楽器を操る人から
音楽が聞こえてくる
ジャンルを語る人から
うたが聞こえない
欲しいものはなにかの名前
なんかじゃない

   百科事典が世界を壊していく
   たとえば民族
    ....
この{ルビ季節=とき}こそと
一点の曇り無く
嬉々として
降り注ぐ陽光
風おだやかに
黒髪戯れる

木漏れ日揺れ
うつらうつら
遠退く意識の中
手招くまぼろし
誘われるまま
白 ....
駅ビルのミラーに夕陽が泳いでメールが飛び込んだ
都会の炎が抱き合う声を 早足で抜き去った

分解されてく真夏の星じゃ
不安や嫉妬の波から明日を予測してやいないか

楽しいこと
面白いこと ....
窓越しの陽射しが
薄いまぶたを通過する
汗ばむ髪をかき上げると
晩夏が私に混ざり合って香る

あの日に帰りたい
そう思ったことの無い自分が
幸せなのか不幸せなのかわからぬまま
季節がま ....
梅雨どきに疲れがでるんだなんて

あなたはやっぱり年をとったんだね

地球がうまく見えないんだなんて

ちょっと余裕なさすぎなんじゃない


かんぺきな芸術

あとだしジャンケン ....
灰色の雨が上がって
ようやく緑が光り始めた
葉脈を辿る水の音さえ
響いてくる気がする

穏やかな五月の庭で
白いシャツが揺れる
遠くから届く草野球の掛け声が
太陽を呼ぶ


きみ ....
ケータイで 読んだフレーズ 気にかかる
いくど探すも 何処に消えたの

その言葉 ピカリと光る 青銅の
雨粒の音 悲しみに暮れ

夢だったの 空ろな思い 宙に舞う
思い出せない 余韻が残 ....
 
利き腕を殺しあわずに手をつなぐ二人に喧嘩が絶えない理由



胸元に爪立て割れるピスタチオ 落ちてゆくのはとてもかんたん



でたらめな角度にさまよう手鏡で火があがる なぜ出逢 ....
木もれ陽のランチョンマット広げては
    鳥がついばむ野のピクニック


朝どりのトマトはさくり陽を浴びて
    ただ召し上がれめしあがれ今


ふかふかの森は日向の匂いする
  ....
さあいよいよ
螢の季節が近づいて
探し始めるのです
はかなく綺麗なものを
風景に重ねたいと
螢を狩る人が
暗闇にうごめくのです

もうそっとしておきませんか
いのちの営みの輝きは
 ....
ごがつのかぜ、ごがつのかぜ、

さあ目を閉じて

さあ目を、

開いて

すー

はー

空から、山から、やってきて

ほほを撫でて


河童が顔を出して

また ....
 祖母は絵に描いたような大阪人でした。商売が大好きで、勝気で、たまに口が悪くて、酒屋でしたからものすごく酒には強くて、花は大ぶりの派手なものが好きで、ついでにヒョウ柄も大好きで・・・そんな人でした .... かつて国鉄全路線に乗った
作家の宮脇俊三さんはこう書いた
「何かと不満の多い人間は
一度夕張線に乗るとよいと思う
いくらかおとなしくなるに違いない」
文句のある奴は夕張へ来い
文句のある奴 ....
なくしてしまったものが
消えてしまうわけではない
わたしのものでなくなっても
世界には全部ある

つまりそれは
みんなのものだけど
わたしものじゃない
すべてを知ろうとして
百科 ....
世の中には支えるひとと
支えられるひとがいる

支えるひとは暗い海に胸元まで浸かり
力の限り支え続け

次々と押し寄せる荒波に揉まれては
やがて力尽き海の藻屑と消える

支え続ければ ....
ひどく深い山奥に
その百貨店は建っていた
百貨店といっても実際にはよろずやで
それでも、食料品から最新のテレビまで
なんでも売っているのだ

ダムが出来ると
集落のすぐしたまで水面になる ....
(1)
まぶたには
海よりもたくさんの
なみだ というものが
満ちては引いて
ときに こぼれます

しあわせな、いちにち
うつむいた、いちにち

わたしは顔をあげて
まるで洗面器 ....
シャッターを切るよう
指で切り抜く仕草

ゆっくりと人差し指で
黄金比率を探してみる

無数の頂点を結んでいくと
地球の作り方がわかる

とどめられないものだから
測ろうとするけど ....
異国の時計塔を真似たチャイムが
終わっていない今日を告げ
青白い街路灯や
オレンジに仄めく窓の
表面をなぞる高音は
濃紺の夜に飲み込まれ
いつしか遠い列車の轍の軋みや
姿の無い鳥の声と同 ....
二番地の内田さん    前田ふむふむ

白いあごひげをはやして、美味しそうに、キリマンジェロを飲む、二番地の内田さんと呼ばれている、この老人は、若い人と話をすることが、何よりも好きだ。よく、真面目 ....
森の夢―古いボート          前田ふむふむ

     1

青い幻視の揺らめきが、森を覆い、
緩んだ熱を、舐めるように歩み、きつい冷気を増してゆく。
うすく流れるみずをわたる動物 ....
山岸さんは、
もう いない。
おさるさんに似た顔で
さようなら
もいえず
むねにちいさく根づいたきずが
うずくのである
おさるさんに似た顔で
いま
さようならをいおう
山岸 ....
しめやかに夏に入るなり大往生

涼しさやまぶたを閉ぢる指の先


 通夜に
棺の前のビール二本の宴かな


母の日や悲しき花にうづもれて

なき人をひき立てて咲け初夏の花

 ....
わたしの棲む場所を流れる川に
水はない

誰かが
橋の上から捨てた言葉を
灰色のさかながついばんでいる


     *


夏の暑い日、わたしは
忘れてしまいたい過去の過ちと ....
毒林檎を食べて死ななかった 白雪姫がいるように

姫というヤツは、毒より強い

ケダモノとクダモノとで できている

動脈と静脈みたいに 

ケダモノとクダモノが

体の ....
響いているのは雨音
夜が深くなると
それはいつか
遠い海に似てさざめき
わたしは
波に洗われたひとつの貝を思う

ところどころが欠けた貝殻は
すこしの闇を内包しており
誕生からずっと ....
  (カワセミ!カワセミ!)

木々の重なりの一番深く
真っ暗な沢の灌木で小さな光を見つける
ポストの底に忘れ去られた手紙のように
思い出せないのに忘れられない
ちいさな鳥の形を
手 ....
坂の向こうの景色が見たい。
違う何かが、そこにあったらあったで、
なかったらなかったで・・それでいいんだ。

だから君は全力でペダルを漕ぐ。
吐息がハッキリと見えるくらいに、前を見てる。
 ....
まだ何も終わっていない強がれば僕らは夢に飢えてはいない



青白い五月朝方ふりつづくこころの雨と冷たい茶髪



ころがればもうどこまでもころがればじぶんが地球になるよた ....
海岸線のガードレールでもなく
尾根を越えていく高圧線でもない
届こうとするものは
いつも不完全で ただ
どこか、まで続いていく

アルシオネの円周でも
火星が結ぶ軌道でもない
繰り返す ....
ルナクさんのおすすめリスト(4684)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あなたは分類、されてしまった- たりぽん ...自由詩16*08-6-8
雲雀、鳴く- LEO自由詩12*08-6-7
シフクセンタク- 北大路京 ...自由詩17*08-6-7
とどまらない- さくらほ自由詩8*08-6-5
地球がうまく見えないんだ- 吉岡ペペ ...自由詩908-6-4
日向の匂い- 銀猫自由詩15*08-6-1
キミの詩の- 西日 茜短歌5*08-5-31
蒼、いくつかの- 石畑由紀 ...短歌3*08-5-29
ピクニック- 石瀬琳々短歌7*08-5-29
螢棲む暗闇に- たりぽん ...自由詩8*08-5-28
ごがつのかぜ- ふるる自由詩8*08-5-27
ただ捨てられるだけの日記- Rin.散文(批評 ...32*08-5-27
夕張aika- 大村 浩 ...自由詩22*08-5-26
せかいにはぜんぶ- たりぽん ...自由詩708-5-26
支えるひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*08-5-25
あのポスト_(_2008_)- たりぽん ...自由詩18*08-5-24
まぶたの海- 唐草フウ自由詩10*08-5-22
ぼくのつくりかた- たりぽん ...自由詩708-5-21
夜の声が- 銀猫自由詩10*08-5-20
二番地の内田さん—デッサン- 前田ふむ ...自由詩21*08-5-18
森の夢ー古いボート___- 前田ふむ ...自由詩24*08-5-18
山岸さん- こしごえ自由詩6*08-5-14
祖母逝けり- 三州生桑俳句4*08-5-13
水の空席- 望月 ゆ ...自由詩49*08-5-13
野薔薇- るるりら自由詩9*08-5-12
海と黄昏- 銀猫自由詩19*08-5-11
夜想曲(_reverse_)- たりぽん ...自由詩10*08-5-11
全力疾走- 山田隆自由詩5*08-5-6
青白い五月- 本木はじ ...短歌608-5-6
ツォルキン・ステップ- たりぽん ...自由詩20+*08-5-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157