すべてのおすすめ
面白くない
塵と
輪郭の無い日光
ダラダラの酸素
寝起きの二酸化炭素
が
怒鳴り声で揺れた
自由を欲しがればいいんですよね
なんか権力とかに跳ね飛ばされながら
....
君の笑顔は椅子に似ていて
笑うと誰もが顔に座りたがる
散歩途中のお年寄りや
旅に疲れた旅人
アイスキャンディーを持っている人
ただ夕日を見ているだけの人
誰かが座ると嬉しそうにする ....
たろうが好き
たろうが好き
好き
好き
一番好き
何よりも好き
好き
たろうの癖も
たろうの嘘も
すべてを知って
いるつもり
つもり
つもり
つもり
....
A case of Noble Dry Disease in our hospital
【緒 言】
稀な疾患である貴腐死病(NDD: Noble Dry Disease)の一例を経験したの ....
屋根の下で行われていた 歪な行為の為
一旦泣き出した子供の泣き声は
とうとう消え続けるのだった
すべての 眼に マタニティ・ブルーが
満ちればいい 満ちればいい
そして 溢れ ....
夜中に台所で誰かに話しかけたかったら
話しかけたらいい
誰もいなかったなら蛇口にでも話しかけたらいい
君は自由だ本質的に
誰の手にも負えないくらいに
卑猥なことを叫びたかったら
夜空に ....
みんなに嫌われた日は
母の やきそばにくるまって
少し テレビを見る
母は やきそばをもうつくらないので
15年前の
とり肉入り のかけら
やきそばに とり肉は合わないと
ずっと ....
プールサイドに、咲く
チューリップの花びら
清潔な横顔からこぼれ
水色の迷路を流れてゆく
僕たちの、しずく
人工レモン
人工レモン
デンプン質の知性から
いちごの香りが、する? ....
にんげんのやることじゃないです
と にんげんがいう
にんげんのこういにたいして
人間だけが原水爆をつくる
人間だけがアウシュヴィッツをつくる
人間だけがサリンをまく
人間だけが手を汚さ ....
檸檬は今にも飛んでいきそうな色と
形をしているけれど
決して空を飛ぶことはない
朝、テーブルの滑走路で
まあるいね
こんもりと
きいろいね
くっきりと
わらってる
うたってる
さぼてんの
はちのすみ
はるですよ
はるですよ
ここにいま
いきてるよ
知られたい秘密だってある
けれど口を一の字に結んで
茶封筒と共謀し
あの人の妻 の
手元をすりぬける
キッチンのテーブルでは
ブティックのダイレクトメールが
あの人の妻 に
....
年寄ると
雌牛の乳房はずるりとながい
地面につきそうなくらい
搾乳器にもかけにくい
隣の牛に踏まれると
乳房が裂ける
裂けると
いつものおじさんがきた
麻酔したのかしないのか
....
牛が生まれる
大騒ぎしているのは人間ばかりで
牛は慣れたもの
これで五度目のお産だ
まだちいさいわたしは
目をみひらいている
子牛は逆子で
おじさんは苦労している
どうやったも ....
道のひとつも間違えず
毎日を器用に歩きながら
私はここずっと
半分行方不明です
タバコを吸おうと
ベランダの窓を開けると
残りの半分が
風にはためくので
飛ばされ ....
光が絶滅したコンクリートの部屋は臭すぎて
懐中電灯を片手に、もう片方の手でガラス製のコマを回しながら
腹をちぎりたくなる
蝶々の腐った匂いがする?
蝶々の腐った匂いがするの ....
違うんだ 気が違うんだ 気が違うんだよ 本当に気が 気が違うんだ まったく否定のしようもなく 気が違っているんだ 気がね 違っているんだ ことごとく違っているんだ 余すとこなく違っているんだ おれが ....
死んだらしいので
ビデオを借りにいった
全部貸し出し中
考えることは皆同じ
本当は
堤さやかが好みです
24歳のセーラー服
死んで歳がばれる
36歳になったばかりの ....
夫婦だけの暮らしが
単調すぎるのでしょうか
真新しい車に 子犬を乗せて
夫が 帰ってきました
まるで川から桃でも拾ったみたいな
陽気な気分で
私の郷里 佐賀という文字の入ったダンボールには ....
北海道の地方都市では
量販店はひたすら郊外型になってしまって
駐車場は平地で2000台収容
回転式のエントランスに
何カ所にも設置されたエスカレーター
天井は高くて空気もよくて
新宿のビッ ....
って言ったのは
懐かしかったからだよ
おっぱい大好き
って人を前にして言うのは
確かに恥ずかしいこともあろうが
それは別に恥ずべきことでもなく
男も女も関係なく
哺乳類全 ....
{引用=
夢 やぶれ
て 帰途
どこからか
いしころ一個の
うなり声}
んんん ん
ああああああ
ええ ....
デリーさんご指名です
かんかんかんの スッカラカラ
カラッカラッの すっかんかん
男日照りが長いので
名前をデリーにした
彼はあの子とアパート泊
私は客とホテル泊
「愛は ....
縁側
手相を診てあげる
と広げさせた手のひらの大きな皺は
私とそっくりで
ああ、こんなところにも
血が隠れとった
と同じ眉をして笑った
今年も本家から柿が届いたから
....
その少女の玉手箱は
最上階の右から三番目
上りきるとすでに
玄関のドアは少し開けられて
少女は風に挨拶をしながら
俺を見ている
「きょうはなにしてあそぶ?」
部屋に入るとすぐ ....
とうさん
せんせいのおはなしには
ぼくらでてこなかったね
ぼくやまねこさんのように
どんぐりのさいばんしたかったな
くらむぼんみたいな友達ほし ....
帯解寺の帰り道
奈良の盆地の五月晴れ
水田 若穂に 渡る風
あぜ道 道草 帰り道
生まれくるもの帰り道
生まれゆくもの帰り道
....
彼が台所で欲情した
ごめん
もう
私は誰ともできないの
だって子供ができるんだよ
できたらいなくなるんだよ
彼は
左手でポケットのコンドームを揉みしだき
右 ....
三日月1号線は
全ての痛みを解いてくれる
ここではないどこかへ行ける
らしい
東に向かって走る
それだけで
僕は毎日のように
日常57号線を
行ったり来たりしているの ....
また打ち萎れて
寄せては引きゆく
涙の日々が尽きません
失う度に
一枚の半紙の表に
愛しい名前を書くのです
それをそのまま
月夜の窓辺にさらし
裏に返し ....
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