光が奏でる
響きの旋律、
雪面に続く
野兎の足跡、
延々と輪舞し跳躍し
今日、隣のおばさんは
今の若者が結婚したがらないこと
嘆いていた
怒涛の波 押し寄せる
その前触れ ....
突き抜ける、
独りの個の限定された
知覚を感情を世界観を
声 響き渡る、声 突破する
混沌とした音響のなか
人間社会というザワメキをウナリを
私という存在に真っ直ぐ突き刺さる
貴 ....
円を描き循環しながら
増幅し強度増していく
ヒビキ、
思考と感情の交錯と分離
繰り返し互い支え合い
一つの聖なる確信の次元へ至る、
ヒビキの放ち刻印する
光の故郷、
覚醒する意 ....
漆黒の円に
閉ざされていた街が
内側から
破裂する時、
光を眼差す魂
戦いを放棄し
己の行為を愛する、
ひたすら
雨曇切れて覗く青
前行く女のまぁるい尻
優しい柔らかな進化の残り香
残された時はもうそんなに
長くはないよと風の精霊
私という魂を吹き抜ける
土に埋もれた狂人の顔
その赤裸々な闇の独 ....
溢れてくる
無数の円、
次々と次々と
その内の一つ、
次第に大きく巨大に
純白に侵され満たされ
接触する、
何かに
ナニカに
風景破壊し瞬間の光景、
閃き開示し
....
ふと訪れる
静かさに
ひたりながら
透明な呪いの声
深く深く沈み入る
時間の流れ、止まり
閃く瞬間の、広がり
沈黙の世代の息子にて
夢見がちな覚醒意識で
自らの思考発声出来る ....
深い森の沈黙、
わたしのララバイ
見えないものが
見えるものを
支え創って居る
その感覚、浮き立ち
漆黒の対角線 交差し
すべての形態 否定し
ただ生き延びた黄色い ....
物質と非物質の間で
艶めく貴女は、
到来した明澄な夜
より深い層、
表面に輝き浮き出させ
色と形、その調和統一
互い呼応し支え合い溶かして
色は形と成り形は色と成り
そうして、
....
抜けた白髪が
人差し指に
引っ掛かり
もつれる時、
森は唸りをあげ
不安定な心を抉る、
汗ばむ手のひら
崩れる砕氷
青い天空は熱風吹き込み
その豊かな乳房を揺 ....
子供たちが整列をしていた
何をしているのだろう、とよく見ると
整列をしていた
身体の隅々にまでしみわたる雲のように
なだらかで滑らかだった
透明な水を植物にあげて
話すことなどもう ....
漆黒の闇に
浮かび上がる
白い顔、
透き通る眼差しで
宙を見据え
同時に、
内面へ沈み込む
異様な威容
深く深く光の残響の許、
その輪郭 保たれ
魂の現 表し語り
表 ....
波打つ光の残響、
雪原遠く聳える雪峰、
憧憬は誘い予感は流出する
見えるもの見えないもの
重なり合い遠く近く
未知に臨む魂に
深い森の一処
音叉の共鳴、
伝導する
それは透明な
時を飛び交う蜜蜂たち
霊性が導く通路に従い
花から花へ
雄しべから雌しべへ
ひたすら蜜を吸い受粉させ
循環させるこの世界を
道端の花園、小宇宙
わたし 目醒めた意 ....
霞んだ滲んだ奥底から
仄かに姿を現すもの
深い 深い
海の底にいるように
無音のうねり
無音の瞬間
生と死の狭間に立たされて
未だ肉の生命は躍り
....
トーキョー あるいは地獄
不協和音の連弾
太陽の上昇
騒ぎあかした疲労の夜明け、
異邦の声の感触 未だ濃密に
朝に眠り夕に目覚めたあの頃、
地獄突き抜け
何処までだって自分は走れると ....
力動、漆黒に碧く
ぽつんとひとり、
取り残され
「これからオレの半径五メートル以内に近づくな!」
いつもの坂道上る登校途中、
手を繋いでいた五歳年上の兄
突然、手を切り離し私に言 ....
曇天、厚い雲が切れ
ひろがるひろがる
光の青、
降り続いた雨の
雨滴 葉群れに輝き、
もんわり街を覆う熱に
滴り落ち蒸発し
この世、今
光の青に包まれ
地から空へ 光
クレシェ ....
空間のなかの構成されていない物体たち*
言語による意味規定される以前の
ただひたすら在るもの在るもの
その立ち上がる実在感
ばらばらと在り
なのに調和し
全体 ....
荒れる粗い音響の渦、
ひたすら待つことの静かさ、
湾曲する漆黒の力動、
遥かな地平を凝視し
私は知らない、
言語の意味の向こうを
私は躍る、
微睡みの覚醒のなか
抽象を離れ ....
ひらひらはらはら
舞うように余韻響かせ
形態から色彩 逃れ出る
うっすら薄い絹糸のループ
基点失い漂う色彩達の輪舞
夢の奥に横たう
もう一つの現実に
私たち達するならば
色 ....
嘗て
青 増す紫陽花の
今
青一色 濃密に
曇天の許、
雨に濡れ 静か在り。
雨滴、落ち続ける
軒先から
規則正しく
リズミカルに
この部屋の、向かいの家の、
取り壊されたまぼろ実家の、
軒先から 重なり次々
透明な音響かせ
そうしていつか
それら、
....
透明な呪いの声、
今夜も響く
真ん中へ均衡へと
自在に躍り木霊しながら
血液の流れ、
心臓の鼓動、
神経の空洞、
共感と反感 司り
あなたの顔に触れる
あなたという柔らか ....
美しい稲妻
割れ裂ける空
ぱっくりと紫に
蕾が花開くように
解き明かされる自らの本性、
哀しいほど透き通る歓喜に
*
その日、
川から上がった河童
街まで遊びに来て
....
大きな欠伸だ
場の空気をすべて吸い込む
人々は乳児に戻る
はい 始めからやり直し
〇
隣に座る
それしかできない
隣に座っている
それだけでいい
〇
親から子へ 子から孫へ ....
夜闇に
街道走る車、
スロースピード
向かいの家、
明かり灯らず
ここしばらく
肉の苦に
よろめく私、
氷 噛み砕き
(ひたすら
噛み砕き)
アパート二階、
208号 ....
孤独なシャウトが
天を突き破り
哀しみとなって降って来る
魂の故郷を静観する
無防備剥き出し日々の飛躍
意識の壁を打ち壊して
廃墟を抱え彷徨う私たち
廃棄され得ぬ二元論
主観と ....
河の流れ、刻々
変わることなく大海に注ぎ
時の流れ、刻々
途絶えることなく生を死に還し
黄昏の街に佇み
天涯孤独のこの身、
静か観て沈潜し
深々と眠る己の霊性、
街に照り返す新緑の ....
さっきまでエアコン
入れてたのに
夜風 また
涼しく
網戸にし
数多病んだ肉体精神
はぁと深々ため息つき
耐えながら
相変わらず
夜闇の静かさ響き
安らぎ感受す ....
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