さざなみが産まれるところ
透きとおりながら
かすかに揺れる城が
月明りを映している

{引用=とうめいであることは
ない、ことではないよ
ないことにするには
醒める必要がある

} ....
六月。

見えない空に
ひらひら、

ただ、
ひらひらと
飛ぶものが見えるのだ。

きみの呼吸は
もう
止まりそうだけれど。
  ――水脈を捉え ひとつの
薬湯のように甘く
 饐えて 人臭い
       廃物の精液  
            輸入された
どれだけ銭を洗っても
どれだけ子を流しても
      ....
              


マダ ツカナイノカ ネー

かぼそい声の
母は 床ずれをした背中を
不自由によこにする
白いベッドのシーツから
石鹸のにおいがする

アア エキ ....
二〇三高地を狙って
突撃を繰り返す
我が軍に原子爆弾は落されて
戦艦ゲイ号も沈む
翌日の記事の
原稿のゲラ刷りも間に合わない
実証主義的考えが
蔓延(はびこ)って居て
二〇三高地は中々 ....
街は揺れているだろう
茜色の飛沫と共に
ひとつ両手で掬ってみれば
紫陽花のように
移ろいでゆく陽炎
瞳に映る乱舞に
惑わされ
それでも飛び散る
飛沫は
明日を運んでくる

 ....
初夏の存在は風だけになびくわけではない

ひかりや悲しみ

宇宙を幻視する

真昼であろうと大きな時間を見つめている


きみがいま地球で大切なことを

ぼくは散り散りになって守 ....
清く正しく生きようとするやつが気に入らねえ
欲ボケて腹の弛んだ肉玉も気に入らねえ
政治家のケツをブログで突っついてるやつが気に入らねえ
海外ボランティア活動に志願するやつが気に入らねえ
 ....
なぜだろう泣いている

みすぼらしくて上等な

布団の端を濡らすのだ

謝りながら耳に流れる

涓滴よ、岩をも穿てと


鼻がつんとする

あくびがでる

寝ちゃいそうだ ....
子供たちと浜辺を歩いた
漁港の電球は強くて
横に並んだ僕らの影を
黒い波にくっきりと映していた
夜の散歩に子供たちははしゃいでいた
僕は海側の一番端にいたので
きゃっきゃ舞う子供たちは
 ....
毛細血管をノイズが這い回る、無数の羽虫のように…俺の感覚を喰らい尽くそうと目論んでる、二二時の朦朧とした時間―悲鳴には飽きたし、怒りには慣れた、愚痴には興味が無い、まるで水溜りのように俺はそれを放 .... 【街景】
感覚というものに訴えたのは
騒めきの嵐
取り留めのない言葉の流れ
舞い上げられた人間の叫び
雑踏とした街並に咲く
毒づいた偽りの花
もう震え上がった真実を
覆い隠す暇は無い
 ....
 サーカスが去って行く。
 ネルソン坊やが月に向かって口笛を吹く。
 ジェームズ夫妻は互いを罵り合う事で生への愉悦を感じている。
 駄馬が一頭、自分の運命も気にせずに草を食んでいる。

 ....
銀の銛が突き刺さり
青と金でできた腹から
ひまわり 硝子 晴れの日の雨
街の入口の門に散らばる


砕けひろがるものの先に
ちぎれた鉄や鉛があり
多眼の宝石の角度から
言 ....
バカに遭うと世の中を正したくなる

悪い癖だ

こんなのがのさばっていることが許せなくなる

ろくでもない青春だ


偏差値のひくい真面目な連中がいて

彼らは小中高大とエスカレ ....
空の青さが濃くなる日
木の葉も緑を濃くしていた

さくらこぶしりらこでまりなど白っぽい花が終わり

赤いサルビアが揺れる頃

濃い血の色をしたワインを飲み干し
ラベンダーの香りが漂う
 ....
   1

水のせせらぎのかぼそく落ちてゆく音の
さらさらとそよぐ 細い川が立っている
あるいは川面に映る 黒髪のなびく樹木の体幹
水面を揺らす風の冷ややかさでつるりと象られた
細ながい球 ....
「母」


「家庭に光を灯して共に」
煽り文句は便利なコトバ
その言葉をバーゲンセールで買った母

巨大な塔を一つ、造ってみないか、と
安請け合いした黒い声が
赤く点り、 ....
動物ばかりの世界では
美しい声で誘われる
私の唇に触れてみて
愛の温度がわかるでしょう

不確かが可能となり
私は心を杖にする

ずっと歩いてばかり
勇敢な戦士に背中を押されたから
 ....
その美の真中に隠された荒野に
どうか 花ひとつ
植えるだけの土地を譲ってくれませんか

血の滲んだ足を隠して走り続ける旅路のどこか
ほんの一歩か二歩
見守る場所を許してほしいのです

 ....
マスターに会った
仕事帰りの立ち寄った100円ショップ
たまたま見かけて追っ掛けてきてくれたようだ

グリーンのパジェロミニ
助手席にはkさん
マスターと一緒に
お店を切り盛りしてきた
 ....
波の苦しみに喘いでいると
右耳の周囲にごみの磁場が形成されて
私は間も無くて
ひとたまりもなくテーブルに前歯をぶつけて
少し?かけてしまう(自慰ではないよ)
位相空間がシルクロードに出来てい ....
かなしみが沈殿している朝に
パンを焼いた
手紙を書くふりをして
貝を
捨てました

散乱しているおびただしい私の破片
混乱の果てに
肉体の死が訪れたら
今度は
何を捨てたらよいです ....
雨が降る
紫陽花濡らし
雨が降る

時は刻々と移り進み
季節は淡々と入れ代わり
命は生まれ育ち輝き枯れて
人は何かに導かれつつ自らを更新し

雨が降る
紫陽花青々と
雨が降る
二日前に会った誰かと
あのニュースを話題にする
滑りやすい床を歩く時
使わないギターでも背負ってれば

無敵不老不死
叶わない夢は夜見る
甘い水を汲みに行く
昼間はずっと叶った夢を ....
黒い
ただ黒い
街灯りを塗りつぶし
漆黒の闇が広がる
欲望が
絶望が渦巻いている
烏が黒い翼を広げ
希望の光を覆う
闇はただ深い
悲しみの酒場に
独りの男
部屋には
たどり着け ....
ふたつの盃が並べられていた
そのひとつには、なみなみと酒が注がれ
もうひとつは、空のままだった

そのそばで男は働き、女は子を生した
男は働き続け、女は育て、子はすくすくと育ち
そうし ....
生と死は
哲学者か
年を取った詩人が考えればよくて
若者はただ謳歌するべし
と指導される
この生と死
ここに否定されたのは

あ、ぽかりと浮かんだ
ああ、ぷわりと沈んだ

ただそ ....
繰り返される日々の中で
身も心もすり減ってゆく
紫陽花が咲く坂道を駆け下りる
雨色の風が頬を撫でる

ここまで生きてきた
どこまで行くのか
わからぬまま
歩く

蛍火はなつかしく揺 ....
静けさという音が
降ってきて
{引用=それは
大人に盛られた
眠り薬}
影という影が
今という現実の
いたづらな写し絵になる


いつまでも暮れてゆかない夜があった
小さな公 ....
ナンモナイデスさんのおすすめリスト(3381)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水の城_- そらの珊 ...自由詩12*17-6-23
梅雨の蝶- 草野大悟 ...自由詩217-6-21
世代論- ただのみ ...自由詩14*17-6-21
駅_________- 前田ふむ ...自由詩3*17-6-21
二〇三高地- 間村長自由詩517-6-19
飛沫- 乱太郎自由詩12*17-6-18
真昼であろうと- 吉岡ペペ ...自由詩317-6-18
ヘイト浅漬け- ホロウ・ ...自由詩5+*17-6-18
涓滴よ- 吉岡ペペ ...自由詩217-6-18
ある夜の思い出- 渡辺八畳 ...自由詩317-6-18
羽虫の闇- ホロウ・ ...自由詩2*17-6-17
青春の小道(小詩集)- 宣井龍人自由詩4*17-6-17
サーカス- ヒヤシン ...自由詩4*17-6-17
瓦礫_またたき- 木立 悟自由詩317-6-17
青春だ- 吉岡ペペ ...自由詩117-6-16
少しずつけれど確実に- Lucy自由詩7*17-6-16
ダフネー- 本田憲嵩自由詩617-6-16
小詩__二篇- 為平 澪自由詩317-6-15
- 黒髪自由詩6*17-6-15
花ひとつ分の土地- ただのみ ...自由詩13*17-6-14
マスターに寄せて- 梅昆布茶自由詩917-6-14
デウスよ出よ- 間村長自由詩5*17-6-14
よく似た朝- 伊藤 大 ...自由詩317-6-13
雨と紫陽花- ひだかた ...自由詩917-6-13
あのニュース- 竜門勇気自由詩5*17-6-13
絶望と黒- 星丘涙自由詩5*17-6-12
子よ、おまえに歌を教えてあげよう- ホロウ・ ...自由詩2*17-6-12
それは詩だけ- 這 いず ...自由詩417-6-12
紫陽花の坂- 星丘涙自由詩11*17-6-12
きつねつき- そらの珊 ...自由詩17*17-6-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113