薄く陽光がさしている
植物園では植物がよく育っている
今日は花が少ない、と言って
きみはラッパズイセンを植えている
母親に手を引かれた女の子が
しきりに言葉のようなもので何か話している
話 ....
湾曲している水平線上にて、
しめって酸化しそうな金属の肌が
垂れこめた雲に灰色の腐蝕を放っていて
見あげても星は降る気配
海の月の揺らぎ
飽和した幻影の瞬く電子
この神経を流れ去ることのな ....
空の水がみな注ぐ
水無月ならばこそ
ガクアジサイのぼんぼりに
青色 むらさき
灯りを点けて
こころの内を絵に描いてみる


哀しみ惑う雨模様は
霧雨に溶いた絵の具で
ぼんやり滲んで ....
深い眼差しを、
赤く朝焼けした巨木におよがして、
動きだすふたりの直きせせらぎが、
ふくよかな森の奥行きを高めて。

始まりは、乾いた無音を燻らせる、
茫々とした朝霧を追い越して、
あさ ....
二人でいるときは
想像
エデンの園
そして
失楽園落下恋

堕ちてゆく感覚に
流星を
一瞬の輝き

せめて二人でいるときは
排泄ではなく
闘争ではなく
見栄ではなく

 ....
父は歩き続けた
角を曲がったところで左腕を失い
コンビニの前で右腕を失い
市営住宅の駐車場で両足を失った
やがてすべてを失い
最後は昨年まで歯科医院があった空地で
一輪の花になった
 ....
初夏の陽射しは 便りを運ぶ

宛名も消印も
差出人も
見当たらないけれど
懐かしさという
こころもとない手触りに
わたしは ゆっくり目を閉じて
紫陽花のさざなみに
いだかれる
 ....
笑っていれば良かった
好きなものに
好きなだけ名前を書いて良かった
右手に持てないものは
左手に持って
それでも持てなければ
空に放して
それから、かえる
透きとおった卵の日のこと ....
話してごらん積み上げたその悩み、5連鎖するよ、ほら、ば〜よえ〜ん


手をつなぐふたりの影よ 鍵をかけ忘れた夏に帽子は空へ


「雨の中キスをするより恥ずかしい。株式投資はじめるなんて」
 ....
100と0
それでも足せば100だけど
アタシ一人の 100はシンドイ



ヤメちゃおう
もうヤメちゃったと言ってみる
こんなときだけ 意志が強い
なぜ



肩掛けのカバ ....
ブルーベリージャムの あまずっぱい朝に
「お早う」と言って
庭へ目をやる
すっと口許に手をそえ
ちいさな欠伸
すこし涙がじんわり
(うつむいて)
すっと小さな海をふちどる
縁側でやんわ ....
美しく
溶けるあなたは
かき氷
夏のさなかの
熱き接吻(くちづけ)

雨が降る
その日に限って
嫌なこと
降って湧くのは
何故なのでしょう

サッカーも
恋も初めが
肝心 ....
世界のありったけの明かりに負けず
その人の背中越しに三日月が見えた

一瞬で長い腕がそれを遮る


活路を見出さなくてはね


しっとりした声で
それはそろりと湖底を撫でるよう ....
真夜中にせんたくものを干すきみの着ている服も濡れている手も


立ち直りかけてるきみに悪いけど闇を失くしたきみは抜け殻


伸びる影のびないひかりの集う朝みえない牧師が祈りをサボる
 ....
たくさんの人が眠っている
重力に抗うこともできずに
背から腹までのわずかな高さの
影をつくって
僕らの毎日は孤独な戦いだ
星の中心へ向かおうとする力との
今日もまた爆音が響き
崩れていく ....
遠ざかる青いカンパスの咆哮が、
夜の鋭い視線に切り裂かれて、
街は、暗闇の静脈を流れるひかりのなかで、
厳かに再生されてゆく。
落下し続ける星座の森が、映し出されている、
高層ビルの滑らかな ....
花ならば君を待つのも安きこと
    ラベンダー蒼きこのうすにおい


この想い忘れてしまえマーガレット
    花びら散らし涙にくれる


ローズマリーやさしい罪は思わせぶり
   ....
 荒き野に
 異香放てるひとところ
 {ルビ頽=くづ}るるばかりの山百合なりき



 五月雨のホームに
 長く停車する
 灯は明々と空きの電車よ



 北海に
 まなこ鋭 ....
ぼくは詩を書きたい

人は何かを譲り
渡されて
時を流れていく

今日もまた

小雨が降りしきる中
朝の散歩をしていると
雫に出会いました

木の上に落ちた雨は
葉の先で雫と ....
千代紙こうてくれへん?
匂い付きのやつやで。
嗅ぐと、鼻の奥んとこが、ジーンとなんねん。
何や懐かしいこと、思い出せそうで、思いだせへん
あわーい陶酔があんねん。
千代紙には。
何でやろ、 ....
どうやら朝を迎えたような気がする
朝の日差しに目覚める窓ひとつ無い部屋
暗闇に閉ざされたキューブとでも
例えられそうな この狭い部屋のなかで
確かに感じられるのは
未だ眠りから覚めぬあなたの ....
俺は決してヒーローじゃないから君を胃腸炎から救えやしない


「幻聴もあなたの音楽そうだよね。だから信じていいんじゃないかな」


「もうこれは切り離すしかないですね」競馬が趣味の医者 ....
放った言葉は
宇宙葬
想われた言葉は
さようなら

糸の切れた凧のように
僕は自由ですね

されど
日々は変わらず続き
空の色さえ失っていません

その普遍性に
安堵し
途 ....
「そっちへは行っちゃだめよ」ときみの声だけが録音されてるテープ





てのひらおもいきりひろげこれはゆび、これはつめだと思い出すまで


足音は、いつもみづから踏 ....
ぼくは詩を書きたい

人はどんなに不器用でも
自分の道を自分で創らなければならない

今日もまた

朝の散歩をしていると
雲に出会いました

空には雲が流れ
地上には人が流れる
 ....
小雨の降る夜道を歩いていた。
ガラス張りの美容院の中で
シートに座る客の髪を切る女の 
背中の肌が見える短いTシャツには

「 LOVE 」 

という文字が書かれていた。 
 ....
たくさんの固形物が
群立するビルの谷間に
在るものが在るものを
こえようとする瞬間
世界中の言語は黙秘した
こだまする
吐息と靴音
家に忘れた裁縫箱を取りに
少女は走った

 ....
絹のような 抗いがたい量感に
涙さえも濡れてゆく


霧とよぶには 重たく
雨とよぶには 軽く
そこはかとなく
命名を拒むような
その 結界に包まれて
記憶の軸も同様に
遠退い ....
ぼくは詩を書きたい

繰り返される中に
新たな夢が生まれる

今日もまた

朝の散歩をしていると
海に出会いました

風に誘われ
砂浜に立ち海を眺める

潮騒の音ともに
何 ....
「えくぼ」


六月の風にゆれる
さくらの葉っぱ。
よく見たら
ぽつぽつ 穴があいている。
虫に食べられてしまったのだろうか?

穴は どこかの虫の命を みたして
穴は みずみずし ....
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