雨が降っていて
部屋が暗いので
昼ひなか電灯をつけ
本を読んでいた
一冊読み終えた頃
午後の日が
レースのカーテン越しに明るく射してきて
半透明のゼリーの中から
外を見ているよ ....
ほこりをかぶっていようといまいと
食品サンプルは食べられない
蜘蛛の巣に囚われた
きのうの夜の雨粒たち
夕刻にはその存在ごと食べられて
また空へ還る
バナナの黒いとこは
食べられ ....
刃を突き刺した手のひらから風が生まれていく
生まれたての風はまだ向かうべき場所を持たな
い風を生み落とした私の指先さえもすり抜けて
風たちは蒲公英の綿毛 ....
忘れかけてた
傷あとが
ここぞと目を覚ます
脳か心か身体か
どこともいえない
傷がうずく
心の鼓動
血の流動
狂い咲く花
狂い飛ぶ虫
生い茂る草
追掛ける ....
とりあえずのチキンは食べられてしまって
ぎゃばんのseasoningが恋しいクリスマスも近いし
ぼくのなかの騒がしい自由は休憩しているのだろう
忘れさられる歌を今日もうたっているし
....
今日も言葉と友達にはなれなかったな
何かしら考え思い発してはいるが
その場で消えていくものたちばかり
ああ
明日僕を叱るかもしれない友は
今度はどんな言葉で待ち伏せしてくるのだろう
音も無く忍び寄るシロサギの
バササと言う翼ばかりを連想しては立ち止まる
後ろを振り返り 松の実が溶けるまで待つ
全て重ねて煮出したら
どんなお茶よりも馨しいスープが出来上がるんだってサ
....
氷の橋、魂は密航する、銀竜草、傾いでいる秋の七草、光る星が何万年前の現象なら、光の中にある私の死体は、すでに、星々の冷めた遠景、氷の橋、猫の舌、竜舌蘭、傾いでいる冬の小路、太陽系を縦走する小惑星の発見 ....
やがて知ることにだろう
わたしの真実
毒の入った林檎をいくつもしまっておいて
いつ胸の奥から取り出そうか
考えることはそのことばかりになってきた
沈黙の呪文がひしひしと忍び寄る ....
かっグぅんくる
かっグぅんくる
かっと指上げ右手首だらあん
グぅんと下腹しぼれば肩は脱力
くるっと正面で前腕がまわる
かっグぅんくる
かっグぅんくる
ロン ....
俺は揺れにユレテイル
けれど
皆がゆるゆる笑ってクレレバ
ウクレレくらい軽く弾き
歌の一つでも披露して
皆さんホクホク喜び拍手
してクレレバいくらでも
俺は揺れにユレテイル
けれど ....
{引用=
ここには昔きよらがわと呼んだ細流(せせらぎ)があった
}
なにもしらずにおもいつづけた
あなたには こよない日々があったとしらずに
なにもしらずにさがしつづけた
あな ....
deadendな夜にきみは優しい
weekendのあさにゆでたまごを食べるみたいに
はっぴいえんどを聴きながら
The Doorsのthe endをおもう
愛はやすみなく働いて ....
幾つもの黄土の波線が
水浸しの校庭を遥か越え
何処までも走っていく
わたしの意識は冷え冷えと
その光景に呑み込まれ
どんどん平たくなっていく
荒い呼吸を繰り返し
次第に遠い意識の断片 ....
姿も形もいらないから
心だけが残ればいい
クラゲのように舞うことが
できるだろうか
流されるだけでもなく
音も立てず
生命の強さを感じられることもなく
血液の温かさもしらず
....
破壊と創造
あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
たちつてと
なに・・・
。
....
手稲山の頂辺りに白いものが見える
――書置き 今朝早く来て行ったのだ
見つめる瞳に来るべき冬が映り込む
雲間の薄青い空
氷水に浸した剃刀をそっと置かれたみたいに
張り詰めて でもどこか 痺れ ....
あったかも知れないもう一人のぼくを
過去もみらいも夢想できないけれど
傷つけることなんてもっとできないや
きのうあのひとが嬉しそうだった
ぼくがいなくてもみんな大丈夫だ
....
あたりを探してしまう
記憶からはじまるここではない世界
懐かしがることも
未来を夢想することも
むなしくならないように
あの音楽を聞いている
恋や授業や催しに
....
暗闇に浸っている
暗闇に酔っている
ゆったり落ち着く
午前二時二十分に
俺は闇と対峙する
三歳から在る闇と
時が消滅していく
俺は闇に沈みいく
凄く落ち着き払い
俺は墜落していく ....
ドライブのかかった行進曲
モノクロのぶちぶちいってるフィルム
曇り空
背のたかい草むら
ワンピース
にのうで
石立鉄男のドラマの再放送
水灰色の昭和に食い ....
悲しみよついてこい
肩を組もう
酒を酌もう
涙を汲もう
いのちを捧げるなら
断崖に立て
退路を断て
今すぐ発て
悲しみよついてこい
東京の林に ....
顔を持たない彼らと僕らが
今朝から
新しい顔で手を振る
ほんとの顔を
ほんとに忘れたのか
その手の振り方
{引用=賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく
....
母さんがせっかく作ったんだ食べて行け
父のひとことに逆らえず
しぶしぶ食卓についた君は
スープを一口
口に入れると
涙をこぼし
絞り出すような声で
ごめんなさい
と言った
....
とめどなく
こぼれおちる
涙のしずくが
アルバムに置いた
紅葉をぬらし
しみこんでゆく
さよならを
言えずに別れたひと
くれないに
黄金色に
塗り ....
ホウキが大きすぎて
庭がはけなかった
バスは停留できないのに
風呂場だけは設置されて居た
庭だった
次第にコゼットはイラついて
ホウキを投げだす
母のファンテーヌは化粧ばかりして
自分 ....
春の空が欲しい
ふと
そんな想いが過ぎった
だからと言って
できることはない
桜の花が好きでもない
お気に入りの季節でもない
けれど
そんな風に思ってしまって
どうに ....
ワンカップのミルク
おどらされた花かんむり
つまびく糧は
ひとさじの砂糖
さらさらと
ながれるのは
、刻
やわらかなちぶさ
ならべて
そらをさかさまに
およぐせいし
....
よもやまよもやま
そふえみだれつ
ちのまたちのまた
ゆれつほふれつ
しゅくじょの
まつのよ
はなさきやあれ
あれさきやはれ
ないしょのおくの
もずはちまん
よもやまゆやま
あさら ....
憧れと郷愁の感情は
対象を全く欠いたままに
どうしようもなく湧きあがり
魂の奥処に垣間開く
渦巻く宇宙の輝きの余韻
響き木霊し流れ出す
そうしてまた、
森羅万象と繋がり合う
止 ....
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