すべてのおすすめ
じめんのあちこちに
ふかいあながあいていて
うっかりよそみをしていると
おっこちそうになる
ながいいとがそらからいくつもたれさがっていて
やくにたちそうもないものが
えんにちのくじびき ....
ベランダを
君は
どのように名づけていたのか
知らない
ただ
白い部屋のなかに
そこは
紛れもなく
草原だったんじゃないかと
僕も
一輪のガーベラ
十分だったから
ようやく ....
あたたかいタクシでした
ぼくはうしろのざせきで
よこになっていました
おねえちゃんはとなり
まえのざさきにはお母さんです
お父さんはいません
なぜかお母さんは
ぼくたちに話したこ ....
僕が6分かけて君が どうして間違っているか
ていねいに 論理的に説明しても 君は
「だってキライなんだもん」
僕は コッパミジン
君の理不尽さは いつでも的を射ている
メ ....
風が
紺色に
染まるのは
たまらないから
紅色の
ガラス玉を
回し続ける
あまりの暑さにクーラーをつける
よほど暑かったのだろう
いろいろな動物たちが家に集まりはじめ
またたくまにいっぱいになった
長い部位をもっている動物はそれをたたんだ
肉食動物は捕 ....
ときおり うなずく
うっすら目をあけて
アリでも ながめているのか
ここからは遠い
灰色の眼鏡には まぶしすぎる
桜の羽毛
さわっても怒りもせず
ときおりうなずく
貝のようなオ ....
コポコポ・・・
・・・コポコポ
水の音?がする。
コポコポ・・・
....
ああ・・東京
汗とウマイものが混合する街
ああ・・東京
人情人情というが情け容赦ない街
ああ・・東京
人の歩く速さが淋しい街
ああ・・東京
モノポリーな街
....
最近
ヨーグルトが美味しい
爺はよく
「このヨーグルトは安いけど美味しいんだぞ」と
かりんとに付けて食べていた
爺が晩酌の顔で食べていた姿が懐かしい
爺は将棋が好きで
近 ....
夜になると
俺を迎えに来る
輝く鳥
俺はこいつに乗って
夜に
羽ばたく
月も触れそうだ
星も触れそうだ
夜の闇はそんな
できるはずも無いことを
....
あなたの好物を作ろうと
夕暮れ
サンダルを引っ掛けて買い物にでる
昨夜の 些細ないさかいの 償いに
海老の殻を
無心でむけば
いとおしさに変わるような気がして
という
無邪気な ....
だんらん中に電話が鳴った
君があわてて受話器を掴む
こわばった顔が一気に緩む
娘が私立の幼稚園に
合格したとの連絡だった
待ちに待った吉報に
君が小躍りしてるから
僕も負けじとブレイ ....
掌の木々が育ちすぎてしまったので
部屋はまた落ち葉で満たされていく
金属疲労した喜びのような朝焼け
台所の隅にある停留所で
君は名の知らぬ街へ行くバスを待っている
その靴は曇り空の下 ....
きりとられたひだりうで
をみつけたのは
きんじょのこども
のこりのぶひん
をさがすのは
わたしたち
みぎうでは
くろのびにーる
のなかに
どうたいは
うみに
みぎあし
と
....
こうえんのべんちに
ぼんやりすわっていると
ちいさなくもがにしのそらからやってきて
しろいぼうしがひとつふってきた
すると
こうえんのあちこちから
ひとがたくさんわいてでて
ぼうしに ....
見間違える訳がありません
毎朝毎晩あなたへの愛を詰めていた
野球かばん
あの狭いワンルームで
あなたが感想も述べずに頬張っていた食事
それを作るわたしの足元で
忘れられたように強い存在感 ....
隣で笑っている彼女が僕の空間から消えていった。
そこには笑うノッペラボウがいる
彼女の存在を僕は消してしまった。
僕の君はもう消えてしまった
君のポケットに
無理やり
“手”
押し込めてみる
君の手が包む
“手”
....
朝から不調だった。
午後もそんな調子だった。風呂場で髪の毛を切った。どこにでも売ってるハサミだった。排水口に髪の毛が詰まった。つまんだら、たいした重さじゃなかった。
....
目覚めている時の、
彼女の姿は写真には写らない。
僕はこっそり、眠り姫、と呼んでいる
なぜって?
眠っている、その姿だけは写せるからだ、
盗むことが出来るからだ、
と、僕だけが知っている。 ....
冷たくて清らかな流れの中を
何も気負わず
まっすぐに 真っ白なまま流れて
偶然だけで君に出会い
目が合って一目惚れ
一瞬で恋に燃えて
次の瞬間には ....
広さを言い表せない頭上の空が
歩いてるうちに狭くなる
登場する人物の頭は抜け落ちた
頭で隠していたものは
隠す必要がなかったものだ
電柱のチラシ一戸 ....
にゃんでか知らにゃいけど
「にゃににゅにぇにょ」
が言えにゃくて、全部
「にゃににゅにぇにょ」
ににゃる
日常生活に支障はにゃいもにょにょ
こにょままでは
僕が僕でなくなってしまう
....
濃度を増した緑 の根元
アスファルトには 日陰がある
かつて人だった空間には
かつて花束だったものが 積もっている
湿度に黒ずんだ日陰 の隣
アスファルトには 日向がある ....
ずっと
風をさがして
生きてきた
たとえば
こんな
よく晴れた日には
釣り竿を担いで
山に行くのがいい
頂に着くと
{ルビ草原=くさはら}に寝ころんで
釣り糸を垂れるのがい ....
彼女と喧嘩して
いい加減にしろ
と怒鳴るつもりが
いい加減にすれ
と言ってしまった
こらえたがやっぱだめで
吹き出してしまった僕の
少し後に吹き出した君
ふたりで涙を流して ....
なんとかがんばって
ごはんをつくってみたけれど
よくよくかんがえてみると
これっぽっちもたべたくなかった
つっかけをはいて
きばらしにそとへでてみても
いきたいところはどこにもなかった ....
子宮の中でうずくまる。
この痛みは→罪の罰?
どうして産むことが罪なの?
原罪?→存在することを宇宙は許してくれないの?
神様はただ慰めてくれるだけ。
あんなにくっきりと見えていた黒猫が、
あぁ、椿の木に融けてしまった。
高い空に滲んでしまった
春一番に吹かれてしまった。
さよなら
アスファルトの色が変わるのを見ながら角を曲 ....
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