飲むヨーグルトを飲んだ
飲まないヨーグルトは飲まなかった
食べるヨーグルトは食べた
食べないヨーグルトは
食べなかった

幸せなヨーグルトは
幸せに満ち溢れていた
虹のかかるヨ ....
傷ついているなら
はっきりと痛んでよ
何も起こらなかったように
すましたままで
密かに終局へなんて向かわないでよ
泣いたらいいのかどうかさえ
わからないじゃない
低く
飛び出すことだけが
あの夏のまぶしさ

クラウチング

ゴール
そこにあるものを
めざせ
めざして

響く
号砲が
おわりのはじまり

まっすぐ
飛び込むことだけ ....
ボロ布しか
残らぬものを
愛と呼ぶ

あなたのすべて
奪い去る
悲しい人でも
愛せるかい

愛する人が
乞食に落ちて
みすぼらしくても
愛せるかい

光る涙の美しさ
人 ....
男は速度を
なくした
それは
止まる
ことだった
男は欲した
口に言葉
手に文字
そして
生きた
自治区
と呼ばれる
区域の
辺境の村で
男が再び速度を
手に入れたと ....
朝起きたら
しっぽがはえていた

慌ててひっぱって
ひっこ抜こうとしたけれど
しっぽはするりとまるまるだけ



かつて人がサルだった頃
当たり前にあったのだろうしっぽは
い ....
五つの星は夜生まれた
けれどその話はまた今度

青い とつぶやくと
その唇の形から魚だった時代のことが思い出される
泡は真珠とまんまるな月との間に生まれた

苦しくなって止めてしまう
 ....
                                 (喪失の物語)


彼女の胸には心臓がなく
代わりに小さな箱が埋まっていて
願いを唱えながら手を入れると
どんなもので ....
朝焼けに燃え尽くされて 空  
「熱を帯びたから、私行くわ。」
そう言うと 彼女の全身から
冷たい汗が吹き出したのだった。


憶えているのは 丸い尻
しっとりと 揉んだ
憶えているの ....
詩集にするために
詩を集めて

何になるんだ
って あなた

詩集になるんですよ

あんまり驚いたので
だって あまり変な事いうものだから

そんなことして どうなるんだって ....
たくさんの資料に埋もれて君に愛を告げた分室という部屋


僕の住む街を指でなぞれば指紋が乾く空のない地図帳


こけしを削って食事に入れ続けた、母は父に何の復讐


ひとことで言 ....
身に覚えのないことで
なぜか{ルビ矛先=ほこさき}はこちらに向いて
誰かの荷物を背負う夜 

自らの影を路面に引きずりながら
へなへなと歩いていると
影に一つの石ころが浮かぶ

理不尽 ....
高原行きの{ルビ汽車=ディーゼル}を待つ間
プラットホームの先っぽで
二人は駅弁を食べるんだ

二段になった折り詰めの
おしゃれな駅弁を
うれしそうに開けるんだ

中央アルプスの山嶺に ....
花はそのままで美しい
草木もそのままで美しい

根も葉も茎も枝も美しい
葉が還る土も美しい

あれらは光の受け手である


ケイソウはそのままで美しい
渦鞭毛藻類もそのままで美しい ....
風車が
巨きな時計のようだ
三つの針を吹雪にまかせて
早回しで、ゆっくりとまわる

うなっているのは
雪を孕んで吹く北風
だろうか
誘導電流を生み出すコイルの声
それとも
ただの  ....
最近
僕らの会話の間には
「確定申告」という言葉が良く出てくる

娘は
そんな僕らの会話を聞いていて
いきなり

「かくていしんこくってなーに?」
なんて聞いてきた

僕は ....
肩ひもがナイロンなんだとなぞられて まとわりついた背中の汗に


抱き合えばあなたのかたち胸が押され どちらの鼓動かわからなくなる


かぶさって唇奪う君を真似て 私も肉食動物となる

 ....
あなたの姿を まぶたの裏側に
赤い 糸 で繋ぎとめ
下の名前を そっと 呟いてみる


あなたへの 気持ちを 確めたところで


  ぬかるむ春の気配に取り残された針金細工
  忘れ ....
しごとのかえりにあるいていたら
いぬがよってきて
ぼくにこえをかけてきた

「たろうさん たろうさん」

ぼくは たろうじゃないし!

「だんごくれたらついていくよ」

こられても ....
水に溺れて
魚は魚でいられる

空に溺れて
鳥は鳥でいられる

土に 木に
溺れて
虫は虫でいられる

世に溺れて
人は人でいられる


ともよ ともよ
私たちは
 ....
?


おやすみなさい
の 一歩手前で
あなたが瞼に口づけするたび
生まれて初めて目にした光
を思い出しました


ツキン、と 氷の欠片が飛び散って
あなたが狩人の鋭さでもって
 ....
春の陽射しに 
紅い花びらが開いてゆく 
美しさはあまりに{ルビ脆=もろ}く 
我がものとして抱き寄せられずに
私は長い間眺めていた

今まで「手に入れたもの」はあったろうか 
遠い真夏 ....
北の郷にも
春は来て
紅やら白やら
梅が咲きました

梅の香とは
どんなものかと
高くもない鼻を
差し出してみれば
黄色に染まった鼻を見て
笑う君
ほころぶ梅に
負けず劣らず
頬そめ笑み咲き誇る


 ....
むかし美少年の
みつねくんと
あやしい遊びをした
梅の木に今年も
梅の花が咲いた
泡になりたい
そう望んだのは十七歳 夏の日
ラムネの底から生まれる
消える気泡に見とれて
曖昧な私も溶けてしまいたい
いっそ

いつか

本の一部を鋏で切り取った
一片一片を繋ぎ合 ....
布の心からのばされる
鳥の翼を描く糸
文字のように絵のように
風に望みの灯火を置く


無色に織られた旗が重なり
震える音のかたちとなり
幾度も水を吸う衣
失う色さえ ....
あたらしい友達ができた


生まれてから三度目のお食事を
 終えたばかりの彼女はごきげんで
  右手の小指に握手してくれたんだ


ただそれだけの事で心が震えた


小さくて可愛 ....
ぽかぽか昼間の日だまり

橙の球体に凝縮していく

影が長く長く伸びていき

空から闇を呼んでくると

おうちの中にぽかぽかは

いちもく散に逃げていく

街の灯りきらきらきら ....
ヘリウムを
胸いっぱいに吸い込んで
あなたの街に
飛ぶんだ
飛ぶんだ

川をこえて
ビルを
入江を

ほら
雪めいた季節が溶けて
あなたに
春の雨が降る

今年は
ちょ ....
ぼくはときにイカサマを愛し
嘘をつくことに夢中になる
やがてスルメみたいに
熱が冷めると
かなしいものを反らせている

反らせる部分でぼくは
誰かと繋がっていたくなる
ぱちぱちと吸盤が ....
ルナクさんのおすすめリスト(4684)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
飲むヨーグルト- たもつ自由詩906-3-17
侵食- さち未詩・独白5*06-3-17
クラウチング- umineko自由詩7*06-3-17
優しく死す- アマル・ ...自由詩506-3-16
はしっこの村- たもつ自由詩806-3-16
「僕の体にしっぽがはえた」- ベンジャ ...自由詩5*06-3-16
星の話その他- ふるる自由詩8*06-3-16
欲の物語- アンテ自由詩16*06-3-16
月を抱く- 千月 話 ...自由詩8*06-3-15
はるかの_宿- 砂木自由詩10*06-3-15
空のない地図帳- バカ男短歌806-3-15
六地蔵- 服部 剛自由詩13*06-3-15
駅・小淵沢- たりぽん ...自由詩7*06-3-15
たとえないばなし- 小池房枝自由詩21*06-3-15
さよなら、風車をまわすもの- たりぽん ...自由詩11*06-3-15
確定申告- ベンジャ ...自由詩6*06-3-14
薄闇に- umineko短歌4*06-3-14
Y曲線- 恋月 ぴ ...自由詩18*06-3-14
よりみち- 日朗歩野自由詩806-3-13
いられる_?- まどろむ ...自由詩5*06-3-13
氷の瞳- まほし自由詩9*06-3-13
夕暮れの並木道- 服部 剛自由詩14*06-3-13
梅香- LEO携帯写真+ ...14*06-3-13
そろもん(記念樹の話)- みつべえ自由詩306-3-12
あぶくの中の十七歳- 夕凪ここ ...自由詩5*06-3-12
紡ぎ_ほどく- 木立 悟自由詩506-3-12
友達になろう- なごまる未詩・独白3*06-3-12
*ぬくもりは*- かおる自由詩4*06-3-12
春のゆき- umineko未詩・独白4*06-3-12
イカサマから視覚的に繋げる孤独- tonpekep自由詩10*06-3-12

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