すべてのおすすめ
ゆうるりとただゆうるりとそそがれる刃から青とどろく夕べ




五の橋も四の橋もまた傾きぬ異なる生の軋みあう街




壁ひとつ扉のひとつも越えられぬこ ....
手のひらも夜もはざまも降りそそぐ漂う紙の大陸を踏む




わたしゆえ突き放された時の色たとえようとし止めた日のこと




たくさんの懐かしき文たなびいて涙な ....
ささやきが文字の痛みを取り去ると言葉は胸に目に突き刺さる


燃やしてもいいかおまえに尋ねてもおまえは黙る布の目をして





欠けながらまぶたに沈む光より ....
何処へゆく何処を向いても冬の日に無数の星のなかのかげろう



読み仮名は誰のためでもあらずしてただ自らの崩れし証



細く在るからだすべてに陽を浴びる幽かな ....
道と緑 弦の脚
紙より重い ひとつの羽根
前へ 前へ 
鳴りつづく


雨とはざま
空に触れない
遅いはばたき
銀の冬の糧


水は見えず ただ聞こえる
 ....
見えない子供の夢ばかり見る
うたと声を指さしている

かすかな鉄の飛び去る音
鐘に落ちる音 水に落ちる音

岩を擦る木
火ははじまりを燃し

ほどきほどかれ 姿むすぶ ....
星をちりばめた蛇の肌
太く巡り
雑に巡り
生まれに生まれを撒いてゆく




道を吐き 道を吐き
肌は蒼に 空を空を
けして光のせいにすることなく
逆円錐に持ち上げる
 ....
日々過ぎて無言の声の荒れ様に{ルビ正常=まとも}なものの異常さを知る



つながりは有るのに無いも同じことそのままでいるひとりしている



咆哮の色もかたちも変 ....
水や峡谷の国の演者が
水や峡谷の音を奏でれば
それが水や峡谷なのか
おまえの水や峡谷はないのか


孤独が{ルビ蠱毒=こどく}になるまでに
自身の何を殺してきたのか
それと ....
目から水を飲み
花になり
やがて言葉に
うたになる


数歩のぼる風の音
ひとつひとつの段の上に
しずくを含んだしずくが震え
空を囲む樹を映している


触れてはこ ....
午後の手を夜にするもの流れ落ち月と灯の影ふちどる熱さ



羽のうた夜と火のうた見張るよに双子のはざまを埋める海鳥



のばされた指の遠さに星は消え波をつらぬく矢は燃え上 ....
碧に緑で描かれた円が
四羽の鳥となって飛びたつ
地には器と光が残され
祝いの言葉に響きつづける


泣いてはめざめ
泣いてはめざめ
水をほしがる子の手を握り
しずくの径に消え ....
鈴の森触れては消える降るうたは触れては消える触れては消える



夜に泣く左目を知る鏡の子まなざし手繰る火の指の先



忌みの日の化粧のように白き喉うねりざわめく小径を照 ....
頬つたう流れに小指吸われつつ鏡のなかの老いを見つめる



死にかけた小鳥を隠す藪はいま蕾の波に覆われており



窓たたく冬の名残りをふるわせて排水口をふさぐ髪の毛

 ....
羽のうしろに光がいて
羽が光を振り向いたとき



ひとつの石の眠りのなかに
数千万年の微笑みがあり



光だけが咲く庭の
短い歴史に埋もれたのだと



 ....
遅い流れにひたされる街
今日も鏡は隠されてゆく
たましいのないもののふるえを聴く
たましいではないものに包まれたたましい


蜻蛉や蜉蝣
碧い石の眼
空を分け
空に埋もれ ....
あなたなど何処にもいないまぶしさの闇あびるとき微笑む真昼




いくつかの空のなかからひとつだけ溶けゆく青に造られし道




海と空むすぶ羽音の舞の輪に青の魚の名を ....
降りつもる首しめるよに降りつもる信じることのできぬしあわせ



ひとつまみふたつまみして倒れゆく小さな夜の集まりの塔



家の背にあふれはばたき打ち寄せる星に至る火 ....
しあわせに触れたら次はふしあわせお手玉の唄うなじ香らせ




あやとりの糸たぐるうちたどりつくふたつの胸のはざまのひかり




遠くをば見つめることすらでき ....
名を忘れ鴉にもらう夜明けかな



戸惑えど戸惑えどただつづく道



灰と種そのどちらにもなれぬ我



けだものに寄り添いて笑む夜風かな



終わりへ ....
雪原の風たぐり舞う銀髪にあるはずもない笑みを見ていた




くりかえし光の行方追いつづけ雪の背骨を駆けてゆく子ら




道に棲む{ルビ静寂=しじま}に映る水の笑 ....
午後に吠え夜に己れの洞に哭く肉の{ルビ葛=かずら}に囚われし我




消えてゆくひとりの時間ゆうるりと道に{ルビ描=か}かれた雨音のよに




午後に墜ち静かに ....
糸の光
曇に沈み
雨は低く
小声 小声


まぶた かけら
冷えて重なり
愚かしさのまま
流れ 昇る


高く積まれたもののなかから
少しだけ見える鏡の先端
ま ....
菩提樹の上で交わるけだものの系譜の果てに立ち尽くす我



吼えるものただ自らに背くもの震えるけもの響くけだもの



膨れては刃のごとく雪を斬る寒さ忘るるための憎しみ
 ....
めざめては指に生まれし水かきで午後の終わりを泳ぎゆくひと



ゆきずりの他人の家の軒下に丸く在るもの季を唱うもの



届かない遠い川原に届かない指の軌跡の光あおいで
 ....
あたたかい寝まきです
でも
あたたかいふとんです
おかあさん
頭のほうが寒くて
しんとします


眠ったとたん 朝でした
お昼を食べたら
もう夕ごはん
ふしぎです ....
あたたかく冷たい砂につつまれる湧き水の音めぐるむらさき



饒舌を打つが私の常ならずハチドリの羽ハチドリの水



指さきに降る水銀の一粒に触れに来る火の姿はまわる

 ....
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜



通りすぎまた通りすぎ唱は降る



手をかすめ消える笑みたち金のいろ



生と死を斜めに飾る毒の花



天と地の ....
苦しみと悲しみふたつ慣れすぎて触れるときまであなたを知らず




骨と骨あたらぬようにかたち変え心と肉の汗ばむ出会い




苦しみとよろこび混じるあなた ....
霧雨が運ぶは遠い音ばかり



我が水の薄さに萎える羽虫かな



触れるたび遠去かる音日々の音



ゆらぐ道ゆらぐ光の水の声



水もとめ{ルビ背=せ ....
ルナクさんの木立 悟さんおすすめリスト(139)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
めぐり_ふたつ- 木立 悟短歌510-8-4
無のあとに- 木立 悟短歌310-6-26
辺と際(めぐり)- 木立 悟短歌210-6-21
冬とかげろう- 木立 悟短歌408-12-2
岸と岸- 木立 悟自由詩208-10-24
緑星- 木立 悟自由詩508-7-28
降り来る言葉_XXXVII- 木立 悟自由詩408-7-21
共振- 木立 悟短歌1007-11-20
にくしみにかえて- 木立 悟自由詩607-9-3
つばさ_みどり_Ⅱ- 木立 悟自由詩1007-8-25
はじまりと双子- 木立 悟短歌707-8-13
つばさいす- 木立 悟自由詩1407-7-10
鈴森と鏡子- 木立 悟短歌807-6-19
冬と終わり- 木立 悟短歌11*07-4-11
ノート(創鳴史記)- 木立 悟自由詩707-3-16
ひとつ_みつめる- 木立 悟自由詩607-3-12
冬呼(青)- 木立 悟短歌907-2-27
夜未記- 木立 悟短歌807-2-16
冬戯- 木立 悟短歌1107-1-30
冬鴉- 木立 悟俳句907-1-30
冬業- 木立 悟短歌1907-1-23
灯夜へ- 木立 悟短歌1406-12-30
ノート(指記)- 木立 悟自由詩806-11-23
系譜- 木立 悟短歌706-10-16
夜__こがね- 木立 悟短歌706-10-12
わたせない手鏡- 木立 悟自由詩906-9-29
ある夜の色- 木立 悟短歌606-9-17
宝石夜- 木立 悟俳句706-9-15
あなたであるもの_あなた_息の源- 木立 悟短歌806-8-16
飛水記- 木立 悟俳句706-8-10

Home 次へ
1 2 3 4 5 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する