このコインの桜をじっと見てください あなたはだんだん春になります



失踪は春の間に すれ違う人がよそ見をしているうちに



肩と肩近づいていくまだ雨はそうだね雪のにおいがするね
 ....
春なんて要らぬと言われ白梅は ごめんごめんと俯いている

抱き合った十分に降る春雨は思い出に似てぬるくやさしい

言葉などなくて伝わる僕たちはいつものように別れる別れ

軋むほど力をこ ....
耳たぶを
どうか
噛みちぎってほしい

此処から出られなくていい

私が誰で何処から来たのか
なんのために生きているのか
なんども問いかけて
なんども見うしなう

歌なんか
 ....
 ブルガリア

ローズ・オイル摂取する
あなたとならば
触れ合いたいのよ
手を繋ぎ 
じわり濡れゆく
感情線から恋愛線へ
薔薇香水は
流れ 流れて




 黄 緑
 ....
油染みだらけの記憶のわら半紙提出期限をとうに過ぎ去り




透明なグラスの底を目にあててきみの星座を見る白昼夢




あの夏にきみが投じた問いかけのこたえをさがす 波のまにまに ....
春が

     はるが

傘の水滴に溶けて
声も密やに
幼いまるみの春の子に
子守唄を聴かせる


まだ固く木肌の一部の様子で
繚乱、を隠した蕾は
雨にまどろみ
陽射しに背 ....
                私は大きな蝶の仮面で 
                  あなたは骸骨                                      
        ....
黒蜜の氷菓和尚が食べるとき観音扉の奥のまばたき


猫みたいな声を出すから燃え上がる火事にみとれるひとみをなめる


無意味だと思うぼくらのやることは星と星とが抱き合う夜に


尾& ....
腐ったリンゴを上手に切り分けても
誰にも食べてもらえない

手の中の熊蜂
うるさいわ。

黄色い布張りの
銀色の装丁の本
ある文字だけ黒く塗りつぶされている

「エチカ」
そうい ....
はるをまたずに
なんでなんで
咲くの


底冷えの寒さを
わざとえらんで
ウメは咲いて
あっという間に散って


白くやわらかな
なきがらの下から
プチンプチンと
 ....
猛禽となり、風を信じることだ
わがもの貌で空を行く獰猛な鳥も
{ルビ不確か=きまぐれ}な風を信じるから
自由だ

タンポポとなり、風を信じることだ
着地する場所は選べなくても
{ルビ不確 ....
君が煮びたしをつくっている
キッチンは包まれている
昨日僕が割った皿は
既に片付けられてる
君の右手と
黒子のある左手によって

どこかから漏れてきた西日が
ステンレスに反射し ....
夜が来る
月があってもなくても
私は鳴く
誰にも聞こえない声で
私にも聞こえない声で

私という存在の途切れ目 に
夜ごと咲く花があるからだ
けれど私はその花に
触れることはおろか
 ....
まだ見たことのない

果実に境界線を張り

流漂する異国の砂漠

三日月が蒼く涙する

空で暗雲が轟き裂けて

光速でかおるレモン
夜のネオンきらびやかな街の一画
あまりはやってなさそうなその店の
客引のにいちゃんに騙されたふりをした

「うちは見せるだけじゃないからさ」って

一番前に座って待った
クリスタルライト ....
みちたりてゆくいたみの海にしゃりしゃりと緑のようなきみを齧るよ



ふりだしたゆきにとまどうゆうぐれはゆびさきがあいたいとさわぐよ
あなたが大人買いした
その食玩達は
誰もが寝静まる真夜中
遠い国の鳴き砂に耳を澄ます


肺の奥まで吸い込んだ
着色顔料の青色は
どこまでも鮮やかで
いつまでも少女の心と身体を蝕む
 ....
(みえる?)
みえるよ
(きこえる?)
きこえるよ


空の色も 土の声も
自分の魂の熱いゆらぎも


氷の蕾だった五感が
白い星になって咲いた
「私」という宇宙は はじまった ....
風のための門を
行き来する影がみえる

波を越えて続く
その道を

懐かしさではなく
今日の温度で
息を 
わたしたちは潜めて 
東の空の彼方から 
春がやって来るのを 
待ち侘びていた 

夜明けに 
うすい紫の風が
わたしたちの 
頭の上を撫でながら 
通り抜けてゆくとき ....
私は
そらに放たれた宇宙飛行士
オフィスの
隅っこで見上げてる

ホワイトボード
お知らせのメモ
ホチキス

こんな朝から
遠い宇宙の孤独を想う
私とどこが違うのだろう

正 ....
凍えるだけ渇いて
鈴の音も響かせず
降り積もる雪の夕暮れ

雲母の肌が 幾重にもはがれていくのです
許されてしまう小さな嘘 をつくたびに
セロファンの音を立てたりはしないのです

涙の ....
ももの花
軽い衣に春染めて
緑の枝葉も知らぬうち
蕾のままに頬はほころぶ

絢爛のぼんぼりもなく
錦糸の衣も纏わずに
春の節句の雛つがい
ももいろの
笑みに吹かれて
ひな祭り

 ....
{ルビ濁=にご}った泡水が浅く流れるどぶ川に
汚れたぼろぞうきんが一枚 
くしゃっと丸まったまま{ルビ棄=す}てられていた 

ある時は
春の日が射す暖かい路上を 
恋人に会いにゆく青年の ....
マルコ・ポーロ、エンリケ、ガマ、コロンブス、マゼラン、ベスプッチ、、、、、、、、、、、、、
みんな海へいった
さようならきっと戻らない



名前の残らなかったひとびと



航海 ....
イタズラッコの春っぽの風っこが

ぴゅうと口笛を吹くように渡ると

空のほっぺたをっぽっと染めずに

かた物の茶色の樹々のさきっぽを

ほんのりももいろぴんくに大変身


 ....
あじみをさせて
みどりの小道
生れたばかりの若草のあじ
かなしくないあじ
やさしくないあじ
みずのあじ


あじみをさせて
ももいろ並木
やくめの終わった花びらのあじ
こわくない ....
戒律

日曜の教会の君の白い指若い和尚の無駄なき仕草



口移しそうっとくれたマシュマロは口に出してはいけない祈り



まっすぐな背中や胸を這い回る無意味な戒律汝犯せよ

 ....
せつなさは
ほのかな香り
愛しさは
ほのかな温み

寂しさに
花びらひとつ
思い出に
花びらひとつ

甘く泣けるほどの
柔らかい痛み
そっと辿るだけで
蘇る泣き笑い

 ....
果実はひとつ、
熟り続ける。
きみが折れる、
その時まで。












           了。
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