押し寄せる
下校放送響く
夕焼けの校庭

僕ら相撲をとっていた
円い線を砂に描き

中原くんは強かった
尾崎くんは弱かった

斜光が僕らを照らしていた
僕らの命は躍っていた

 ....
隠されたふるさとは
ひかりの森、燃える炎
私たちが還っていく
深い深い大海原

永久なる循環に身を任せ
宇宙が巨きなくしゃみする
覚醒する意識に
一瞬が泡立ち
永遠が開ける

熱風吹く青の下、
日傘をさした人々がいく

歓びに充ちて
凝視する
世界は光
永遠の戯れ
赤く燃える残照の地平に
片眼の巨人が座る
表層を掠めていく孤独
深まる陶酔の眼差し
彼は聴き入る
遠い故郷の残響を

わたしは ひとり ここにいる

隠された故郷の残響を聴きながら
 ....
宙空の先のビー玉の喧騒
夢はわちゃわちゃ過ぎていき
白雲もくもく青空に湧く 

夏の街には太陽燦々
老婆と少女が手を繋ぎ
踊り廻るよ、廻り躍る

死の標的を撃ち抜いて
生の覚醒に眩め ....
渦巻くような痛みのなか
見上げた空はただ
青かった
渦巻くような祈りのなか
見上げた空はただ
無関心だった

夏に
黄昏ゆく世界は
息を呑むほど美しく
わたしという存在が溶解し
 ....
最後の一歩を踏み出すとき
人は独りだ

脳髄には光が溢れ
宇宙が爆発する
生への情熱は未だ
止むことなく
眼下に広がる青い青い海原をみる

最後に眼を瞑るとき
人は独りだ

午 ....
安定して
安堵して
朝の風を浴びる

行き交う人々は足早に
留まる人々は優雅に

待ち受ける一日の重み
待ち望む異界からの風

風は吹いている
折しも燕が鋭角に舞い
待ち受ける ....
銀輪に
跳ね返る
光の束
眩しくて
ガクンと揺れた
視界の先
道行く人の
後ろ背に
未知悠久の
時、踊る

あゝ何もかも
渦巻き
異郷となって
迫り来る
この懐かしい
 ....
かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達が通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
闇の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
開く ....
昨日はザンザン降りで
今日は晴れ間がひろがった

閉めの緩い蛇口の水がポタリポタリ

わたしはそのわきを通りながら
青い青い空を仰ぎ見た

梅雨入り前の青空だ
梅雨入り前の大空だ
 ....
空は灰色、
街行く私の背は屈み
あてどなくさ迷いながら
灰色空から雨、ザァザァ
ザァザァザァザァ降って来て
視界はかすみ歩は鈍り

(今ごろ森では紫陽花の
青白く光る群落が
ゆらんゆ ....
日射しがやって来て
人通り過ぎ
金の色した風が吹く
ぼくのあたまはガランドウ

からだは熱く火照り
うでは鳥肌が立ち
空から青が降って来る
厳めしい顔した青が
ばらばらと降って来る
 ....
時は夕暮れ、涼風吹き
身は一点に凝集し
言うことのない心持ち
これ以上ない均衡に
やがてわたしは
寂寞の谷に落ちる

震える肉身を透徹と
貫く哀しみありありと
今、底無しの天を仰ぎ見 ....
風は凪いで
静かな涼やかなこの夕暮れ時
わたしはここに寛いで
至福の一時と一体化する

あゝわたしはここにいる、
あゝわたしは生きている、
長らくの物語を引きずりながら
規則正しい呼吸 ....
それは遠くで待っている
遠くで手を振り待っている

おれは此処を離れない
それは遠くで待ってるから
おれは此処を離れない

プロセスを生きてプロセスを生きて

それは此処で歓喜を爆発 ....
どんな言葉も無力な淵で
わたしはなにをすればいいのだろう?

魂の忍耐、それだけが試されるその場所で。





*この詩は、すぐ前にアップした『風見鶏の歌』と一セットです。
のんびり呑気な春の午後、
わたしは歯軋りしながら布団のなか
つかの間の均衡に憩っていた

虚しい色の風見鶏
誰かそれを呼んだのか

昨夜は本当に惨かった
疼痛宿痾の眼底痛
狂う、も自 ....
逃れ去っていく
逃れ去っていく記憶の
その核心を掴もうと
広がる鉛の海を泳ぐ、泳ぎ続ける
 
 失われた薔薇の花と団欒
 終わった関係と更地
 虚脱の時を刻む秒針

静まっていく
 ....
宇宙に咲く花のように
秘かに青白い、
紫陽花の花房濡れる頃
神の手が伸びて来る

雨降る季節を進めるために

無限を響かせ、無限が響き
鮮やかな紫陽花の、微かな揺れに
一つの憧憬、ど ....
音の滴、斑点となって飛び跳ね
郷愁、遠い深みから到来する

胸掴む憧れ、未知から溢れ出し
遡行する魂、源頭の水流を浴びる

振動する大地 、脈打つ心臓
  終わることのない命
   終 ....
在ることの
謎に触れたとき
Waterと
手のひらに
書いてみる

初めて地球を生きた日のように
その鮮烈な霊気に貫かれ

Waterを
感じて、
独り大地を
舞い踊る

 ....
遠去かっていく
生きて在ることの不安が恐怖が
宇宙の気流に洗い流され
つかの間
姿を消す
わたしの背中のなかへ
わたしの脳髄のなかへ
わたしの心臓のなかへ  

そうしてわたしは再び ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている

大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
体が冷えると
空も冷たい

この夏日に不安が渦巻く

対象を欠いて、原因を欠いて

緑風を浴び
正気を保つ

鳩はつがいで餌を啄み
草地は青い、青白い

背筋に悪寒が走り
 ....
降り止まない雨が
心の奥底に言葉を溢れさせ
魂の隙間から
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の果てに
訪れるもの一つさえ
想い描けないなら
何億もの地上の眼 ....
たおやかな
緑の群れ
揺れて
踊る影は
光の万華鏡
私は静かに傾いて
遠くの森のざわめきを聴く
真夜中が近づいている
ベランダに出て夜風にあたる
ゆるやかな風が吹いている
街灯の列が何処までも続く
なんて素敵な夜だろうと思う
昼間森で見た紫陽花の群落が
今頃青く光っている
風は優し ....
こころの底から
湧き起こる
未定形な
奇妙なもの

知覚の門にぶつかって
イメージと融合し
充たされ
深い夢見に
沈んでいく

記憶の奥に戯れて
未知なるヴィジョンを携えて
 ....
夏は静かな川遊び
彼岸に逝く人
此岸に来る人

川の流れは絶えずして
海の潮を落としては

彼岸から此岸まで
底から河童もやって来る
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