月と共に歩いていく
三日月に引っかかった僕の服の端を
星屑が面白がってつつき
寛容の月は微笑んで運んでくれた

段々と丸くなる自然の摂理に
行かないでって
僕がしがみついて円形を抱き止め ....
形をなくした言葉が
また どこかで よみがえろうとしている


じいちゃんは測量技師をやっていて
荒れ果てた道の脇に一本の杭を立てる
そこから見据えた先 山があり 谷があり
地 ....
僕と僕らは 命をかける
君と君達が 散り際に
僕と僕らは 君と君達に
命を預け 今日を生き

マガジンの 玉の如く
次に来る順番を待つ

僕と僕らは 震える間などない
手を振る  ....
私を愛したあなた
抱いて下さい

強く
強く

想う強さで力一杯に

私は幸せを感じるわ
ボキボキと
背骨が砕ける音を聞きながら
雨の夕暮れは静か
魂が濡れるに任せて
ただ風は流れる
雨雲は青々と輝いて
名も知らぬ鳥の姿を溶かす

嗚呼
わたしは安心したいのに
地球が優しく泣くから
その肩をそっと抱いて
慰め ....
背中を左右に開いて
川の水が溢れ出した

(孤独な独白が掘り起こされる)

胸骨の狭間を裂いて
海の水が零れ出した

(虚言を齎す陽が差し込む)

真白い骨が尖ってゆく
鏡の中で ....
炎天下
  暗転する

極めて正直な
光の圧に屈服

発汗 溶解した エロチシズム

レイバンをかけたロダン
    考えない人たち

        薬指に カラスアゲハ
  ....
結びつけること

束縛であろうとちいさなゆびきりであろうと
いつもばらばらになろうとしているものを
とどめようとするきもちがすきなのだ

水引って結んであるでしょ
封印でもありたんなる飾 ....
二重に急落する坂を
ブレーキを絞りながら降りて
ようやく
斜度も緩んで気も緩んで
幅広の川の光が射し 鳥の声が差し
剛健なる自転車は
ただならぬ志操にて縁石にまぐわい
すっ飛ぶ地面と夏に ....
自称詩人の海に飛び込むと
そこが頭おかしい奴だけの世界だと分かる
頭おかしいは
ある人にとっては褒め言葉かも知れない
しかし、ここで言う頭おかしいは
相模原聖斗と同じ意味の頭おかしいだ
気 ....
真っ直ぐ届くよう願っても必ず伝わるという事はない
それでもまっすぐなのは言葉の根なんだろう
捻じ曲がるようで素直な事だと思う

照りつける太陽は熱いようでとても冷たい
なんにもしちゃくれない ....
、伴うかなしみってもう
行き着く涯てなんじゃないかな
神さまはわたしたちが抱え込んで手放さない
憧憬も
現実も
音楽も
何もかもを一つ一つほどきながら丁寧に握り潰してゆく
それって どこ ....
乾いて
皮膚が焼けただれた
地面の上
噴出しては
血飛沫に埋もれていく
生命の後先に
ぼくは囲まれて
右にも左にも動けない


見上げても
見下ろしても
ぼくには
心臓を象っ ....
愛をもたない人形のように
冷淡で詰まらない男

観念世界の海を漂い
非現実をいきる

ぬくもりを抱きしめることもなく
暮れてゆく日々

ザクロのように割れた心から
赤い血が噴き出し ....
地元の散髪屋
中学時代の同級生
顔剃りなしで2500円
入店しても
「いらしゃいませ!」
とも言わない
町の散髪屋
高校時代の先輩
若い娘の顔剃りつきで2500円
会計をすますと
 ....
擦れ違った何かを探しましょう
ココナツの似合う丘
飲み物に入れることに飽きたから
ヤシの実を探すことにしたの
葉が護ってくれるのは陽射し
落葉の頃に落としておけば良かった枝が
細かく重 ....
ドライフラワーの永遠の命が
アイスティーの上に転がっている
氷に囲まれた部屋が似合う

天使の翼が擦れるように
ガサガサと音を立てるのは何故?

風に揺れるラベンダーの迷いを
聞いてく ....
ある日突然に これまで理解できなかったものが
素晴らしい事に気づく

それはドビュッシーのクァルテット

FMで聞き その不気味ともいえる世界に驚く

こんなに素晴らしいものがあったのか ....
階段の踊り場で
私は立ち止まる
私は

自分の中途半端が嫌い
7階と8階の
どこにも馴染めない
おはようって
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感謝のために生きたいのに
サヨナラを聞くばかり
いつだ ....
絞り出すように今日を歩く

新世紀に生きる私

ずれてしまった時間軸に生きるあなた

鏡の向こうの私はあなた

ほら私のあなたの今日

ほら同じナミダ

ありがとう旧世紀の私、 ....
蚊取り線香の匂いが好きだと
誰かが言った

すごく落ち着くんだって
わかる気がした

猫を抱いて
庭先で蚊取り線香を焚く
とても静かな夜

長い間忘れていたその匂いを
思い出そう ....
何処まで進めば「遠く」なのかを考える

1.あの道は通ったことがある
2.角の公園は行ったことがある
3.1キロ先の家から散歩中の犬に吠えられた

逃げ込む先は固い建物が良いと考える
 ....
雨が突然降ってきた
強く強く降ってきた
地面を打ち付けるように
私のこの身体を射すように
強い雨が天から一直線に
降って来た

軒先も木陰も見つけられず
強い雨が降る中を
ただ歩くし ....
    頬を濡らすものを拭うこともせず
    ただ手放しであなたは泣く
    抱きしめても嗚咽はやむことなく
    わたしの肩が湿り気を帯びる
    体温の熱さが伝えてくるもの ....
     朝起きて顔を洗うとすぐに
     台所へと向かう
     目覚めのいい朝も、悪い朝も
     遅刻しそうなほどぎりぎりでも
     必ず台所へ向かう
      ....
ゴミのような奴らは
みんな死んでしまえばいい
おまえも
おまえも
おまえも
ついでにおまえも
みんな
7月23日に死ねばいい

横須賀の入れ墨テキヤの孫と
関西の靴屋の息子の柔ちゃ ....
暴れ狂う静寂の中
末期の水に溺れて
いつか見た痛みを
遊びだと思えるくらいの
今日は
今日は
晴れ腐る

虫の湧く場所
弦を垂らした井戸
満足を覚えてる
自分の悲鳴を聞きなが ....
風の行方を知らないままで、


君は風を探している
風は君の唇にさえ宿っているというのに
それとも、それはどこか見知らぬ世界の風で


光がここに射してくる
草の穂の襞にも
僕の心 ....
敗走ではありませんでした。

勝ちとっています。


あなたたちへ
配送状況はぐらぐら揺れますが
小包に戦利品を。




私たちは神から必死を勝ち取っています ....
日記を読み返す
2年前のわたし
そこに生きていたの
苦しんで
もがいて
それでも生きていた

中身は変わったのだろうか
あの時と同じことで悩んでしまって
同じことで躓いてしまって
 ....
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