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降り注いだ 空を埋めるほど
降り注いだ降り注いだ
降り注いだと言うよりも刺さった

刺さった 先端は鋭利だ
刺さった刺さった
刺さったと言うよりもえぐった

えぐった 体内で回転した
 ....
「かたぐるま」

 大すきなパパへ
 パパがいなくなって
 ぼくはさびしい
 パパのせなかにのぼってみた
 空はとってもちかくて
 手がとどきそうだったよ
 ママはパパはお空にいっちゃ ....
海岸草原のみどり
はまなすの赤
萌たつ草の焔の中に
風露草のうすもも色

原生花園をぬけると
落ちていくように
空がりょううでを広げて
濃紺の海がひろがっている

道東の海は冷たく ....
こうして
らーめん食べてると
あったかいなあ

白い女がカウンターに汁を激しくこぼしている
あきらかに絡み付く独り言を言う人だ
やばい
僕もかなりヤバイ
さっきから肩が回ると変な音が ....
こまったことばかり
おこる

自分の身の丈がわからなくなってしまった

それで窓を空けて
手帳ももたずに
スキ間があき加減の
スケジュールやりくりする


東の空に火の手があがる ....
小雨の降る日
林檎もぎは雨合羽を着る

雨水が肌に流れてくると
体が冷える

袖口と 首を
丁寧にタオルでふさぐ

滴に濡れた林檎は
しんとして曇り

ひとつ ひとつ 手作 ....
とおくへいってはいけません

うん ママ 
    わかったよ ママ


あしかドン、あそぼう
    うん。あしかゴン、なみをとんでね
あしかドンはじょうずだなぁ
    あしかゴ ....
  


観音山のすそ野に拡がる田が
今年は三色パステルの絨毯になって
そよと花が揺れる
ときおり
少し遅れて
風にすれる音が続く
明日
あの人に見せたい
と思う場所が
またひ ....
他者を語る私は どこか残酷だ
私は他者にはなれないし
私は私でいるしかない 

人はどこまで
他者に近付けるのだろう
私には明確に皮膚がある
寄せつけないため

私のやわらかい部分
 ....
あたしがベッドで寝ている

写真



あなたは一枚持っていた


白いショーツ



隙間から

こぼれてほしい

という

欲望



よだれ
 ....
まとわり とけない まなざし
つめない にもつに とまどう

あかるい まよなか のみちに
めをとじ かすかに ほほえみ

どこへも いけない かなしみ
どこへも むかえる  ....
  
  
ももとあそんできた
  ももはねるところだった
  ぼくがてをだすとももははをむいてかみついてきた
  もものあたまをなでた
  りょうてでぎゅっとなでつけた
  も ....
あしたシャガール展を見に行く,夢美術館。恋人たちの祭典、かぎりなくそらを飛んでエ
ーテルのなかを自在にテレポテーションする指輪。宙に浮く感覚とはどんものだろう。不幸にしてぼくはあまりシャ ....
わたしは
いつも受け身だと思っていたし
それを、ある漫画をコンビニで読んだとき
いつも殺され続けてきたということばに出くわしたこともあった

わたしは祝福の嵐の中殺されふみにじられてきた
 ....
あんなに憎んだ女の夢を見た

あいつも私と同じくらい

私を憎んでいるはずなのに

なぜか二人は仲良くお好み焼き

目の前で焼かれているものは何?

せめて夢の中だけでも

上 ....
とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
そ ....
ほら はやくおきなさい
なんどもゆすられて
めをさました
まどのそとはまっくらで
てんじょうできいろいでんきゅうがひかっていた
おじいちゃんはしんけんなこえで
ほら はやくしたくしなさい
 ....
(ア、ア、マイクテス、テス、本日は晴天なり。)
がぁーん チャペルの発声
ほとばしる 薔薇 バラの花びら
ひゅうひゅうと襲われる

トレーシングペーパーで透かしても
バラの雌蕊は包まれて  ....
もじれつ のはいれつに
ふるいに かけられた
おでこーろん 

さややかに よこにも
つるきん たてにも

とろく とろ とこ
ちいちゃな いしは 
はじきとばし おー

お ....
死が消えていったね

薄暗い画面を見ながら
私は思う

地面が割れて飲み込んだ
山が崩れ地を這った
水がすべて押しさらった

今も

だけど死は画面にはいない
あるのは
凍え ....
  

   仔犬の
   ももちゃんがいない
   (たんぽぽの綿毛のような

   蟷螂のように
   さみしかった


   *


   仔犬の
   ももちゃんが ....
どうしても空を飛びたいらしいので
象が踏んでも割れない筆箱をあげると
「二郎さーん!」と言って地面に投げつけた

私は冷や汗をかきながら
「確かに弟ができたら二郎と名付けるつもりでした」
 ....
ちさ とり わけ た
ちせ ゆく ほほ に

まわす ひばな のの
まざる ひざし やや

さと せぬ から な
くり ゆく みや や
沈んでゆく まま
煙る 山の稜線に

つながれた 足首
舐め 影 さすり

行けども 喰らえない
案山子の ぼうふらに

低く うめき ひそむ
まだ 試した事のない

 ....
ネオンの中にまぎれてばかりやと
体に悪いって信じててん

今日なんか変なルートたどってるねん
あのままじゃ、きっと
なじみのないBARで
40代の男の近くに
しらじらしく座りそうやったわ ....
プリントを握り締めて
廊下を駆け抜けた

ひるやすみ  二十分

あぁ あの先生のところに書類を取りに行って
それから放送もしなくちゃ
合唱の練習
ポスター貼って あ 筆記用具忘れた
 ....
わるいことがあった日は
たまごを100個
ゆでたそれの殻を
むく
そうなさい、と
むかし誰かに言われたのだ
けれど
誰だったかは
わすれた

殻をむくのは
夜じゃなくっちゃいけな ....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない

ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす

白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
ブルドーザーには菜の花がよく似合う
はずだったのに
背の高い草にかこまれて
しんみりと秋の花が咲いていた

あおいカーヴをえがいてぼくたちは
しろい凧のように伸びたりちぢんだり
拡散 ....
                  「メリーゴーラウンド」 12

  ごめんね

見覚えのない人たちが
みんなわたしのことを知っている
という状態が
こんなに落ち着かないなんて
想像 ....
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