「詩遊人たち」とは、詩人交流サイト「詩遊会」の有志によって出版された、若々しく、みづみづしい詩集である。
これは未熟といふ意味ではない。
たとふれば、こんこんと湧き出づる泉のやうな・・・。
さう ....
初めてね海を見たの

 うん



                         きれい・・・・・


                         怖いくらいだね


 ....
あなたは曲線で出来ていて
髪の毛
しなる腕も
無駄のないポオズ
その
なだらかな曲線を
ていねいに
なぞって

あなたの
曲線とは裏腹に
こころには
ちいさなささくれが
いっ ....
世界がスッと聞き耳を立てるから
私は黒猫になって逃げる

トレモロしはじめる胸の高鳴りと
アスファルトを飛び跳ねる
肉球のリズムが重なって
不思議な旋律を描くから
誰にも本音を ....
つみかさなっている遠さの てっぺんに憧れ

冷え切った形の流動する 煙仕掛けのからだ


あら、今日もあいさつをしている朝焼け


分解の森でうすわらい 月の咆哮の真空放電にしびれる華 ....
あなたと
彼との
星の質量が違うから
その差に寂しくなるとしても
ここから見れば
満点の星たち
キラキラ同じ
暗闇の道しるべ
それでもあなたの道を行け
信じるという引力が
互いの距 ....
ザラメ ザラメ
その名を呼べば    
甘い夜風が
    
         う
        ょ
      び
     
と吹く

夜のお祭り
始まって
裸電球

 ....
海は
暮れながら
静かに凪いで

潮風は
夕日を寝かしつけて

あんず色に染まった薄い雲は
迷子の子猫の形に似ていた

風に流されて
おかあさんを探していた

みい
みい
 ....
幼い頃知っていた
時間を巻き戻す
不思議な眠り

思い出せないままの
まっ赤な空がいつまでも続く
{ルビ夕餉=ゆうげ}の前の過ごし方

秒針も知らず
時計も持たず
生きていけた
 ....
雨が冷たいから
泣くのでしょうか
心の隙間から零れるから
泣くのでしょうか

楽しくないのは
悲しいからでしょうか
生きているのが
悲しいからでしょうか

あなたがいないからでしょ ....
       
          「ぼかぁ…こっちにいきたいんだよ」

 
        暗夜のY字行路に、かみそりの如く光るレイル


 
         中年で細身の車掌が傍 ....
取り込まれなかった洗濯物 母はどこかへ去りぬあのサンダルで

訪ねるは別れし母の助手席で行方知れずのしりとりの先

残された下着の匂い もう母は赤子抱えぬ立派な女
欲しかった物がひとつ

縁日で買ったラムネ瓶の中で
からから回るビー玉
何度も取り出そうとしたけれど
出来る筈もなく
ただ瓶を透かし見ては
溜め息一つ

割ってしまえば手に入るのに
 ....
誰から声をかけられるでもなく 
彼は{ルビ日陰=ひかげ}を静かに歩む 
足元に人知れずなびく草の囁きを聞きながら 

上というわけでも 
下というわけでもなく 
{ルビ只=ただ} 彼は彼と ....
私は足場の固まった
真新しいベランダに立っている 

腐りかけた古い木の板を{ルビ軋=きし}ませて立っていた時 
私は世界の姿をありのままに{ルビ見渡=みわた}すことができなかった 

今 ....
あのレストランの前を通り過ぎるといつも 
寂しげな人影が窓の向こうに立っている

何年も前、飲み会を終えた夜 
あなたはいつまでも電車を降りず 
家路に着こうとしていた私は仕方なく 

 ....
がらくた館で働くメイドの手帳には「明日はジャックの頭をいれる」


「人間の飼い方」というテキストをじっくりと読む講義内容


先生をやってる貴方の永遠の夏休みにピリオドを打つ ....
私鉄沿線のダイヤに則り
急行列車が次々と駅を飛ばして先を急く

通路を挟んだ窓を
横に流れるフィルムに見立て
過ぎた日を思えば
思わぬ駅で乗り降りをしたわたしが映る


網棚に上着を ....
となりに君をのせて
海沿いの夜をゆく
波は
そこにあるのに気づかない

君はたぶん
空気で出来ていて
誰の目からも見えないけれど

見失いそうになるとき
君をのせて夜をゆく
ボク ....
お昼。ランチタイムでごった返すコンビニを出て
二車線の道路。向こうからきた白い車は、低く構えて
まるで動物か何かのようだった。獲物を狙う。

クラウチング・スタート。

不意に。夏の情景が ....
「わたしたちのからだ ここに入るのね

その言葉は 墓前に供えた白い花より麗しく
遠くに 在るもの いつか 訪れる
その日を見据えては 永久 に さすらい


「わたしたちの心 あの雲に ....
春だから って
がんばらなくても
いいんだよ

桜のつぼみが
あちこちで
ちっちゃな
熱気球みたいに
今にも舞い上がりそうでも

はりあうように
がんばらなくても
いいんだよ
 ....
化石になるときに
石と入れ替わってしまった
私の部分
を、さがしているのです

外側の触れている世界から
入れ替わっていくから
私の肌
は、こんなにカサカサとはがれ落ちて

化 ....
仕舞われたままの一張羅に
何の価値があるのか
俺はクリーニングから戻ってきた礼服を
箪笥に仕舞い込みながらそう思った

結婚は神に養いを誓い
弔いは仏に後継を誓い
一貫性が無い人生に
 ....
「いつか見た 景色のよう」と うそをつく
          桜の前には 恋の墓標を

願わくば 桜の下にて 恋、捨てる
          カケラも残すな 春の嵐に

祖母の眼に 桜 ....
美しき朝は私を切り取って 人影落とす一人のベッド

殺人をできるくらいに好きな人がいてすべての人が愛しい

雨は止み立ち直れよといわれても 涙ただれてまだ恋焦がる

朝の頭痛知っていながら ....
毒林檎 食んで死にたい 口付けで君が生かしてくれるというなら

十六を告げる鐘の音 くれるなら糸紡ぎ針と深い眠りを

美しい声もたゆたう髪も捨て 死ぬまで叫ぶ王子への恋
惑う星僕らの地球を抱きしめる

もし君が六等星でも探し出そう

星屑のこぼれる音か波の音
涙の色は
愛しさか
憎しみか

流れた川は
想い川
いつしか枯れて
思いも渇く

帰らざる
刻(とき)の終わりの
蜃気楼

散った心の
舞う砂漠

あなたの影を
砂に ....
小さな夜
小さな部屋に
小さな明かりを灯して


泣き叫ぶくらいならどうか
美しく歌わせてください


姿なく鳴く鳥の声は染み渡り
深く胸のうちで跳ね返り
まるであなたを ....
ルナクさんのおすすめリスト(4684)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩集「詩遊人たち」読後感- 三州生桑散文(批評 ...506-3-22
センチメンタル- ふるる自由詩6*06-3-21
夜の笛- umineko自由詩12*06-3-21
エスケープ- まほし自由詩13*06-3-21
春さきの幻体- こしごえ自由詩13*06-3-21
それでもあなたの道を行け- アマル・ ...自由詩806-3-21
ザラメ- ふるる自由詩7*06-3-20
夜の- ふるる自由詩9*06-3-20
冬の終わりの草笛が- たりぽん ...自由詩706-3-19
でしょうか小唄- アマル・ ...自由詩506-3-19
終点の駅- 石川あん ...自由詩4*06-3-19
家出少女。- 杉田蝶子短歌106-3-19
幼年期の終わり- キリヱ自由詩306-3-18
青年と老婆- 服部 剛自由詩6*06-3-18
桃色の風船- 服部 剛自由詩7*06-3-18
朧な太陽_〜空の色_♯2〜- 服部 剛自由詩8*06-3-18
エロ美(あふれだす煮汁)- ピッピ短歌7*06-3-18
錆色小石- 銀猫自由詩12*06-3-18
となりに- umineko未詩・独白10*06-3-18
クラウチング_-f.version-- umineko自由詩6*06-3-18
香春盆夢歌(かわらぼんゆめうた)- 恋月 ぴ ...自由詩16*06-3-18
はるか- まほし自由詩14*06-3-18
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一張羅- 純太自由詩206-3-17
弥生の桜- 逢坂桜短歌4*06-3-17
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悲しき姫君。- 杉田蝶子短歌306-3-17
- 七子俳句5*06-3-17
刻(とき)を越えて- アマル・ ...自由詩506-3-17
小夜鳴鳥(ナイチンゲール)- ベンジャ ...自由詩8*06-3-17

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