どこかの空港から
     ジェット機が 飛来し
それに応えて のどもとを震わす
          土鳩がいた

 あぁ 赤い夢を 持てなかった
          わが老 ....
目の前にグラスが在る
グラスは透明な水で満たされている
私は喉が渇いていたので
そのグラスの水を一気に飲み干す

空のグラスが残る
ずんぐりとした円柱状の
空のグラスが在る
すぐ眼前に ....
空がまだらに光っている
飛び去った雨の記憶が
まだ薄っすらとかかっている
まだらにかかっている

空に穴を開ける
輪郭の正しい きれな穴を
縁が黒くナイーブに切り落とされて
小さな丸い ....
いつも目にすると じっと眺めてしまうポスターがある

それは古い写真のポスターで

エンパイアーステートビルの建設当時の労働者たちの写真だ

高い高 ....
心の薄い皮を
細く削いで
お湯に浸して
柔らかくしたものを
ぐいぐい編んでいく
腰のあたりで
ミツバチが巣をつくり
ひそかに蜜をためている
肺の辺りに茎が伸び
小さな紡錘体のつぼ ....
離婚するってほんとうですか
結婚式では
あんなに幸せいっぱいだったのに
離婚するってほんとうですか
子宝にも恵まれ
マイホームも手に入れたのに
離婚するってほんとうですか
仕事も順調で田 ....
安室奈美恵が引退する
特に思い入れのある人ではないが
時代を創った類稀なる才能には
敬意を表する。

わが街にミニFM局なる遊び場あり
そこで毎夜 大昔の流行歌特集の回とか
今の現役演 ....
甘いトゲが
私を刺したら
はじまるわ
rational making

so あなたの指
いやらしいくらい
理性的…
煽るわ she-cat

aa いつもはひたすらに
本能 ....
とろけそうな地の色に
流れ出す血の色が 映えている

生え際の隙間から
飛び出した 白い眼も

焼いた魚のように
静かになる夜

痺れるのは これが
電気ウナギだからだよ

 ....
 早朝の森で思いがけず、たった今闇を超えてきたばかりの光と出会った。
 昨晩の雨で緑はいっそう鮮やかに輝き、濃い匂いが辺り一面漂っていた。
 貴方の散歩道を熟知していた私は先回りをしていつもの ....
 ほんの少しの願望に疲れを感じる昼下がり。
 九月の雨は遠く憂いを含んでいる。
 彷徨う人は彷徨い、佇む人は佇み。
 寂しがり屋の誰かの心は僕を郷愁に誘う。

 非日常の中に日常を見つけ ....
夏から秋に変わる頃
自動販売機も
温かいものに変わり始める

冷たい飲み物よりも
温かい飲み物が欲しくなる

寒さは増すばかり
深まる秋に対応する身体
すぐに冬が来る

寒い時間 ....
鏡を割る時
狂った時計が刻を打つ

紅く灯る火と光
揺れて揺れて 気怠い顔を照らす


忘れたはずの 愛に 囚われの心が騒ぐ

生きたい 生きていたい

紅い眼の私は 誰に癒され ....
駆けてゆく夜を
つまさきで蹴りあげた
一秒コンマで
加速するみたいに
エスケープ
するりと脱げて
もう
わずらわしいこともなく
褪せるばかり
かしづくまえに
ほどけおちる花束

 ....
残念ながらよこしまな動物に産まれました
いつでも笑っています
それから二十一年後
よこしまな動物を産みました流されて
白妙の砂浜で涙しました
夜の引き出しに傷を隠して
白いシーツに突っ伏し ....
あの頃島に響くアーハ
エムティーヴイとあの頃
エムティー馬とは何だ?
テイエムを冠した馬なら
ぽたたあと垂れていたよね

彼は統合失調症で
私は統合失調症では
ありません
彼は悩んで ....
静かに激しく揺れる夜の詩人よ
なぜこんなにも闇を否定するのか
私の中の
この何かが
凍りつくこともゆるさずに
『九月四日。まるっと』

    (作詩 ハァモニィベル / 原作 渚鳥)

   


この机の足下に

私の工作用の材料が入ったカゴが一個 ある。

それは 一人の人間の訪れ ....
静かだなあ
今夜はなんとも静かだ
昨夜からの疼痛が
今は嘘のように収まって
気持ちも
まぁるく落ち着いて
こうして詩の言葉を綴る自分が居る
ちらっと記憶の奥を覗いてみたり
火照る身体を ....
笑い声は好きじゃない
怒鳴り声も号泣も
演説も告発も
講壇やテーブルをガンガン叩くのも

古い写真の笑った顔が好きだ
どこかの いつかの 誰かさん

笑い声は好きじゃない
だけど幼子 ....
久しぶりに文字に向き合う夜
気が付いてしまう
あふれ出るほどの感情がどこかに消えてしまって
私はただの抜け殻
もう、言葉が紡げない

楽しい
嬉しい
悲しい
悔しい
不安
恐怖
 ....
ねえ みんな
うちのパパとママみたいに
仲良くなってよ

僕はグレー
白と黒から生まれた

パパはサッカーの方が
ママはラグビーの方が好きだけど
いつも三人で一緒に応援するんだ
世 ....
  

小さな球体の内側を
ぐるぐる回っているだけなんだよ
どこまで歩き続けても
いつまで生きられたとしても
見覚えのある景色が
わずかに 気のせいほどに色彩を変え
懐かしく (すこし ....
女がCMで
腟感じた、腟感じた
と連呼していた
「ずいぶんオープンな
世の中になったもんだ」
私はそれを
とても微笑ましい気持ちで観ていた
そして隣にいた妻に話し掛けた

「どちらか ....
山中日記焼く音
か細い煙
空に垂れる



伝わり来るのは
誰かの声でしたか

ただただ
声は赦しを乞う

長い長い

生きるって
情けなくて
つらくて
悲しくて
格好悪いことかも知れないよな

どうせ生きるなら
浄らかな生命で生きたい
どうせ生きるなら
強い生命で生きたい
それにはこの信仰しかない ....
一度水虫に取りつかれたら
一生ついてまわりますぜ
水虫は股にできたら
インキンタムシと呼ばれる
頭にできたら
シラクモと呼ばれる
陰気で嫌な名だ
足だと
医者に行きやすいが
股だと行 ....
不幸はいつでも舌舐めずりして
私を連れ去り

抜けることができない
底なし沼に落す

足掻けば足掻くほど
不幸は喜び涎を垂らす


だから
私は 身を預けて 抵抗しない

も ....
挟間を飛ぶ鳥
強い光と炎で焼き切られ
もはや色彩不明
それでも囀り
白い骨だけになろうとも
影すら焼かれ
全てを失おうとも
飛び歌う
ふさふさの羽根もいらない
ただ届ける
魂だけで ....
ふわりとした透き通る天使の羽は
私の顔に覆いかぶさって消えてしまいました
本当にふわりと跡形もなく
私の頬をふわりと撫でた感触のままに
消えてしまいました
間村長さんのおすすめリスト(2654)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋分- 信天翁自由詩217-9-23
空のグラス- ひだかた ...自由詩6*17-9-23
雨上がりの玄関に腰をおろして空を見ている- オイタル自由詩7+17-9-23
名もなき鼠のように- TAT自由詩617-9-23
simile- 木屋 亞 ...自由詩2*17-9-23
離婚するってほんとうですか- ホカチャ ...自由詩117-9-23
安室奈美恵さんに寄せて- 秋葉竹自由詩2*17-9-23
少女を刺激する- 花林自由詩117-9-23
夕陽を眺めると- 藤鈴呼自由詩1*17-9-23
朝の幻想- ヒヤシン ...自由詩5*17-9-23
九月の雨- ヒヤシン ...自由詩5*17-9-23
温かい飲み物- 夏川ゆう自由詩117-9-23
紅い誘い- kino125自由詩117-9-23
COSMOS- むぎのよ ...自由詩817-9-23
青い鳥居- tem8744自由詩3*17-9-22
魔法- tem8744自由詩2*17-9-22
_『蝋燭』- ハァモニ ...自由詩3*17-9-22
『九月四日。まるっと』- ハァモニ ...自由詩3*17-9-22
ありがとう- ひだかた ...自由詩16*17-9-22
好き嫌い- ただのみ ...自由詩12*17-9-20
言葉が紡げない- 無限上昇 ...自由詩117-9-20
グレー- 花林自由詩217-9-20
球体- Lucy自由詩8*17-9-20
腟カンジダ- 花形新次自由詩317-9-20
秋のカンダタ- tem8744自由詩3*17-9-20
生きる- 渡辺亘自由詩217-9-20
水虫とともに生きる- ホカチャ ...自由詩117-9-20
不幸- kino125自由詩117-9-20
メッセンジャーバード- 秋也自由詩317-9-20
天使の羽- 水菜自由詩317-9-20

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