せなかに
けいさんきをうめたのを
わすれたまま
ひとは
いた

ひふのうえから
るうとのあたりを
おしてあげた

ひとはときどき
ひとであることを
わすれてしまう
らしい
霧雨で
全部言ったら霧雨で
それは何千日っていう僅かな
俺たちの
永遠で

霧雨に緑は映えて
おまえの瞳の緑は映えて
そんなに静かに
生まれたての春の花々のように ....
遠く地平線と重なる彼方に
ポツンと浮かぶ島影が見える

いつだったかもう覚えていない
遠い昔
スターターが鳴らした合図に
僕らは一斉に飛び込み 泳ぎ始めた

大人達の作る澱みから澱みへ ....
いっしょに
空を飛ばない?という声に
ぼくは怯えた


だけど
あの雲のうえには
どんな花が咲いてるのか
ちょっと知りたかった


そういえば
この ....
こうえんの
みずのみばのしたに
にんぎょうが
おちていた

きぎの
こずえのあいだから
いっしゅん
みえたこうけいだったが
そばでは
ちいさないきものも
いのちを
いとなんでい ....
そして
けんこうこつ
があり
かどを
うせつする

また
けんこうこつ
につきあたり
させつする

いきどまり
けんこうこつ
のにおいと
なめらなかな
しつかんが
ただ ....
平日の夕暮れ 
みすぼらしい服を着た中年の男は
公園のベンチに座り 
モネ展の「日傘の女」のポスターを手に 
喰い入るようにじっと見ていた 

それを横目に歩いていると 
前から乳母車を ....
水の匂いが燃えてゆく


漆黒は
うるおいのいろ

こぼれてはじまる
灯りにけむる、
波のいろ



疎遠になれない花の名に
ひれ伏すともなく
かしづく儀礼は、 ....
思い出の隙間からあの人は消えて
荒涼たる未来には誰も待ってはいない
吹きすさぶ風は淋しさを歌うけれど
何も聞こえないよりはいい
何のために誰のためにそんなことわからない
嫉妬で顔を洗い嘆きで ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
夜にまぎれて
雨をみちびく雲の波
朧気に月は
触れてはいけないものがある
ということを諭すように
輪郭を無くし遠退いてゆく

深く、
深く息をして
雨の降りる前の
湿った空気の匂い ....
犬の耳の中へと
廊下は続いている
途中、川が流れている
小さな川なので
小川なのだと思う
手前に椅子が一脚
置きっぱなしになってる
本当は小川を見て座りたいのに
ネジのようなもので固定 ....
ひとが
ゆめを
みているの

それとも
ゆめが
ひとを
みているの

ふるい
ひょうしき
のようなものがあって
おとがしている
あのさきに
うみがあるの

ひのあたる
 ....
「逃げよう。」
そう言われたので、
逃げることになった。
以来ずっと、
トメヲとふたり逃げている。

「アテ」というものがないので、
「アテ」もなく逃げる ....
波が編む細やかなレースが
爪先の向こうで結ばれてはほどけ
刻と陽射しは
翡翠や白の模様をすこし深くに施す

水平線、と呼ぶには平らな
空と海の境界を見ながら
こうして言葉を探す自分を思う ....
その本を開くと 
一遍の詩が終わる{ルビ頁=ページ}の余白に 
{ルビ紐=ひも}で結んだ「空の鏡」を首からかけて 
両腕をひろげた小人が 
立っていた

その本を手にした読者の 
誰も知 ....
時計は歌いたくなった
毎日あまりにも同じリズムなので
いつもとは違う
もっと波打つような
そんなメロディーを求めた
いろいろな楽譜を見ながら
自分に似合う曲を選び始めた
秒を刻む歌よりも ....
桜舞い散る春の日 
正午の改札で 
杖を手にした祖母は 
ぼくを待っていた 

腕を一本差し出した 
ぼくを支えに 
大船駅の階段を下り 
ホームに入って来て停車した 
東海道線の開 ....
べらんだでは
せんたくものが
かぜになびいていた
にわのしきいしを
あるけば
かげがおちた
さいごのひ
しらないおじさんが
ちちとはなしをしながら
いえをのあちらこちらをみて
しき ....
何もかもがいやになって
下を向いて歩くのだ

メールを
打つふりなんかして
詩を書いたりしちゃうのだ

幸せな人は詩を書かない
というのは本当です
だけど
私の不幸など
ありふれ ....
はざくらがきれいだった
るうとのけいさんはいつも
にがてだった
すしやにかくまわれてる
ごうとうのせんたくものにも
すずしいかぜがふいた

+

ははに
るびいをかってあげた
に ....
掛け違えた光だとしても
あふれかえることに
消えてはゆけない
肩だから


 底に、四月はいつもある


泥をかきわけて
そのなかを親しむような

見上げることの
はじまりに ....
あの時サ、カあサんにツケバ
きっと素直にパパに
おめでとうって
言えたかもしれない

あのひとが
好きとか
嫌いとかじゃなくて

どうしても
逆さまの箒と一緒に
さかさバケツ ....
十字架のネックレスをした女は 
今日も「通りゃんせ」の鳴る交差点を 
紅いハイヒールで夜へと歩く 

人知れぬ部屋で 
男に{ルビ接吻=くちづけ}られる 
濡れた首すじに 
垂らした十字 ....
あなたがいるから生きていける

ふう と
空に向かって
ため息を飛ばした

瞬間

気が付いた

いつの間にか
あなたは
僕のそらを
澄んだみず色に染めていたんだね

飛 ....
エレベーターの中は
どこまでもお花畑でした
見たことのあるような花ばかりだったけれど
すべての名前を言い当てることは出来ませんでした
ああこんなところまで来てしまったのだなあ
と感じて
中 ....
あなたに似ている
と。言われたくありませんでした

わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから

あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
とりが
わたしをねむり
わたしが
とりをねむる
しんや
ばすか
とらっくか
おおきなくるま
のようなものが
いえのまえを
はしっていった
とりや
わたしが
めをさましたりゆう ....
あなたが
この頃やさしいのは
何か企みがあるのかと
首を傾げていましたが
いま、この橋にたたずんで
ようやく気がつきました
もう
春なのですね


欄干にもたれて
あなたの
い ....
写真では思い出せる
ものがたりは忘れてしまった
楽しかったことの記憶だけ
振り返ることもなく

通過電車のあとを追う
錆びた風であれば
印画紙を風の色に染めて
完成する思い出

岩 ....
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