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ゆうやけ、こやけ、
鍋の底がすこし焦げた、
スプーンですくった、黄いろいルーの、
ぐつぐつと美味しそうに、ガスコンロの火で煮込まれてゆく、
それは、
ようやくふたりで完成させた、
さいごの ....
ほんとうに、
たいせつなものは、
かたちを、
とらない、
いつも、
うしなって、から、
はじめて、
たとえば、
じぶんの健康のかけがえのなさ、
のように、
まるで病室の白いカーテン ....
跳びはねる
君のちいさな掌のくぼんだ池から


跳びはねる
その透明な小魚たちのまだ汚れていないが


跳びはねる
雲間からひろがってゆく青空と太陽にむかって


跳びはねる
 ....
何度も凍り付きそうになる。気の利いたゴムボールのように弾む会話をするということは、きわめて難しい。それは、僕たちにとって、お題を課せられて即興の詩を書くのと同じくらい難しい事のように思われた。(これが .... 肩を抱きたい 肩を抱きたい、
麦わら帽子 夏のワンピース 黒髪
もてあます上唇を
さらにもてあます下唇が支えている
清楚な肉厚の均衡
開かれて不意にホワイトニング 鈴の音のようなホワイトニン ....
ジェラシーのベーキング?
押しつけがましくならないようにと
出来るだけ削ぎ落としたつもりで
膨らんでしまうもの
必死に抑えながら
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私もしょせん凡百のパン屋の男に ....
その木製の寝台はきっと
幾度もさびしい月夜と寒波を迎えつづけて来たがゆえ
あの月の桂と同様のものに変質してしまったに違いありません
その柔かな布団はとうとう彼女の豊かな乳房となって
ぼくという ....
(記憶の夜空に浮かぶ
(過去の星星は
(幾億光年という長い歳月を経た
(客観性の強い光を帯びて――


つい先日 北海道全域が地震と停電に襲われた
ぼくの住むこの赤い夕陽の市(まち)でさ ....
友よ、
夏の朝は蝉の羽に描かれた透明な街路図
すべては透明に満ち足りている
夏の灼熱の陽光は
まるで新鮮な水かなにかのように拡がってゆく
辺りの建物の窓や街路樹の緑 色濃い花々に
輝きと潤 ....
とあるあついなつのキセツのこと、キリギリスはなつじゅうバイオリンをひいてうたをうたいながらすきにいきていました。さとさきのことをかんがえずに、まさにじんせいのなつをおうかしていました。いっぽうアリはせ .... いくら地図で示されても
いつも時はやがて落ちてくる
黄色い星型の葉の川
喰えもしない栗の実
それでも未だ
ぼくの粗末な宿舎を支配している
年老いたアンパニ族の長
「義務!力!勝利!」
 ....
   1

水のせせらぎのかぼそく落ちてゆく音の
さらさらとそよぐ 細い川が立っている
あるいは川面に映る 黒髪のなびく樹木の体幹
水面を揺らす風の冷ややかさでつるりと象られた
細ながい球 ....
あなたのせいという
急速な風に吹かれて
青葉がつぎつぎと落ちるように
暦が落ちてゆきました


あなたのせいという
見えない伝書鳩が
ひと息いれる暇もなく
夏の星座の下を行き交いまし ....
なにも書かれていない
紙の上から立ちのぼる
青白い砂漠
その雪原のただなかで
花にも瞼があることを教えてくれた人が
透明なグランドピアノを弾いてくれる
その滑らかな指のうごきで
雪のよう ....
過ぎていった季節を常夜灯のように思う
わたしは揺り椅子の二つの脚に停留の錨を下ろし
アンテナの代わりに
机のうえの海に花瓶と丈高い花を置いて
自分のなかの未知なる惑星を探りだす
(わたしは丈 ....
ナンモナイデスさんの本田憲嵩さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ダフネー- 本田憲嵩自由詩617-6-16
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