アースジェットが
秋のはじめになってもまだ半分くらい残っている
しゅーと夏を吐き出してみる
秋はそんなところから始まる

ぼくは割り算を高い空に置く
割り切れないことは繰り上げるのか
繰 ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
空からの鳥
土からの鳥
雲をあらそい
夜に落ちて
わずかな光に溺れる



土のなかの魚たちにも
雨は少しずつ少しずつとどく
稲妻の色に目覚め
音に眠る
その ....
たぶんぼくはぐちゃぐちゃのどろどろのけつえきのかけめぐるたいないのはじけるだろう


傷口を更に深める部屋を出てぐいっとひらく赤い雨傘


ドライヤーで髪を乾かすときに目を閉じる あなたの ....
吹かれるように手を振る
ススキの群れの中に
枯れて埋もれていきたいと
いや、そんな最期のために
生きていきたいのです


西風が波を走らせて
遠泳の息継ぎのように
{ルビ水面=みなも ....
街のすみの
白い白い花を
夜へと向かう暗がりのなか
したたる滴を追うように見つめる


からだが少しずつ咲いてゆく夜
時間と穴と痛みたちの夜
すべての窓と見つめあいなが ....
尖った粘土に
刺さった虫
のように
息だけ
している
息しか
できない

+

明方
キリンの群れが横断歩道を
渡っていく
あれは首長竜の一種だ
と弟に教える
弟は悲しそ ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
ツリーのてっぺんの星を100万個にひとつ、ほんとうに願いがかなうものに取りかえる仕事です。


王子様の先回りをして解毒剤を吹き矢で姫の首筋に突き刺す仕事です。


日々の生活のアクセ ....
砂の音のする、波
波の音のする、空
横たわり、重なり、果ててゆく、
空と波と砂のコントラスト


波打ち際を見逃したら次は
水平線に紛れてゆく人の素足が
空と波と砂の
コ ....
告白します。
ぼくは詩の書けない詩人なんです。

歌わず
炎の中の薔薇のように燃えもせず
気の抜けたペリエのような者に過ぎません

涙でいっぱいになった空から
雫が落ちてくるのを見なが ....
空へとつづく迷路に生まれ
空とは知らず昇りつづける



落ちゆくかけらの姿が見える
くすぶる姿で描きつづけている



湿り気に満ちたからだを
光の板におしつけ ....
{引用=音も無く 少し時雨れた 夕間暮れ


秋桜 ゆらり

 かしいで ゆらり

   涙の雫を 集めます



波間の 初音に 合わせ逢い

天女の羽衣 筋雲と

見 ....
 バクッ バクッ バクッ

 耳をすませば 聞こえてくる
 僕の身体を流れる
 心臓の鼓動

 バクッ バクッ バクッ

 早くなることもあれば
 ゆっくりとなることもある
 リズ ....
{引用=
自分が自分であることに
儚い戸惑いを隠せないのなら
あなたは泣いていい
存分に泣け
其処には
散々に舞う桜の花弁のように泣く理由が在る

自分が自分であることに
未来を確立 ....
ひ ゆるめば
あかされぬ 水平線 の

語り 眠らせる 睡蓮

トレモロ 
頬 寄せれば

いななく しらかぜ の

うちつける 火 の 扉
飛沫 で 消して

そこ ....
雪融けのせせらぎが
草木に沁み込む速さで伝わる春

ひらいた花のはなびらが
舞い散る中で見た空の
青さを呼吸するような夏を過ぎ

虫の声に名残匂わす
涼しさにはほんのりと憂いの秋が
 ....
 当たり前のように過ごしていた
 それは奇跡の連続で
 僕には身にあまることだ

 人生と言う生き物に
 命を吹き込んで
 群集のなかでも生きていたい

 ウイルスが散乱している世の中 ....
大切なものを失くしました
良く晴れた日のことです

まだ記憶だけが鮮明に残っていて
もしかしたら

あなたのことかもしれません

それはそれで
とてもいい歌だと思いました


 ....
身体を切って
心臓を取り出して
どうか
その胸で温めてほしい

それ以外
この寂しさは
埋まらないような気がして。
 僕の飼い猫は
 愛想がない

 ただ寝て
 ただ食べて
 ただ走り回って

 僕より
 偉いのかもしれない

 僕より
 かしこいのかもしれない

 僕みたいに
 人に
 ....
人の嘘で
鳥は空を飛ぶ
鳥の嘘で
ドアは人を
閉じ込める
ドアの中で
人は鳥を
飛ばし続ける

+

いつも
三人なのに
いつも
八等分
してしまう

+

 ....
目が覚めてまぶたばっこし腫れていた。その{ルビ嘘=わけ}繰りつつフッとため息

やりきれぬこの1日をやりきった。澄んだ夜空に微笑んで泣く

君と吾と 接続詞さえ遠ざかり、決定的な別れのにおい
 ....
雨の日の花
川のなかに泣く
さくら色の虹
白と黒の道


遠去かる銀を畏れ
目をつむる距離をのばしてゆく
道はどこまでも速く
道はどこまでも高い


見えない炎のか ....
宣告を受けた日
私たちは意外なほど冷静だった
それはおそらく
屈強な父の姿には癌という病名が
あまりにも似つかわしくなかったからで

父はいつもの如く寡黙だったし
私 ....
ビジネスホテルの白い天井に映される
窓枠の形は青白く
夜の闇にある光源を証明します


いつしか街で一番高いビルの
冷たく四角い丘の上で
僕も証明されたいと立ち尽くすのです


月 ....
朝のやかん
なぞって
もう一度寝る
エビの夢を
見ながら

+

階段
すべてが
階段
そんな
建物

+

夕刊の
「帰」という字を
黄色く
塗っていく ....
ふかみどり
ふかみどり
言葉を手わたし
笑むみどり


腕の輪まるく
伝うしずく
胸をすぎる
こがねの尾


風のなかをふり向けば
たくさんの声が消えてゆく
 ....
トランプをきるのがうまい手品師の名刺がころころ変わるのはなぜ?


テーブルに咲かせてしまった薔薇だから血にまみれつつ手に取る醤油


この剣をここに刺しますこの剣はここに刺します あら不 ....
言葉の手
音の火
途切れながらつづく歌
原をめぐる者たちは
けして治らない傷を持ち
手を継ぐもの
火を継ぐもの
いつの日か果てるもののひとりとして
不完全な魂に
またひ ....
ルナクさんのおすすめリスト(4684)
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