すべてのおすすめ
沈んでゆく まま
煙る 山の稜線に
つながれた 足首
舐め 影 さすり
行けども 喰らえない
案山子の ぼうふらに
低く うめき ひそむ
まだ 試した事のない
....
ネオンの中にまぎれてばかりやと
体に悪いって信じててん
今日なんか変なルートたどってるねん
あのままじゃ、きっと
なじみのないBARで
40代の男の近くに
しらじらしく座りそうやったわ ....
プリントを握り締めて
廊下を駆け抜けた
ひるやすみ 二十分
あぁ あの先生のところに書類を取りに行って
それから放送もしなくちゃ
合唱の練習
ポスター貼って あ 筆記用具忘れた
....
わるいことがあった日は
たまごを100個
ゆでたそれの殻を
むく
そうなさい、と
むかし誰かに言われたのだ
けれど
誰だったかは
わすれた
殻をむくのは
夜じゃなくっちゃいけな ....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない
ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす
白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
ブルドーザーには菜の花がよく似合う
はずだったのに
背の高い草にかこまれて
しんみりと秋の花が咲いていた
あおいカーヴをえがいてぼくたちは
しろい凧のように伸びたりちぢんだり
拡散 ....
「メリーゴーラウンド」 12
ごめんね
見覚えのない人たちが
みんなわたしのことを知っている
という状態が
こんなに落ち着かないなんて
想像 ....
なんでかな
夜の匂い
ひとが生きてて
家の明かりの中で
しゃべったり
だまったりしてる
感じが小さい頃
匂ってて
帰ったら僕は
ぼーっとしてた
こうもりもたくさん
飛んでたなあ
....
むくろ に入った無実が
ちりちり と はえる
あれから 誰になるのか
飲み込んで 噛み切られるまで
とどめは さしたが
とどきは しない
光点の天
よりの
送源
....
春も夏も秋も、わたしにとっては短かった。あれから一年が過ぎ、長い冬がまたやって来た。失業し、仕事を探している。
(しばらくは会社に行かなくてすむ)
わたしの元へは戻ってこなかったものもあった。 ....
みんながそうだからって、決めつけないで欲しい
例えば、君が今部屋でAVとか見ながらアタシとのセックスを思い出して
マスターベーションにふけっているのだとしたら
アタシもその光景を思い浮かべな ....
海
は
あったが
水
は
なかった
隕石
が
宇宙
から
運んできてくれた
水
がなければ
花も
....
やわらかいからくるしいのでしょう。目をつぶれば、しょぼしびれるまぶたの裏側にそれまで見つめていた画面の裏腹が白く白く皮膚をとおりぬけるかもしれないと思いきやひろがる想像上のパレードに身を包んでも目の奥 ....
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■箱とは、隠すための手段だ。箱とは■■
■、入るための手段だ。箱とは、入れ■こ■
■るための手段だ。箱とは、遮るため■の ....
かさむ 夜のしおり
長く 読み続けた 香りに
ぽとり と落ちた
蜃気楼
恵みの火
溶けない爪のくず
明日というものが
あるらしい
たたむ手を
寄り添わせないよ ....
3丁目の煙草屋の
3軒隣に住んでいる
3人の悪魔に魂を売ると
素敵なワルツを
3曲ばかり
ご指導願えるそうだ
そんな話を聞いたので
僕は喜び勇んで行ってきた
ところが どうだい
教え ....
冬はまだ続いている。海からの光で、部屋は青に包まれている。神話の本を繰り返し読んだ。岬には女の顔をした鳥、ハーピーがいるという。元は風の精ともいわれている。そのハーピーが舞う岬から、水平線の彼方を見 ....
目覚めたのは何時でもいいだろ
パンの朝食でコーヒーを飲んだ
新聞を読んだ
もうその記事など一つも覚えてない
世界が反転すると何色だ?
反転する ....
もも
トイ・プードル
ちいさなわんちゃん
かわいい舌で
ぼくをなめ
匂いをかいだ
美貌の顔だち
ぜんしん茶髪の
女の子
あかい首輪
ふさ ....
ずいぶんたくさん
きんいろのいろがみをためこんでいると
おもっていたら
いもうとはにちようのあさはやくから
いろがみをこまかくちぎって
まるいだんぼーるにぺたぺたはりはじめた
あちこち ....
君は死んだ
理解してる
どこを探してもいないんだ
腕は折れて
穴は大きく
後悔が去ることはないんだ
吐きそうだ
空回りだ
時が癒してくれないんだ
人にあたって
手を抜いて
どんど ....
しまったな、と
まぶたがつぶやいたら乳白色から
とうめいへと移行するビルを
つきやぶって
完全な朝が歩いてきてわたしのからだに
おおいかぶさった
さああ
冬になり、女の顔をしたバードは飛び去った。わたしは、あの時の車をスクラップにして、海の見渡せる丘に部屋を借りた。情報誌でバイト先を見つけた。倉庫の仕事に就く。朝七時半、精神安定剤を飲んでから、家を出 ....
木の葉を一枚 硝子の器に浮かべてみました
空 をみつけました
心は 揺れておりました
ひからびている
あれは君を欲しがった
私だ
待ち伏せられた午後の中で
予感を創り
砂まみれの
希望を嗅いでいる
満ち足りている
あれは風に攫われた
私 ....
虹を見つけるコツは
こまめに空を見上げること
雨のたび
忘れず雨上がりに期待すること
四つ葉のクローバーを見つけるコツは
誰かのために探すこと
本当は自分で見つけないと意味がないん ....
なにかこえにだして
ことばをいうとしたら
きらいとかすきとか
これがいいとかわるいとか
ただしいとかちがうとか
だからとかなんだとか
むずかしいとか
けっきょくとか
わけもなく ....
くすこはつんぼ
むかしから
なにもきこえぬ
かんじてる
くすこはふれる
はなのこう
やけにげんきな
ばばのこえ
てづくりゆかた
なつまつり
はなびうちあげ
ひかりみた
....
渋谷だらけの東京を秋雨前線が通過していく
地下鉄は簡単
指先のさじ加減で喜ぶことも可能です
走れ!って ぎっ?
トルエンをやめて三年目の兄弟が叩くレジから発生した油
川の流れ ....
そして廃墟のような季節がぼくを微熱を帯びたむらさきにするのです
どこまでもすすきがひろがる枯れ野のなかで
あなたが動こうとしないので
ぼくは仕方なくすべての扉に鍵をかける
すべての窓に杭を ....
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