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静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
  新鮮な空気を吸う
  一日中部屋に籠もって
  セックス・ピストルズのビデオを見たり    
  携帯電話を操作したり
  パソコンに向かったり 
  カーテンを閉め切った部屋の中 ....
もしかしたら、バカ男の正体はカメかもしれないよ
おっきな甲羅を背負ってさー
現代詩フォーラムにログインしてカタカタとキーボードを打つ
おおっきなカメ
おい、バカ男、それ何のダジャレだよ ....
ピンク色の
豚を飼っていた
あのころ
わたしたちはいつも
豚のことで
毎日のように罵りあった

朝も昼も晩も夜中も
ブゥブゥ鳴いた
楽しいときも
深刻に話しあうときも
寝ていると ....
 トラバ
 よりもチャット

 よりもメール
 よりもリアル

 よりも夢で
 好きですって

 規約破りの
 くちびる
 
 
 
 
冬枯れの芝生を背負って空に飛び込めば
雲よりもはるか高くに居られる

重力に吸い寄せられた現実
あるがままの世界は逆さまだ
夕方の日は昇り
夜は足元に降りてゆく
暗闇に沈む星に手をのばし ....
おへその穴が気になって
ゆびをつっこんだらするする入ってしまった

はじめてさわった内側は生温かい
こりこりしたものがあったので
ひっぱり出してみたら癌だった
知らないうちに入り込まれてい ....
   夕日が差している
   やさしい夕日だ
   母の匂いがするミルクのような
   乳のような匂いがするお酒のような
   静かさだ
   ぼくはきょう出発できなかった
   家で ....
天気のいい日はたまらない

家からは出ない
窓も開けない

 (つらいのだ)

去年の夏は猛暑で
「来年の花粉はひどいでしょうね」と
誰かが言っていた


   *


 ....
君と出会った時
君の唾液が太陽で光ってキレイだった

早くセックスをしよう
君は口づけで背骨を拭いた

あらかじめ無い未来
僕たちのいるところは

あらかじめ
遊園地なんか ....
ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる

新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る

夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....
静かなひかりありました
わたしなにも言いませんでした

歩いていると辿り着きました
足下に打ち寄せてくる全ての波の約束を聴いています

ずっと前のところにはずっと前のことや
或いはずっと ....
たあくんは
生えかけの歯が かゆくてかゆくて
何でも口に入れてもぐもぐしている

おっぱいも よく噛んで
痛がるカミさんの反応を見て
ケタケタと笑う

この年で女を泣かすのか。
近くのスーパーで2480円で買った
ドリアンが いい具合に熟れたので
苦労してむいたら その匂いで
カミさんが騒いで 赤んぼが泣いて
しかたなくベランダで立って食した

昼食はクサヤの ....
月曜日
土砂降りの夜
御堂筋に面したビルの8階から
車のテールランプ
流れていくのを見下ろす

闇に浮かび上がる
白い糸のような雨
滲むネオン

夜なのに
雨降りなのに
空は薄 ....
悲しい青の中で目覚めるのが好きだった

そっと空を見上げると
つぶつぶの青から落ちてくる小さな光が
こんないとおしいって
涙の青 深緑に変わる私の膝の上で
空耳だったといっ ....
鈍く光る銀色のドアノブをひねり
といれに入ると
窓辺にはうす桃色の{ルビ薔薇=ばら}が咲いていた

水色のすりっぱには
背中合わせのふたり
男の子は贈る花を背に隠し
女の子は四葉のクロー ....
あなたがいつまでもふてくされてるから
みっちゃんつみきをこわしちゃったよ

ムッキーってなっていっぱいおやつたべたら
おなかさんまでこわしちゃったよ

センタクしたお気に入りのお洋服かわか ....
メロンは敵だ
メロンは食べ手を選ぶ
メロンのくせに
メロンのおいしさはメロンが決めている
早すぎるとただの瓜
遅れるとだらしなく崩壊
絶妙のタイミング
決めるのはいつもメロン

難関 ....
さくさくと軽い音をたてながら
生きものたちの影を求めて歩きました
胸いっぱいの冷たい空気を吐き出せば
白いけむりの中に春が見えないかと
苔にすべってつかまった木の肌は
渇いた鱗のように剥がれ ....
君を抱きしめて
愛して
殺して
埋めようと思う

穴を掘ろう
ちょっと大きな
私の中に
さかなが棲む

私の知らない
さかなが棲む

何も知らないくせに
あなたは
さかなを求めてる
そうして

私は
さかなを解き放つ

自在に泳ぎ
反らし
そこは ....
ほんとうはわかってる
そのさみしさが正当でないと

あなたに
認めて欲しかったんだ

世界中の
花も風も

あなたを
内包して揺れる

あなたに
認めて欲しかったんだ

 ....
あした晴れたら
レモンキャンディー舐めながら
コンビニ強盗でもやってみようか
それとも
この腕枕している右腕が壊死するまで
きみとふたり眠り続けてみようか
やあ
久しぶりだな
調子はどうだよ
おれは最悪だな
聞いてくれよ
ここんとこずっと
酷い下痢なんだ
そりゃそうだよな
起きてる間は
ずっと呑み続けてるからな
あらゆる酒
酔えるも ....
ブッダに会っては
ブッダを殺し

キリストに会っては
キリストを殺し

総理大臣に会っては
総理大臣を殺し

大統領に会っては
大統領を殺し

王に会っては
王を殺し

 ....
かつて死んだ人のことをうたった人が死にました
そうやってみんな
小指一本で繋がってゆきます
いつか自分があの繋ぎ目を切ってやるのだと意気込んでいた人たちは
例外なく、自分は生きているのだと主張 ....
渋谷公会堂の手前
吝嗇のアルマーニと蛇腹が
欠損
マルティプライしますか

一時
二つ並んだ足音
三つ数えるあいだ
オフィーリアもどきは慾に溶けた
渋谷
肌色のつぼみの肌
は浮沈 ....
怒髪天を衝き
コタツに空手チョップ
一刀両断
見事なまでに真っ二つ
でも全然スッキリしない

今日の朝刊で読んだんだけどさ
太陽の直径の千五百倍もある
馬鹿デカい星が見つかったらしい
 ....
二刀流の俺の刀には
赤いセロファン越しに
うめく外国人が写り込んでいた
反り返る刀を太陽までかかげ
そのまま地面へ降り下し
堕情と意味の解らぬ言葉を断ち切った

すずらんはスローモウ ....
チアーヌさんの自由詩おすすめリスト(1475)
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