尚更
涙を
隠してくれるから
 
 
無人 ....
誰もが背負っている
十字架の音で
 
踊る、僕ら
 
君は
スカートを翻し
 
 
スライム状の
舞台の上で
 
足を、掬われながら
 
踊る
踊る
踊る
 
 
 ....
ぽろぽろ、と
止まらなひのです
 
(それはあたかも)
 
言葉が
止まらないかのように
 
 
緩く
 
柔らかに
 
止まらなひのです
 
 
昨日、最後の宇宙人は ....
溢れ出したそれを
上手く、染み込ませて
 
作り上げるの
 
 
その後に
何で彩るかは
 
勿論、
作り手次第だから
 
 
甘酸っぱいあれを
乗せよう
 
そして
 ....
初めてのおつかいは
3歳の時
初めての仮想現実も
3歳の時だった

暗くなる日暮れに
何故か朝焼けを思い出す

少女だと言われたのは
いつの頃まで
だったのだろうか


モル ....
使い古した深夜帯から
紫色の空気が、香る
気付かれないようそっと
あたしは息をする

古くなった声は
黄色く傷んで
吐き捨てられていく


あの日の家はどこなの
あの日の声はどこ ....
君を想えばね
ほら
軽く ティッシュ一箱


いや 決して
決してね
いかがわしくはないさ



君を想えば僕は
涙だけでね
ティッシュ一箱 なんだよ



いや う ....
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