雨を避けながら私は歩いている
傘に守られて私は歩いている
円形の
ぽっかり浮かぶその空間で
私は世界を眺めている

雨粒が傘の端から端から
あふれるように流れている
それは本来私の上に ....
いつまでも鳴らないチャイムがあるとして今ぼくたちがいる長い放課後









約束を守れば破ることができないのバイバイ昨日のぼくら


ばらまいたマイナス+ ....
空が、
ゆっくりあの日の
色を取り戻す

あれはオレンジと呼ぶには淡い
橙と名づけた空を
描きとめたスケッチブックはもう
色褪せて

何度もアスファルトの先に
思い出を見ようとして ....
      がっこうのりかしつにはウーパールーパーがいます
      ちいさいときはすごくかわいかったけどいまはぜんぜんかわいくありません

{引用=

       
         ....
スプーンの背で潰した苺から
紅が雲に届いて夕焼けになる


静まれ  しずまれ
桧扇を広げて
漆黒がそこまで来ている
上着の釦をもうひとつ閉めて
心して迎えよ

静電気をちりち ....
陽子は、すっと敷居をまたぎ

玄関を通りぬけ門をくぐり

香気ある光の朝にあいさつをした


罪とはいつか
姿なく大地に影をおとすような
色なく野原に咲きほこるような
清々しい朝日 ....
くたびれた頭を枕にあずけて
今日をほどいていく
僕の一日の終わりに
ながれはじめるイメージはいつも同じ
恋しいひとの部屋までの家路
急な坂の上、五階の角の窓、
高みに近づいて行 ....
まず、{ルビ宿太=しゅくた}は色の多さに驚いた。
押し並ぶ品々の金色や銀色も、
人々の浴衣の薄紅色や朱色も鮮やかだったが、
それらがぼんやりと{ルビ滲=にじ}んで、混じり合い、
透明に光ってい ....
光はゆっくりと、枯れたいと願う
誰かの言葉を
爪先まで飲み込んだ、午後
仰向けに動かない
私の側で

ねえ、と
呼びかける言葉の温もり
そんな響きが懐かしいと
思う私があんなにも、遠 ....
何もかもがかすんでゆく
人も 街も

さくらの艶列が
そこだけ
重ね着みたいに咲き誇る

生きのびる
自信がある者の
惜しげない
笑み

見下ろす川は
あの夏
爛れた皮膚を ....
家に帰ろう
そこには
なにもなくても

買ったばかりのソファ

ごろん
天井に
幾何模様を
いくつも描く

うまく
伝えられないね

ただ
あなたの存在に
ありがとう ....
星の遠めがねを峠に据えて
のぞき見る未来への深淵
みんななぜか震えていたね

体温を奪ったのは
外套をはためかせて
丘を吹き昇る風ではなかったんだ

風のゆくえを仰ぎ見る先に
透明に ....
私の心は
すでに理由を失って
ただあてもない収縮を
繰り返すだけなので

仕方なく
ショップで買ってきた
恋愛ペースメーカーを
左の肩に埋め込んだ

どうやら
とび色の電線は
 ....
春は優しい素顔を何処かに隠し
コートのすそにまとわりつく
うつむいて
泣きべそかいているのは誰のせい


そんな街の片隅でも確かに芽生える
やるせない泣きべそ顔の奥で
見つけたもの
 ....
半年振りで姉は嫁ぎ先の富山から 
5歳の{ルビ姪=めい}を連れて帰っていた 

家族{ルビ揃=そろ}って
僕の出版記念すき焼パーティーをするので 
今朝の出勤前母ちゃんに
「 今日は早めに ....
    春の夜の

    朧な月を仰ぎつつ

    草露を踏む

    真白い素足 
墓標に刻んだ自分の名前に背を向けて
てのひらはいつまでもとどかないのです
生きることの意味を知らされないこぶしが
硬く握られたその先で照らして

夕日が水平線を越えて旅立つこの場所で
朝日 ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
その翠、春は終わってしまったの素数のページを少女はひらく

やわらかな春雨が去り残る青、桃のリボンで包みましょうか

白襟のリクルートスーツたくましく南にむかう汽車を待ってる

あの山 ....
濡れはじめた空が
歌をくりかえすのに
私はピアノを弾けないでいる
雲が沈み雨音が遠くなり
やがて射しこむだろう光に
伸びた髪をさらす
地上が反転する雫のなかで溺れる
鳥の影が風に波打つ
 ....
きのう
夢の中で
誰かが死んだでしょう?

ボクの夢の中で
毎日
誰かが死んでいく
君はそのことを知っている
それは
君が仕組んだことなの?と
おそるおそる聞いてみる
ひ・み・つ ....
君の口付けを
夢見た日々は過ぎ
思い描いた風景は巻き取られる

新しい大地が現れるわけでもなく
羽の生えた女が
降臨することも笑い話でしかない

捨てられた世においては
布切れに女 ....
{引用=
十四の黒い薔薇の歌





   ●
愛を忘れて
自分をおいて
き●っと
どこかか●なたに消えていったぼく
きみの微笑みがあせた
壁にかかった●ワンピースばかりを ....
クレープをキスのようだとのたまった


家出だよジャージをはいていないもん


ソニプラで見初めた彼氏プラスちっく


爪の色みんなちがってみんないい


花子たちなんかフラワ ....
ギガバイトのうねりのなかで
わたくしの三半規管
忘れない 忘れたくない
あなたの 優しい こえ


花蜜から花蜜 あまりにも
気まぐれ過ぎる あなた
プラトニック と プラスチック
 ....
踏みつけていた
いつの間にか踏みつけていた
{ルビ直線歯車=ラックレール}

きれぎれにされた
人生のように
強さだけを必要とされて

  ずっとつながっていました
  峠を越えるの ....

 ん
  だっ
    て          てる
     なんだっ   まがっ  た                に
         てこう       のむまっすぐ ....
{引用=その靴は履かないけれど捨てられないロボットの足音が聞こえる}




バイテクで創った人魚抱きかかえ海へ駆け落ちロボットの恋



風俗に生身の女消え果ててロボット小指を切り ....
夜明け前の道を 
自らの高鳴る鼓動を胸に秘め
歩いていく 

川に架けられた橋をわたり 
駅の改札を抜けて 
無人の列車に乗り込む 

腰掛けると 
発車を告げるベルがホームに響く  ....
新幹線のドアの出口を
今日もニュースは流れてゆく
私たちの住む国は
800兆円の借金をしている、と

そう
そうかも
私たちの豊かさは
何を犠牲にしたのだろう
労働があって対価がある ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
傘をささずに歩く勇気を私はもたない- umineko自由詩19*06-4-11
屋上日和- 本木はじ ...短歌906-4-10
閉じた夏の日- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-10
ピアニカ- ふるる自由詩10*06-4-10
苺宵- 銀猫自由詩14*06-4-10
用事- こしごえ自由詩10*06-4-10
ヒア・ゼア・アンド・エブリウェア- 河野宏子自由詩10+06-4-9
ひよこ- ヤギ散文(批評 ...7*06-4-9
午睡、散るように- 霜天自由詩806-4-9
春焉- umineko自由詩11*06-4-8
家に帰ろう- umineko未詩・独白7*06-4-8
夜空の微熱- たりぽん ...自由詩11*06-4-8
埋め込み式恋愛ペースメーカー- umineko自由詩3*06-4-8
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漕ぎ出す春、夕日へ- たりぽん ...自由詩14*06-4-7
藍色の少女と- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-6
春は終わってしまったの- たにがわ ...短歌306-4-6
予感- こしごえ自由詩25*06-4-6
じゃあまたね- umineko自由詩10*06-4-6
君の名は- アマル・ ...自由詩706-4-6
十四の黒い薔薇の歌- m.qyi自由詩606-4-5
ファンタレーベル- ふるる川柳11+*06-4-5
Op.16_ギガバイトのうねりの…- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-4-5
駅・軽井沢- たりぽん ...自由詩16*06-4-5
ながしそうめんリフレイン_(視覚短歌)- ふるる短歌12*06-4-5
ながしそうめんリフレイン(ロボ短歌)- ふるる短歌11*06-4-4
始発列車- 服部 剛未詩・独白13*06-4-4
流れるニュースを私は見上げて- umineko自由詩7*06-4-4

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