夕陽を飲み干した
一本の裸木のように
男は街路を歩いている
詩が叙情であるなら
詩が青春であるなら
男の中でとっくに詩は死んだ
男は散文的な社会を
散文的な哲学を
老いと成熟とを
文 ....
  磨り硝子の夢のなかの
  喫煙所で ぼうとしていた
  鳩たちの群れる高円寺駅北口
  ふっていない雪は うつくしく
  心の端のほうで消し去られていく
ひとはなぜ

なぜ

なぜだろう

きみはなぜ

なぜ

なぜだろう


おかど違いの茶番だろう

ただ一杯目のバーボンを

グラスのなかのブルースを

ちゃちな ....
うつぶせの 街は夜
わたしはとけて
中指のつめだけが
床にのこった

そのうちに春が来て
夢がながれる
ここにいた爪は
むかし 女のかたちをした
生き物だったと
壊れるような空気を
壊すことが怖い
物語を語らないことは
一つの意志

欲求の掃きだめは
無機的な機械の音によく合う
寒さが舞い降りてきた
1月の大都会

生活への執着は
些末な ....
あなたは何かに似ているんです
いつかどこかで
それともいつも見かけているような気がします

物置からストーブを出したんです
灯油を買いに行ったかえりに
大きなあくびは空に吸い込 ....
なんでもあるのに
なんでも失ってしまった

過去よ、届けて
未来よ、授けて

心に従うなんて
大きく揺れてるときは
混乱を招くだけ

ただ信じて待つ

たとえ信じることが
見 ....
ひらべったい男がいた
ひらべったい顔
ひらべったい躰
ひらべったいネクタイ
ひらべったい挨拶
ひらべったい犬を飼い
ひらべったい車に乗る
ひらべったい紙幣を数え
ひらべったい歌をうたう ....
ミツバチは光にふちどられた翅を細かく震わせて
花粉を投げて
去って、いきました

はたらいて、いたのです

表口が雨なら裏口は晴れ、というほど
大きな大
きな建物の

きな屋根の ....
もしもこの泉が
涸れているのだとしたら
埋めるでなく
掘り返すでもなく
周りに木を植えようと
思う
会社を出る

日時計のころも

ひとは夜になると

目が見えなくなるぐらい

こんなに働いていたのだろうか


太陽が動く

時計回りの影が浮く

太陽と地球の信頼関係
 ....
ここは自由の部屋
障子の向こうからはこどもの声
明日が待ち遠しかった昨日
明日をうっとおしく思っている今日
ずっと温かいままの布団の中で
こんぴゅうたあに触れている指先だけが冷たい
定刻に ....
あかぎれで
指の関節ん所が
裂けちゃいました

あっちもこっちも
裂果したプチトマトさんみたいで
パックリと痛々しいのです

いや

プチトマトさんは
果肉の中に育った種たちを
 ....
 歩いていた。
 行く当てなどなかったけれども
 ただ太陽に向かって。
 太陽が自分の中に息づく神か仏のように思えた。

 ここはどこだろう?
 広い大地に一人きりだ。
 現実にしては朦 ....
話す言葉は尽きて
自棄になって木曜日
雨戸を開けて
電気ケトルで温めた ぼくは
インスタントコーヒーを淹れて
砂糖と牛乳を足して飲む
少しずつ不安が焦燥になって
ぼくの中の胃を揺する
 ....




京成上野







キヨスクで傘を購入
4年ぶりかな電車乗ったの。







ガム買い忘れる
一段抜かしで、階段のぼって



 ....
俺は、まるでスープの出汁に使う魚の頭みたいにぶつ切りにされたいくつもの見知らぬ人間の死体と一緒に穴の中で横たわっていた、前後の記憶や感覚はまったく失われていて、自分がどうしてそこにそうしているのか .... 落ち葉を並べて
雪だるまを作って
もう春だねって
アスファルトの熱で
欠けていった
雨は雪を舞い上げる
私と姪の高さまで
しようとして したのではない
しようとしないからできること

いたるところに仕掛けた笑いの影で

逃げたのではなく逃がしたのだ
あなたはあなたを 作品の中へ

なに不自由なく澱んでいた ....
ため息をつくと幸せが逃げるという
不幸そうな痩せた空を見上げ
ため息を1つ空に浮かべたのさ
空が満たされるなら
1つの幸せなんてくれてやるさ
死ななくてもよかったたましいに向けて
打ち鳴らされる打ち鳴らされる鉱と金属
棄てられては増す つばさ けだもの


重なる紙のはざまの光
紙の上に浮かぶ珠
ひとつ持ち ....
夢の中だったのかもしれない
いつでもおかえり、と
声だけ聴こえた
或いは現実だったのかもしれない
耳の底の小部屋にそれは
棲みついた
文字にすれば水彩
いつでもおかえり

いつ帰って ....
夜のはしっこを
つかまえて
はしりぬける
光の点滅を
鼓動につないで
たかいところから
ゆさぶられる
ように
きらきらとらっかする
まばたきのあいまに
ひらひらとはため ....
これから咲く花
もうすぐ終わる花

今は咲いている花
枯れ落ちた花

夕暮れ
帰路を急ぐ人で溢れていた駅
彼は自分を見失いそうになっていた

帰る家と帰る理由

解っていたつ ....
白いホールケーキのような町に
シャベルで切れ目を入れたとしても
真新しい粉が空から降って
思い出を挟む間もなく積もる

傘も差せずに動いているなら
髪を白く染めてゆく雪の精
何十年も先の ....
荒れ果てたこの街に
すさんだ風が吹く

もう帰ろうか

帰ろうよ

との便りが耳元を霞めて行く

ああ

ああ

ああ

何故、何故荒れ果て黒く塗りつぶされた街の景色は、 ....
   灰色の冷気が 幸福な耳翼を 切る

白い救急車が 愁いを 告げて 突っ走る

 わが家の黒い柱が ひび割れを 見せる


       街はずれの 冬の田んぼに

       ....
 真っすぐ走り抜けたい

 飛んでくる 行き先を見失っている声

 投げられた想い

 直線に引き寄せられる

 通りすぎる声

 通りすぎる 交わるだけで けっしてぶつからな ....
僕が
僕たる
僕の自我

要らない
知らない
くだらない

世界は仮りもの
あるいは
僕のつくった
僕だけのまぼろし

暗黙の気付きに
従って
ほんとうのことに
気 ....
間村長さんのおすすめリスト(2654)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
沈黙- 葉leaf自由詩218-1-20
- 草野春心自由詩718-1-20
きみはなぜ- 吉岡ペペ ...自由詩118-1-20
街は夜- はるな自由詩1218-1-20
- 鷲田自由詩418-1-20
こかげの径- カマキリ自由詩718-1-19
ふとうめい- 木葉 揺自由詩718-1-19
たいらな男- やまうち ...自由詩318-1-19
大きな屋根の下で- ふるる自由詩7*18-1-19
植林- 天竺葵自由詩418-1-18
日時計のころ- 吉岡ペペ ...自由詩618-1-18
韻降る- 中村 く ...自由詩318-1-18
あ痛たたたたたたっ- まいこプ ...自由詩418-1-18
歩いている- ヒヤシン ...自由詩8*18-1-18
誰もいない場所に投げられた人生を- 奥畑 梨 ...自由詩518-1-18
あめ- よーかん自由詩218-1-17
本当に凝固しているもの- ホロウ・ ...自由詩1*18-1-17
phase- mizunomadoka自由詩218-1-17
repeat- mizunomadoka自由詩118-1-17
「――№3」に寄せて- ただのみ ...自由詩9*18-1-17
ため息1つ- リィ自由詩2*18-1-17
ひとつ_みちびき- 木立 悟自由詩718-1-17
いつでもおかえり- そらの珊 ...自由詩1418-1-16
sparkle_prayer- むぎのよ ...自由詩818-1-14
柔らかな感触の骨と身- こたきひ ...自由詩218-1-13
北国の朝- ミナト ...自由詩1018-1-12
凍えるように- 自由詩318-1-10
失_題__(その二)- 信天翁自由詩318-1-10
直線に交わるS字曲線- 佐白光自由詩2*18-1-10
世界の本意- シホ.N自由詩218-1-9

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