逃げる途中で
転んで
汚れました
怪我もしました
大した怪我ではないので
舐めて
舐めて
治しました
時々夢を見ます
鬼さんこちら
鬼さんこちら
夕焼けに染まる
うしろ姿が焦れて
奇妙な鳥の羽が
手紙を星へ届けた

万年筆の青いインクでつらつらと
書かれた迷いのない筆跡で
時は重なっていて遠く定着している

斜陽は
雲にすじ ....
声を聴かせて
おのずから妙なる旋律を宿すその声を

流れがうまれる
その声が意識に触れた場所から
涼やかにゆるやかに
深くたゆたう流れがうまれる
私はその流れに
身をゆだね
漂う
 ....
全体を凍てつくされた冬の森めぐりあえない君とは遠く

ちら と目が合った気がしたその刹那巻き起こる風紛れ込むきみ

お互いを知っているのに永遠に言葉を交わすこともできない

粉雪がとけるこ ....
愛しいと綴らぬ代わり
速達で、と告げましょう

思い煩うこころに替えて
所在の分からぬ神様に
祈りましょう


微かに雪の匂いのする声は
幸福の理由に充分すぎて
零れる音色が
深 ....
真ん中が欠けたから
ドーナツ

ビルばかり並んで
空が遠くなった

大通りは渋滞の波
自転車ですべり抜ける


みんな何処へ帰るんだろう


真ん中が欠けたから
ドーナ ....
雨や 雪や
青のこども
葉のうら ひたい
金のふるえ


さしのべられた
指のかたち
空の穂になる
うたごえになる


やわらかな
ざわめきの四角
とじこめた色 ....
私は、私の内実を永久に出ることはない、だ
ろう。私の子宮では、無意識下で鋭くえぐら
れた、いつまでも分裂している彼方の翼が、
黒曜石の暗さで果てもなく胎動し凝縮と膨張
を繰りかえし自らへと表裏 ....
かつてこの瞳の奥に刻まれしひとを想えば暮れゆく夕陽


岐路そして岐路、岐路、無数の岐路がありしばらく雪にみとれる窓辺


在る。ことでとわにみらいはうつつゆめ描くと同時にほろびてゆくわ
 ....
僕はペンギンのおなかが気になる
あれはかたいの?
それともやわらかい?

ペンギンがやってきて
僕をみて ほほえんだ
おしてもいい?
ペンギンは駄目だという仕草をして
帰っていった
 ....
僕の心の奥底には
握り締めた拳が一つ

君の名前か
君の姿か

生まれる前からその中に

未だにその指一つでも
開いてみようと
したことはない

君が誰と知れぬまま
拳が開く ....
ただひとつの意味でだけ
朝であればそれでいい


女は、暗がりから
チチチチチ、が発されるのを待っている
さあ、と
鳥が開かれるのを、鳥が始まるのを
待っている
 ....
飛び出した十一名に爆風を叩きつけつつジャイロ飛び立つ

「ベトナムの借りは返す」と白き歯をむき出す片目の黒きサージャン

初めての実戦を終え嘔吐する殺人者 殺人者我の代償

我もまた死して ....
21st century modern描く未来も変えられぬまま

旧き良き未来予想をまだ僕ら続けているよさよならアトム

うずたかく積み上げられた未来から目を背けつつ大人になった
 
 降り始めた雪に濡れながら
 翔る若葉よ
 じゃれて 絡まり
 互いに触れた体の温もりを
 互いの手の平に感じただろう
 彼等は 彼等は

 何処へ行ったのだろう



  ....
糸のほつれた万華鏡が
壊れかけながら空へ昇り
鳥に追われる鳥を隠した


ふるえつづけるふたつのものが
失いながら抱きあいながら
空を光にもどしてゆく


青と金は ....
ヘッドライトを浴びて踊る雪は 
しだいに密度を増して
行く手の視界が遮られる

海岸添いのゆるやかなカーブが
永遠に終わらないという錯覚


私たちは
どこへ ....
(今日の日付をつぶやく)
灯台の未来
石段の螺旋をおりていく
水平線はかすかに騒めき湾曲している唇だ

防波堤を渡り
砂浜へと呼吸を滑らせる
ヨットの帆は風に膨らみ
反転した星のように ....
人生を白か黒かで割り切つた十九の肩に散る花はなし

旅立ちに泣く人もなく大空を舞う飛行機を見つめおりたり

太陽に向かひて飛行する期待 半周を経てコスタリカに立つ

冗談のやうに支給のグロ ....
小さな丸いテーブルに
精一杯の気持ちを込めた
小さな丸いクリスマスケーキ

一夜の窓より街の賑わいを見おろすと
そこかしこで肩を寄せ合う恋人達の姿は
語り合う言葉の響きに酔いしれ

ク ....
その美しい横顔も
輝くような肉体も 一つずつはぎ落されて
衰えるという一言で 君の心は揺れ動く

ピアノの鍵盤を見て 白と黒
世の有様は裏と表で

裏だけでも 表だけでも世界はない
 ....
  皮膚という薄皮の中に
  なまあたたかい
  生がある
  そう思いこんでいる

骨にまとわりつく体を
巡っていく流れに
生がある
そう思いこんでいる

  あなたとつない ....
妖精に ひっこぬかれたとき
となりに咲いていた きみを
ひっこぬいた ひとりでは
こわかったんだ ごめんね
おもいっきり ひっぱたいていいよ
水に打たれて
鳥になる雪
おしとやかなだけで
いいのですか


花の吸いがら
雪硝子の背
どこかの国の
旗のよな空


黒い丸から
生まれた春とて
羽を知らぬは ....
樹木鳴らし吹き抜けてゆく狂風に深夜目覚めるいまさらの孤独

海鳴りのとどろ聴へり魂を貫く声に窓開け放つ

畏みて畏みてなお願わくば我が生涯に苦難与へよ

ひとひとり生れ出でたる悲しみの叫び ....
未来には何が起こるかわからないだから希望を捨てないで済む 砕くのをやめたフォーチュンクッキーと崩れ始めた空の気配と


花束は伏せられていて未だ眠り止まない六月病の花嫁


泥棒も蛇も来ないと知る今もやさしくひびく夜の口笛


耳鳴りの(雨 ....
歌うことその覚悟した男だけ出せる音だけここだけにある

走ってく早めに命散ることを願うみたいに叫びを歌う

耳の奥鳴り止まぬ鐘もう誰か止めろって打つの止めろって

海と雨そして女が産み出し ....
煌星がひとつ
静寂に耐えきれずに
堕ちてくる

差し延べた
救いの手を
そっと抱き寄せる

言葉など
いらない夜だから

開きかけた唇を
そっと塞ぐ
鬼のいない鬼ごっこを
弟と久しぶりにした
記憶の中ではまだ
幼いはずだった足音が
いつの間にか大きくなっていて
少し誇らしげだった
何も追いかける必要など無かったのに
大勢の人の ....
ルナクさんのおすすめリスト(4684)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手の鳴る方へ- チアーヌ自由詩205-12-29
恋文- こしごえ自由詩12*05-12-29
声を聴かせて- 塔野夏子自由詩9*05-12-29
シロ- 一代 歩短歌4*05-12-29
春の旋律- 銀猫自由詩16*05-12-27
地方都市- 落合朱美自由詩11*05-12-26
ノート(青のこども)- 木立 悟自由詩805-12-25
羞恥心のアポトーシス- こしごえ未詩・独白10*05-12-25
七十五分の一秒- 本木はじ ...短歌505-12-25
ペンギンのおなか- 日朗歩野自由詩1705-12-25
- アマル・ ...自由詩305-12-24
未明の鳥- A道化自由詩1205-12-24
傭兵時代_Ⅱ- 比呂正紀短歌3*05-12-24
過去未来- 一代 歩短歌4*05-12-24
若葉の行方- 千月 話 ...自由詩13*05-12-24
鳥と鏡- 木立 悟自由詩705-12-23
Snow_storm- 落合朱美自由詩13*05-12-23
ゴースト(ghost)- こしごえ自由詩14*05-12-23
傭兵時代_Ⅰ- 比呂正紀短歌4*05-12-23
G線上のメリークリスマス- 恋月 ぴ ...自由詩15*05-12-23
即興曲_変ホ長調D- アマル・ ...自由詩205-12-23
誰か、ささやけ- たりぽん ...自由詩1305-12-22
そろもん(道ずれの話)- みつべえ自由詩605-12-22
ノート(ひかり_たわむれ)- 木立 悟未詩・独白505-12-22
悼みて詠う- 比呂正紀短歌3*05-12-22
mirai- 一代 歩短歌3*05-12-22
マイム- ソマリ短歌10*05-12-21
CARTAIN_CALL2日目- 一代 歩短歌2+*05-12-21
Silent_night- 落合朱美自由詩13*05-12-20
- たもつ自由詩1105-12-19

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