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木星は
一周するのに12年
土星は 30年

木星の一日は
10時間

でも、一年も一時間も
《地球の基準》だけどね笑

人間は というか 知というのは 基準を好む
でも、いつも ....
死の前日の君へ、死の翌朝の僕から

忘れ物を届けたい。このささやかな詩手紙で。

どこかへしまい込んだまま
すっかり埃まみれなまま もはや記憶だけのままの
使う事もなかったアレは、かなり貴 ....
  * * * * * * *

灰色の部屋の中で ボールペンが、白い紙を見つめたまま下を向いている
公園では 樹々が空に向かって上を見上げている
夏が もうすぐそこに落下する

  *  ....
生みの親たちと暮らした四歳の頃 そこに火と薪があった。
生贄の仔羊の姿は わたしには何処にも見当たらず
何も知らないわたしは両親の踊りを、ただ見ていた

何を与えられても、低く笑うしかなかった ....
.


掌のうちに、唇の奥に、自分を殺したきみ、ぐしゃぐしゃになって、ギイギイと揺れ始めてからもずっと……、ずっと、ずっと、沸き起こる渦のなかを飛行するわたし、刻と刻を繋いでいく刺の先にだけ在る ....
細い細い砂山は 

伸びでた一頭の獣の首

蹲ることもできず


枯れ果てし{ルビ茅芒=カヤススキ}の

散りゆく波打ち際

耳を澄ます月が

寂しさに馴れた門のように

 ....
消えてしまった記憶のように
星が、炎に話しかける
小さく小さく話しかける
キラキラと明るく

寿命のある指先に乗った鮮かな痛みのように
炎は首をはげしく振って
いやいやをしながら
重い ....
カリメラ 刻一刻、思いさだめて遂げる 深い一筋の刻み目
カリメラ 酒臭い沈黙のなかで酔いかけては醒める カリメラ
旗の切れ端は、雑巾のように今は静かに濡れている

たまたま眠ったりすれば いろ ....



{ルビ黝=くろず}んだ緑色の風景が{ルビ錆=さ}びてゆく
流れる光の寂しい{ルビ故郷=ふるさと}の未来は
今だけ{ルビ微=かす}かにほんのりと盛り上がって
けれども
断えず推移し ....


それでもいい

遠い足音の偬しみも

かわした言葉のすべてが いつか跡形もなくても。

ぼくらの中にだけ積もってゆく

  ただ、それだけ、であっても。

純度の高いまだ ....
何モ言ワナイデイルわけでもないのに
アナタはまだ聞き慣れてもクレナイ

ヤサしくてヤワらかくて 
包まれて火傷する

陽射しのような眼が照らす

ワタシの奥の冬を

イマを失った ....
唇が羽ばたいて美しい言葉を吐くとき
肺が搾る情熱の{ルビ泡=あぶく}は音をかき鳴らす
心臓の歯車が{ルビ描=か}きなぐる視界のそのずっと奥まで
背中を押し続ける真実が、今キリキリと君に発火する
 ....


昨日でいっぱいだった一日を過ぎてみると
何もなかった もう何処にも
やがて夕暮れを噛んだまま
灯りも付けない僕が
何かを乞う人のように
佇んでいる

残されていたのは
顔色の ....
〈ふつふつと煮えたぎる〉孤独の中で、
〈爆発と偉業の準備〉をするために帰る
  「夜の屋根裏部屋」には、
 過去を殺したナイフが、
 心臓に 突き刺さっている。

盲目の壁を背に野うさぎの ....
 「条痕」


ぼくは、〈沈黙〉のまわりで遊んでいたことがある。
なんの裏付けも無いことばよりもそれが信じられたのだ。

大人たちの居間で飛び交う〈ことば〉の
ひどく空ろな虚構より

 ....



その痕のことは、
何も知らない
水たまりを、
陽気なアメンボが通りすぎたあとのことは、何も……
みずうみに、
きみが爪先でたてた水の音も、
寝転んで何かを囓ったり、口のかなで ....



「虚写ノ残像」


乾いた砂に二つの異なる影
少しずつ洗われた息使いを覗きこむ
無数にある偶然の中
鎖されたまま迸り出る感情を味わう舌
互いを睦まじく絡ませ合い
怠惰 ....
あしの裏が焼け付きそうな砂の上を
わきに浮き輪を抱えながら
生き物のように往復する波へ向かって歩くとき
ぼくらは〈ビーチ〉を忘れる。

まったく別の場所で
余所余所しく産み出した
接点を ....
終わりを
 惜しみたいのに

始まりを
 準備している

じんわりと、
しずかに

余韻が
 満ちていくのを  
  
   手がかりに


 それは
求めは ....
熱中症の蜂が 花びらに躓く
ちょうど昼寝時
樹陰のない夏の蜂が 躓いた
まるで羽の折れた言葉のように
何でもありの蜜の中へ
フラフラに 脱水した蜂は 真っ逆さまに
琥珀の決意とともに
 ....
退屈な視界の
全てが、溢れすぎた日々に
起動してない「君は」
水)すらも上手く掴めなくて、

校舎の裏に広がった狭すぎる死海で、
小さく交わされている大きな幻

水鉄砲を手に取って ....
網膜を行き過ぎる詩語硬直の行列
心は、始めから無い表情を隠し
意味は美を名目に犬となって瞑目する
      ――沈黙するロバの耳


灰色にずっと燃えている虫はかすかに
茜色の玉を胸に ....
何も隠せない快晴の或る日
昼でも夜でもない街の中を
わたしは 俯いて歩く  
恐れられる吠えない犬のように そして
世界の綻びを拾い上げ  何もない空を見上げる


機械仕掛の戦略を支持 ....
足跡を捨てながら
帰り途を急ぐ
その歩数と
掛け算するように
夜の密度が
濃くなっていく

粘度を増して
重く絡みつきはじめた
暗闇の
後ろ姿だけしか
もう見えない

姿の見 ....
古い手紙を炎が読んでいる
泪を引き摺った星屑の海を見ながら
夜が月を口説きつづけている空に
たち昇り煙る記憶が渦巻いて踊る
醜く膨らんだ雲が濁らせた景色を
冷静に見つめる硝子窓は沈黙を守り
 ....
ぼくの化石が、笑いながら尋ねる
もう春ですか、と
やさしい物音が辺りに満ちてきたから、と
そう尋ねた時、湖水で何かが跳ねた


漆黒の深い闇の底へ、光はすべて埋葬され、
1つの箱だけ ....
開放もしないくせに、閉じ込めもせず、
何が望みなのだ、世界よ
どうしろと言うのだ、世界よ
燃え上がり、高く、高く登れば、
汗すらも雲の如く氷つくのだろう、

凍えながら泪とともに地上に堕ち ....
局所的に覚醒がくり返されるボロボロ
愛されたがる女の計算したがって聞かない
塗り潰した美の奥底で
折詰にされ、お土産になった溜息が泡立っていた

残虐は過去と未来との境界を袋とじしたまま
 ....
彼女は毎日散歩することにしていた。
おもいがけなく、風の強く吹いたその日、坂道を登り切ったところで
風に語りかけられた樹のように
彼女はざわめいた
そこで傷ついて死んだ小鳥の姿を
見られてし ....
聞こえるだろうか? 一枚の、

絵画が

まるで、狂喜の

舞踏会 そして 夜のしじま

戻りなさい  

描くように 描くように 

微笑みを浮かべながら

描くように
 ....
由木名緒美さんのハァモニィベルさんおすすめリスト(36)
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