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あなたの散らかした部屋が好きだ
無造作に置かれた本や衣類は散りばめられた星のようで
部屋全体の雰囲気は何かとてつもなく大きな可能性を秘めた宇宙のよう
時々マスク姿で掃除に入る私はきっと宇宙飛行士 ....
「命/12周目」
柵のついた子供用ベッド
その中で天井に吊るされた
くるくる回るおもちゃに手を伸ばす君の横で
ある日を境に上に伸びることやめて
横に横に枝を広げはじめたあの木のことを ....
両開きのメニューにすっぽり収まった君の顔
新幹線のプレートを指さして
「これがいい」
って無邪気に笑う君
少年時代は特急から眺める景色みたいに一瞬で過ぎ去るけど
一つ一つ ....
散々道に迷った挙句
歩き疲れて入った 小汚い木造の食堂
おばちゃんのシワだらけの手が空いた皿を下げていく
おばちゃんは俺の目をチラッと覗くと言った
あんた
社会とはなんて アリストテ ....
二日酔い
乾杯する前に戻りたいなんて後悔
吐いてからしたって後の祭り
祈ったって
地面に落とした犬も食わない離乳食は胃には戻らない
どうしたそこの通行人
カエルの解剖でも見た ....