月の 蜂つぼ  
ねかせられた
宿のない小石

そらんじた沈黙
からかうような
漆黒の 隙間

吹き矢に痺れる
鈴の壊れそうな
苦みになく小声

外堀の端に 蝶が あら ....
脱ぎ捨てた靴下のように
二人分の日常が床に転がったまま
今にも歩き出しそうなのは
きっと逃げ始めた体温のせい
鏡越しに いつのまにか
髪が伸びたあいつに舌を出す
時間なんて残酷で
最後の ....
一晩中齧り続けていたんだろう
プラスチックの値札にたくさんつけられた
君の歯型

僕は茹でたカニをリュックにつめながら
君に謝る言葉を考えてる

遠く列の先では
レジ係の人が自分の仕事 ....
ささくれをさーってやって雲よりもほんわりしてるつもりでいるの


さいはてに天使の声であいさつを崩れはじめはこころのおんど


スペースはちゃんと白ではありません もっとひろがれレモンのか ....
改札口の向こうで
ピアノに蟻が集っている
きっと甘いんだろう

ハモニカを忘れてきた駅員が
時刻表に小さな落書をする
間もなく秋が来るのに
量が足りてないのだ

まだ君と僕とが出 ....
見知らねど行き着く場所はここにある
  夢見て君を連れた北国


いつのまにか眠った僕の携帯に
  隣の君から夕陽の小樽


真綿色の雪があまたの恋に染み
  冷たい北の印 ....
僕は簡単に逃げ出す性格だ。

そして薬を飲んで
簡単に死んでしまったみたい。

気が付けば
真っ白な雲の上だった。

あらら。
マジで死んじゃった。

頭をポリポリかいてると
 ....
それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺 ....
久々にハラピンの所へ行くと
焚き火をしている
煙がもくもくと空に消えていく

声をかけると
慌てて後ろに隠したものがある
あれはまさか
原稿用紙

ふざけんなよ
俺はハラピンを怒鳴 ....
月のしずかを詠むほどに

月を
寡黙に封じ込む


 聴きそびれていたかも知れない
 のに

 細い肩には雲をのせ
 風をたよりに
 風さえも
 去り


物云わ ....
こぐまの尾、
ちかり、ちか、り

天空いっぱい夜は溢れて
地上で凍った吐息は
瞬く銀に吸い込まれる

星灯りの舗道に
靴音を響かせ
きみの声を思い出すと
辿る道程は冬の密度が融 ....
ふいにまた一羽の鳥が飛び立ちて
    束の間の夢心をよぎる


街角でつがいの鳥の歌を聞く
    アナタナシデハ/アナタナシデモ


啼くな鳥涙ながすなうつむくな
    唇かん ....
定年後 
趣味で油絵を始めた親父が 
キャンバスに向かい 
一枚の絵を描き直している

 さっ さっ 

と音をたてると 
窓辺から
午後の日が射すこの部屋に 
絵具の匂いが満ちて ....
背が高くて猫背のハラピンが
丸めた背中の内側で何か書いている

「せいかつのために詩を書いてるんだ」

試しに読ませてもらうと

{引用=「星」  作 ハラピン

星をひとつぶ食べた ....
夕暮れ間近に
降りだした雨は
氷のように
冷たくて
見る間にそれは
視線の先を
白く染め変えた

あなたのと
わたしのと
それぞれの窓から
同じ雪を見て
初雪だねって
文字を ....
  1 眠り

朝の眩暈のなかで、
一日の仕事を終えて、疲れ切ってから――、
職場に出かけても、
そこで、わたしにできることは、
只、泥のように眠ることだろう。
(そこには、青い灯台が、 ....
りりこ走る
水の上
足の爪とは思えない爪で水はじき

りりこ走る

「あすこのスモモを取ってきてね」

りりこ走る
野っぱら
足の裏とは思えない裏で草踏んで

りりこ、りりこ、 ....
{引用=



一、レプリカの四月


たとえばそれは食卓のさかな

二度と泳がない姿はあわれです
しかし言葉はあぶくですから
気付かれずに消える、その
あぶくこそが  ....
具合はどう?
と問い掛けられても
よくわからないのだ
何か喉の奥につかえているようでもあり
ただ疲れているだけのようでもあり
それでいて急に、胸のあたりが苦しくなったりする

こうして
 ....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
あなたとわたしは
たまに日常を共有する関係
そして言葉の世界で
たまに交わる関係

わたしのこころを
あなたが描くとき
あなたの横顔に
わたしを見つける



ただ ....
「海をください」
衝動を燃やす手立てを海に聞く 冬の最中に血潮は熱く


「スピリタス」
屠殺の日 金が欲しいと振り下ろす きっと今日、今、君に会いたい


「光来る朝」
そのゆびが ....
17歳の春を覚えている
高校二年の春休みの夜
死に気づいた

いつか死ぬんだ

そう思って
胸が締まって
吐きそうになった


生きたいと思った

僕の意識が
僕のカタチが ....
耳が
さっと
貝の形に
閉じ


夜が来た
黒目の
まんなか



星を
待って

い、る

さらさらさら
砂の



そっと開いて
花のように
 ....
髪の香りが永遠ならば
    わたしはいつでも夜を待ちましょう。
ささやきの苦さがひとときならば
    わたしは今でも夜になりましょう。

ルルリリ メルリ
    いとおしいのは あな ....
{引用=


一、擬人法


かなしむこころではなくて
かなしみという言葉を覚えなさい

よろこぶこころではなくて
よろこびの色彩に詳しくなりなさい

問うことはよそ ....
ちらちら舞う舞う
ゆきのこそのこ
あすふく風の そよぐ黒髪

かえるまい
いや
かえろうか
真白な空の
冷たい熱の 鳴く結晶

あやす涙を
すくいとり
手紙にそえて
あすへ飛 ....
世界に千の悲しみがあるなら
わたしのたもとで
それよ止まれ

あなたが
やさしく眠れるように

わたしはどんどん無口になる
世界は
とてもひとりぼっちだ

世界に千の悲しみがある ....
おおきなカバンはいらない

なるべくなら
手ぶらが
いい


気の向くままに街を

ゆかいなものに
流れるものに
みじかく綺麗にあいさつをして
気の向くままにときを

 ....
弟がつり革になって
ぶらさがってる
白い輪っかのところなどは
良いつくりだった
揺れるたびに僕はぎゅっと握り
引っ張られた弟は
それでも痛いとは言わなかった
昔からそういう子だっ ....
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