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発声練習ですと
飛べない鳥が鳴いている
それがまるで哀れにきこえるのは
わたしの中に在る冷酷さです
もしかしたら本当に
飛べない鳥は哀れに鳴いて
飛べないことを嘆いていても
わたしはきっ ....
陽だまりの光をあつめて
手のひらですくうようにしたら
伝わってくる温もりが
静かにあふれていた

あなたはいつも
そんな仕草を当たり前のように
僕に見せてくれる
見えないものを見えるよ ....
あなたはまるで
矢を放つ前の弓のように

身体をしならせ
水平線を見つめている

遥か遠くの波間では
違う色の青を背負った海鳥が
白くひるがえりながらたわむれている

大きく息を吸 ....
 不器用であることは
 罪ではありません



林檎の皮をどれだけ長くむけるだろうかと
無邪気にはしゃいでいた頃に

途切れてしまった命はいくつ
あの赤い肌をすべっていったこ ....
地上へ向かう木の葉が見せる
一瞬の華やかさ


揺らぎ


心の根幹は
頑丈にできているけれど
心の枝先は
いつも何かにあおられている

言葉が
木の葉のように舞い落 ....
背景のない明日が
夕暮れを透かして見えそうな頃

閉ざされてゆく今日が
夕闇にかすんでゆく

そんな当たり前のことに
淋しさや儚さを感じるこの心
あるいは美しさを見つけようとす ....
始まりは終わりを

終わりは始まりを

言葉は途切れることなく
この世をさまよっている

永遠に続くかくれんぼ

見え隠れする希望に
絶望の影を感じては
必死に生き ....
体の芯に残った熱と
反発する冷やされた肌

生きることに必至なだけの
気化してしまいそうな
僕を鎮めるように降る雨は

まるで誰かの変わりに
泣いているようだね


 ....
ほんのささいな言葉でも
心がこもっていればいい

ほんのかすかな響きでも
僕を覚ましてくれればいい

ほんのささいな優しさの
心のこもった言葉があって

ほんのかすかな響 ....
空は青く澄んでいた
雲は白く大きかった
鳥は軽く自由だった

木々は柔らかくしなっていた
草花はたくましく美しかった
大地は遠く円くたいらだった

海は穏やかに荒々しく
 ....
わたしは先生をやっている

算数、国語、理科、社会
みんな教えている

それはきっと
わたしが彼らより先に生まれたからだ


子供たちは勉強をしている

将来の夢を尋ねても
返 ....
夜はどんなに暗くても
わずかな光を失うことはなく

たとえば混沌を鎮めるために喜怒哀楽があるように
生き物もそうでないものも
みなわずかな明るさを忘れない


銀河に浮かぶ星々は
途方もなく大きな輪を ....
僕らは僕らのままで

それ以上でもなく
それ以下でもない

たとえば自分を着飾れば
それが淋しさに侵されてしまうように

僕らは僕らのままで

それが世界の均衡であることは
僕には否定できません
 ....
もうちょっとなんです。


海鳥の白い背中が雲間からこぼれる陽を滑り、調度波の波長と重なるようにゆるやかに漂っているのを見ました。


(白い午後)

波打ち際には、打ち上げられたクラゲがゼラチン ....
砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで急いでかけよった

あなたの白をたどれば
その薄紅色の唇に広がってゆく海が見えてしまう

景色はうっすらと朱に染まろうというのに
 ....
雨降り立ち尽くして空見上げ

ぱしゃ ぱしゃ ぱしゃ
憂鬱な気分を洗い流して

水溜りにはねる子らに負けぬよう

ぱしゃ ぱしゃ ぱしゃ
水溜りに映る自分をけちらして ....
森の寝息が聞こえる夜

小さな生きものの見る夢は
無塵の砂丘にしみこむ雨の
蒼く芽ぶいた花の種


明日を知ることが堅く閉ざされている
明日を知ることの恐れを知っている


 ....
「ありがとう」という詩を書こうと思った

普段うまく言えない言葉が
胸の奥でうずくまっている

いま目の前にいる人に
何か理由をつけて言いたくなった

「ありがとう」

たった五文字の言葉を
僕は ....
どんなに遠くを見つめても
そこは一面のブルースカイ


「青」は

けしてきれいな色じゃない
少なくとも
けしてきれいなだけじゃない

無邪気に微笑んで
悲しみを忘れるために見上 ....
いち


にい


さん


しい












たとえば
「ありがとう」と言う前に
五つ数えたいくらいの想い
眠りの中の妖精が
いつもと変わらぬ朝日を受けて
目覚めの呪文をささやいた

自然界の法則が
その
方向を示すとき

風は一目散にかけてゆき
草木を揺らし香を運び

命あ ....
小さな夜
小さな部屋に
小さな明かりを灯して


泣き叫ぶくらいならどうか
美しく歌わせてください


姿なく鳴く鳥の声は染み渡り
深く胸のうちで跳ね返り
まるであなたを ....
朝起きたら
しっぽがはえていた

慌ててひっぱって
ひっこ抜こうとしたけれど
しっぽはするりとまるまるだけ



かつて人がサルだった頃
当たり前にあったのだろうしっぽは
い ....
最近
僕らの会話の間には
「確定申告」という言葉が良く出てくる

娘は
そんな僕らの会話を聞いていて
いきなり

「かくていしんこくってなーに?」
なんて聞いてきた

僕は ....
昨日ひろったきれいな小石

たとえば人は
磨かれる前の宝石の原石のようだということ
未完成なままの美しさを知っているから
そっとしておいてください

そんな 淋しさ



 ....
夜のネオンきらびやかな街の一画
あまりはやってなさそうなその店の
客引のにいちゃんに騙されたふりをした

「うちは見せるだけじゃないからさ」って

一番前に座って待った
クリスタルライト ....
ずっと前は黒電話

人指し指をひっかけて
ダイアルがもどる間に
会いたい人の
番号を呟いていた


プッシュフォン

短縮登録ができてから
電話番号を覚えなくなって
今は

 ....
泣けるくらいの悲しみならば
それは言葉にならなくていい

シャウト!

吹き溜まりの街角で、自転車に乗ったおじさんが
何を言ってるのかわからないでいる

イカレテル

そん ....
茹ですぎてはいけない
くっついたら離れられなくなる

それはきっと
お互いを傷つけないためだ

それぞれが自立していられるくらいの
芯がなければいけない

あと、塩加減も大切 ....
少し鼻をあげながら
彼女はハミングする

大きく手を振って
人の目なんか気にしない

悲しいことがあっても


彼女の歩く通りには花屋さんがあって
小さな花がところせましと咲いてい ....
ルナクさんのベンジャミンさんおすすめリスト(59)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「飛べない鳥が鳴くように」- ベンジャ ...自由詩2*10-7-22
手のひらの中の午後- ベンジャ ...自由詩8*10-7-3
「風が生まれるとき」- ベンジャ ...自由詩6*08-7-30
「林檎」- ベンジャ ...自由詩7*08-7-21
「揺らぎ」- ベンジャ ...自由詩10*06-9-20
まるで難しいパズルのように- ベンジャ ...自由詩11*06-8-20
「夜に咲く花」- ベンジャ ...自由詩3*06-7-14
夏_雨_夕立- ベンジャ ...自由詩3*06-7-6
「そして言葉が支えてくれる」- ベンジャ ...自由詩10*06-7-2
「もっと広く感じるんだ」- ベンジャ ...自由詩8*06-6-30
「今日という日に」- ベンジャ ...自由詩10*06-5-9
銀河の海- ベンジャ ...自由詩4*06-5-6
僕らは僕らのままで- ベンジャ ...自由詩4*06-5-3
もうちょっとなんです- ベンジャ ...自由詩6*06-4-29
「どこまでも白い海」- ベンジャ ...自由詩12*06-4-22
「天気に左右はされないよ」- ベンジャ ...自由詩4*06-4-22
今宵小さな星が降る- ベンジャ ...自由詩9*06-4-18
「ありがとう」という詩を書こうと思った- ベンジャ ...自由詩8*06-4-14
青空_(ブルースカイ)- ベンジャ ...自由詩9*06-4-4
言葉にならない想いをこめて- ベンジャ ...自由詩5*06-3-28
「春」- ベンジャ ...自由詩4*06-3-25
小夜鳴鳥(ナイチンゲール)- ベンジャ ...自由詩8*06-3-17
「僕の体にしっぽがはえた」- ベンジャ ...自由詩5*06-3-16
確定申告- ベンジャ ...自由詩6*06-3-14
もしかしたら嘘かもしれない- ベンジャ ...自由詩7*06-3-11
ストリッパー- ベンジャ ...自由詩8*06-3-5
会いたい人に電話する- ベンジャ ...自由詩6*06-3-3
シャウト!_(完全版)- ベンジャ ...自由詩7*06-2-28
アルデンテ_スパゲッティ- ベンジャ ...自由詩6*06-2-20
ハミングする- ベンジャ ...自由詩5*06-2-18

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