姿も形もいらないから
心だけが残ればいい
クラゲのように舞うことが
できるだろうか
流されるだけでもなく
音も立てず
生命の強さを感じられることもなく
血液の温かさもしらず
....
破壊と創造
あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
たちつてと
なに・・・
。
....
手稲山の頂辺りに白いものが見える
――書置き 今朝早く来て行ったのだ
見つめる瞳に来るべき冬が映り込む
雲間の薄青い空
氷水に浸した剃刀をそっと置かれたみたいに
張り詰めて でもどこか 痺れ ....
あったかも知れないもう一人のぼくを
過去もみらいも夢想できないけれど
傷つけることなんてもっとできないや
きのうあのひとが嬉しそうだった
ぼくがいなくてもみんな大丈夫だ
....
あたりを探してしまう
記憶からはじまるここではない世界
懐かしがることも
未来を夢想することも
むなしくならないように
あの音楽を聞いている
恋や授業や催しに
....
暗闇に浸っている
暗闇に酔っている
ゆったり落ち着く
午前二時二十分に
俺は闇と対峙する
三歳から在る闇と
時が消滅していく
俺は闇に沈みいく
凄く落ち着き払い
俺は墜落していく ....
ドライブのかかった行進曲
モノクロのぶちぶちいってるフィルム
曇り空
背のたかい草むら
ワンピース
にのうで
石立鉄男のドラマの再放送
水灰色の昭和に食い ....
悲しみよついてこい
肩を組もう
酒を酌もう
涙を汲もう
いのちを捧げるなら
断崖に立て
退路を断て
今すぐ発て
悲しみよついてこい
東京の林に ....
顔を持たない彼らと僕らが
今朝から
新しい顔で手を振る
ほんとの顔を
ほんとに忘れたのか
その手の振り方
{引用=賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく
....
母さんがせっかく作ったんだ食べて行け
父のひとことに逆らえず
しぶしぶ食卓についた君は
スープを一口
口に入れると
涙をこぼし
絞り出すような声で
ごめんなさい
と言った
....
とめどなく
こぼれおちる
涙のしずくが
アルバムに置いた
紅葉をぬらし
しみこんでゆく
さよならを
言えずに別れたひと
くれないに
黄金色に
塗り ....
ホウキが大きすぎて
庭がはけなかった
バスは停留できないのに
風呂場だけは設置されて居た
庭だった
次第にコゼットはイラついて
ホウキを投げだす
母のファンテーヌは化粧ばかりして
自分 ....
春の空が欲しい
ふと
そんな想いが過ぎった
だからと言って
できることはない
桜の花が好きでもない
お気に入りの季節でもない
けれど
そんな風に思ってしまって
どうに ....
ワンカップのミルク
おどらされた花かんむり
つまびく糧は
ひとさじの砂糖
さらさらと
ながれるのは
、刻
やわらかなちぶさ
ならべて
そらをさかさまに
およぐせいし
....
よもやまよもやま
そふえみだれつ
ちのまたちのまた
ゆれつほふれつ
しゅくじょの
まつのよ
はなさきやあれ
あれさきやはれ
ないしょのおくの
もずはちまん
よもやまゆやま
あさら ....
憧れと郷愁の感情は
対象を全く欠いたままに
どうしようもなく湧きあがり
魂の奥処に垣間開く
渦巻く宇宙の輝きの余韻
響き木霊し流れ出す
そうしてまた、
森羅万象と繋がり合う
止 ....
静かな静かな夜陰の時に
涼風秘やかに空気を揺らし
懐かし憧れの未知からの訪れ
還流しながら予感に巡る
余りに忙しい社会の営み
余りに貪欲な資本の増殖
逃れ逸脱、寡黙に落ちれば
戻って ....
光溢れる喧騒の昼を
病だらけのわたくしが
いつまで堪え乗り切れるのか
それはまるで分からない
只 今は待ち望むのみ
宇宙に魂が調和する
あの現の余韻の懐かしい時を
夜の暗闇と静けさに ....
深夜に目覚めて
静けさに包まれ
すっと覚醒に馴染んでいく
じぶんが居る
疲れ果てて
早々と眠りに落ちたのに
今は力漲る己に
不思議な感慨を覚えながら
夢のない眠りの底で
宇宙の ....
このまえ番組でAloeがまるで
あいつから年末やっちゃうつもりだからと言われて
それにかり出されるひとたちがかわいそうだから
かり出されるひとたちの存在をだれが見ても合憲にしたいとい ....
流出する
流入する
黄金に輝き
競り上がる
銀に輝き
砕け散る
渦巻く底で
浸透し合い
愛流、
宇宙の入江と化す
中秋の名月を見たかい?
中傷の政局なら見た
傷心の民衆も見た
哄笑の首脳部も見た
妄執の亡霊も見た
見たは十五のお月様
昨日の月は……丸かったなぁ
紅葉まえの木々からも虫の音が
鈴の音が
降ってくる
星の音が
大マゼラン星雲から降ってくる
もうひとりの自分よ
観測しておいてくれよ
俺に期待してくれよ
....
開けっ広げの空からもったり雲は垂れ
街を行くコートの薄い色味が流れて溶けた
――秋だと言わせたいのか
枯葉のようなボートに突っ立った
底の見えない 危ういバランスの
冷たく仰向けだった大 ....
整えてはいけない
光の火があり
あらゆる場所に揺れながら
熱の無い波を寄せつづける
水のような鳥の声
鳥が去り 水が来て
鳥が居ないことに気づかずに
いつまで ....
わたしの波長は沈む陽に重なり合って
ポチの波長は雑踏の音を消す
あなたの波長は銀河の渦から生まれ
冬の波長は生まれいづる幹の芽
わたしの波長はノイズのようで
あなたは綺麗 ....
ちいさく頷きながら君が去ってゆく夢を見た
現実はそう変わらなくてなにもたくらみは仕掛けられてはいない
年老いた少女はいつも夢の花をアレンジメントしているのだろう
丘の上の孤独な愚か者はさらに ....
微かに発光するその小さないきものが
水辺から自力で上がって来るのを待って
ぼくはそのいきものを
そっと両手で包み込み
彼女の言葉に耳を傾けた
[命は壊れやすく
そうして
強靭なもの
....
でかけよう わたしの異郷へ
じぶんは たぶん たぶんに じぶん以外のひととおなじ ゆめをみる
名もない木こり 漁師 だれともつながる 百年千年先の森 空 海
街にもあるかもしれない 東急ハン ....
いつもの公園で待ってるから
ガラクタみたいな行進曲
ツギハギだらけの人生だ
くるまに轢かれてもラチられても
なんともならなくたって
なんとかなったって
悪意しかない ....
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