走り出す、走っていく、ぎこちなく、しかしそれは必然的に正しいポーズで。ニュアンスを放つ。蠢く、うねる。私がじっくりと存在をもっている。汗。無量大数なんていうまどろっこしい言葉を使わなくても、ゼロをいく ....
なぜととう
ものもなく、
石ころの
ごとくあれ、
この世界
広すぎて、
あなたはどこに
いるのでしょう?
なぜととう
ものもなく、
ひとりのわたしは信じている、
だれ ....
明朝、乱暴された俺 湿ったあいつは反対側の本棚に隠れて 告白を聞きそびれた 白い顔に青い筋巧みな話術で効率的に作業を行う 時間は金 上司のちんぽ
フルート 高く舞い 歌う鳥
音を置き去りにひた走る稲光のよう
冷たい朝明けの空に溺れながら
命からがら 寄る辺もなくふるえ
ふるえながら鳴き叫ぶ――旋律
切れた指先で描いて見せる聾唖 ....
依存者ほど
「やっぱりアタシがいないとだめでしょう」
とよく言う
僕たちは
祈るという心の支えを
うしなってしまったようだ
なるべく毎日 詩を書こうとして悪戦苦闘
思った時に 思ったことを
詩という形に落とし込めばいいんだって分かっているけど
実践するのは難しい
それでも私は詩を書くのが好き
私の感情は 薬の ....
心のなかの晩秋は
村雨ばかりの降りしきる
そこへわたしは土足で立ち尽くし
自らを裏切り続けている
かなしみ屋の通り道で
一等かなしいラブストーリーを と
けれどいつまでも訪れず ふ ....
僕は、変われないと思っていた。
変われないことが、悲しかった。
僕は、変わった。変われた。変わってしまった。
それでもたまに、悲しいこともある。
変われないと思っていた僕の手を、今 ....
時間に追いつけなくなって
昨日のことが既に去年のことになっている
どんどん時間は短くなって
1日が24時間で
1年が365日だという事実も嘘だとしか思えない
歳をとると時間が短くなるというけ ....
眼前に何かある
私の注意を引く何かが
私はその表面の埃を取り除き
それが逢えなくなった娘の顔写真だと気付く
同時に、
私の魂の奥深い処から
娘への郷愁憧憬願望ない交ぜになった
深く錯綜し ....
私がいない朝
天使が泣き出すから
私はここに居てもいいんだ
私がいない夜
天使が眠れないから
私はここに居てもいいんだ
いつかは この世界を離れる日がくるけど
その日がくるまで
....
季節はずれのひまわりが
咲くはふるさと停車場の
隣のコンビニ自転車置き場
むかしかよってガリガリくんを
一夏なん本たべただろうか
ドングリあたまの小学生が
紙飛行機を飛ばしている
い ....
WXYの三文字だけで
君が浮かんだ
昼下がりのマセマティックス
カップサイズが知りたくて
そっと置いたビデオカメラは
先週トーカ堂で買いました
Eカップでもいい
Fカップでもいい
....
窓辺に花を飾って
出窓にはアンティークドール
白いレースのカーテンで飾れば
もう 完璧
幸せを絵に描いたような家庭の出来上がり
どうせ 見た目が全ての世の中
家族ごっこをしているなんて
....
僕は一枚の紙
美しい物語が綴られるはずだった紙
だのに、その表面は虚しい無地のまま
降り止まない雨に打たれて
溶けだしてる
ある晴れた日、道行く人々が
ふいに風に舞う紙に変 ....
命の意味は宗教的
命の意味は種の保存
命の意味は空間的
命の意味は
命の意味はたくさんあるけれど
命の定義はひとつしかない
決めつけたら駄目
決めつけたら駄目 ....
もう
葉を落とすこともなくなった
落葉樹のようなふたりになったら
冬には陽当たりの良い縁側がほしいね
一日中観ていられる
そんなちいさな庭もあれば素敵なことだね
ある日
これから ....
眺めていると
立ち上がったので
触ったら
出てきた
月を
彼女が
あとのことはいいだろ
ていうか分からん
歩こうよ
そこまで行ったら
逃げようよ
空が呼んでるぜ
ふ ....
意気揚々と
泥まみれのスカーフを捨てる
新幹線に信号機に
君に僕に神社の狛犬
誰とも知らぬ靴下の残骸に
独楽 音 小学生の書いた絵
そしてそこに空 そしてそこに曇
赤は赤に吸い込まれ ....
2017年1月に僕は結婚した。
だから僕は結婚しない。
君が僕の内側にいること。
僕だけが知っている。
君の内側には僕がいて
君は僕になって僕は君になった。
完全に ....
ならまだ話し合いの余地はあるが
なんだ、民主ってよ
民主の民を正確に
定義してみやがれ
まさか、自称詩人も
入ってんじゃねえだろうな?
舌レロレロの元浣腸暴漢が
レロレロレロレロ言ってる ....
朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている
遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている
もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
....
遊歩しよう
忘れられた花園を
青ざめた果樹園を
影色の桟橋を
空中に漂う墓標たちのあいだを
谺たちが棲む迷宮を
天使の翼のうえを
玩具箱の中を
空へと伸びつづける孤塔の尖端を
傷だら ....
冷たい冷たい雨が降ってる
悲しい悲しい音を立てて
不機嫌な天使は閉じこもって
私は途方に暮れている
やらなくちゃならないことは山積み
これ以上 天使の機嫌を損ねないように
私ができることは ....
噛み砕いたライトスピカは
超高速で
唾液と絡み
一輪が燦然
とした
百合のように
美しく
僕の胃の中へ消滅していった
ひと晩中
雨が降ってる
長い夜を
長い雨が
覆い尽くして
時が
止まったみたい
許すよ
とか
許さないよって秋の会話が
心の中に始まって
私は目の前が水浸 ....
止まない雨のせいで
人の心が落ちてく
深い水底に
ひとり
またひとり
ゆっくり沈んでいく
かかる電話は悲しい知らせ
孤独と孤独を結ぶ線のはずなのに
聞けばもっと孤独にな ....
紙の上を動き回る鉛筆が面白くて
描いた絵が動いたら面白いのに。と
いつしか思うようになった。
クレヨンと鉛筆を握り続けた幼い手と
走り続けた先で見えたもの。
ここにいる証を残せるよう ....
原爆は持たないし
原発はゼロにする
軍隊反対、戦争反対だけれど
北朝鮮には文句ひとつ言わない
テレビを点けると
そんな奴等が至るところに出てくるが
実際、俺の生活圏では見たことがない
....
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