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自覚がないというのは空恐ろしく
左の足を引き摺っていることも
左の目から流血していることも
認識していないと声高に謳う君の
声がボクに届くことはない
その右の小指は後もう少しで
天の縁に届 ....
ひとつクシャミが響いただけ
それだけのことだ

こんな夜中だけれど
足音も聞こえないけれど
扉が閉まる音もまだ聞こえてはいない

こんな夜中に
うちのアパートの前
通路を誰かが歩けば ....
枯れ葉が欲しい

掻き集めて
潜り込んで
隠れていたい

きっと
かさかさする
ちくちくもする

それでいい

うずまって
でんぐり返しして
ばらまいて
また掻き集めて
 ....
雨が降るのは今夜がいい
明日はどうぞ降らないで

晴れなくてもいい
灰色の雲が空を覆っても
光の影さえ見えなくても

それでもいいから
どうぞ明日は雨を降らさないでおくれ

そのた ....
欲しいものは欲しい
なんとしても欲しい
どんなことをしても欲しい
誰かを傷つけるようなことがあっても欲しい
かもしれない

欲しがらないようにはならない
欲しくってないものねだりまでする ....
左足の小指が見当たらない

なくても困らないと思ったのだけれど
意外とバランスが取れない
歩き難い

喪失感が大きくて
寂しくて
もう耐えられそうにない

痛みはないくせに
痛い ....
蓄積された責務から束の間逃避行
罪悪感などあの棚の上の上へと追いやって
見えない振りをして
明日があると言い聞かせ
一切合財を忘れようと最大限の努力をする
生真面目に真摯でいるのは疲れるもの ....
ふうと吐く息は
溜息ではなく
それでも重く
涙まで溢れた

こんなことで
自らの疲れを知る
いたたまれない気持ちと
やるせなさが重なる

それは立とうとして
よろけてしまうほどに ....
果てしない切なさが広がる
救われることのないこの気持は
やるせなさに変わる

消えてなくなりたい
そんな風にさえ思う

ときに見失う
自分が欲しいもの

ときに忘れる
人の優しさ ....
凍える肩を震わせて
傘の柄をつかむ手はかじかみ
降りしきる雪の中を歩き続ける

もう少しでたどり着く丘の上には
梅の花が咲いているだろう

犬に吠えられようと
何度も転びそうになろうと ....
群衆の中で孤独を覚え
ふと虚しさに襲われる

抵抗する術もなく
笑い飛ばす寛大さも持ち合わせず
気づかないふりをすることもできず
時間だけが過ぎてゆく

なんとなく取り繕うために
空 ....
お前の右足の踵が地面に着いたら
この世の中が破壊されてしまう

だからボクはいつも
右足をびっこ引いてる
決して踵を地面に着けないように
世界を終わらせてしまわないために

どうしてボ ....
薄墨色の空は
不安を掻き立てる
なにか良くないことが
起きるのではないだろうか
そんな予感で胸がざわめく
それはある種の期待ともいえる
高揚感を抑えつけても隠しきれない
そのような淡い期 ....
重くのしかかる目蓋は熱く
眠気を充満させる

頭が揺れる
カクン
カクンと

前へ
後ろへ

赤ベコのようであろう

頭が上方に持ち上がるたびに
束の間
目が冴える

 ....
空気の冷たさは
ただそれだけのことで
なんの期待も
後悔をも振りまくことはなく
消えることもない

あの日の涙は
嬉しかったのか
悲しかったのか
知るよしもないけれど

滴の記憶 ....
春の空が欲しい

ふと
そんな想いが過ぎった

だからと言って
できることはない

桜の花が好きでもない
お気に入りの季節でもない

けれど
そんな風に思ってしまって
どうに ....
久しぶりに
一人が好きなんだ
と言い聞かせる

繰り返し繰り返し
自分をなだめて
寂しくなんかないのだと
唇を噛み締めてしまわないように
気持ちを抑えて
空を見上げて
深呼吸をする ....
晴れた朝は
自分に似つかわしくない
そんな自己嫌悪から始まる

今日一日をどうやって過ごすか
考えるだけで憂鬱になる

強過ぎる陽射しが疎ましく
外出予定さえ取り消したくなる

い ....
打ちひしがれる
悲しみに
打ちのめされる
悲しみに
ただ悲しくて
ひたすらに悲しくて
寂しくて
泣き出したいほどに
切なくて
こんな悲しい夜に
月は輝く
その仄かな明かりが
余 ....
テーブルの上に置かれた瓶は
水滴を纏っていて
中身の冷たさを誇張している

だから触れてやる気にはならない
陽に照らされて温くなるがいい

酸味も消失し
不味くなったらいい

それ ....
雨が突然降ってきた
強く強く降ってきた
地面を打ち付けるように
私のこの身体を射すように
強い雨が天から一直線に
降って来た

軒先も木陰も見つけられず
強い雨が降る中を
ただ歩くし ....
陽射しが強いほど
萎えていくこの心は
もうすぐ干からびてしまうのだろう
唸ることもなく
放り出されたこの四肢からも
汗は流出を続ける
目蓋はすでに重く
さらに灼熱の深淵へと
この身体は ....
半開きの口を閉じもせず
瞬きさえできず
虚ろな面持ちで空を見つめる

ソラではない
クウを見つめているのは
どこを見たいとも欲することなく
なにが見たいのかも知る由なく
目を泳がさない ....
息をつきたくなる

息切れがしそうなとき
息をするのも苦しいとき
深呼吸で救われる魂が
動き出しそう
だから
思い切って一休み
思い切って踏み出す一歩
空を見上げて
息をついて
 ....
血の滲んだ跡が
愛おしくて
頬に押し当てたまま
夜が明けるまで
このままでいよう

舐めるでもなく
拭うでもなく
頬ずりして
頬ずりして
一晩を明かす

なんでもない
大した ....
初夏の兆しが止まない
桜が散ったのはついこの間のことだというのに
雨季をもろともせず
気温とは上がるものだと知らしめる
若々しい緑が輝きを放つ姿を見て
今だけだと鼻で笑ってやろう
夏が来る ....
海の匂いが充満するあの部屋は
小気味が悪い

だから荷物を全部置いて来た
きっともう二度と戻らない

どこへ行くのかなんて
自分でも分からない
足が向く方へ
気の向く方へ

雨が ....
鳴り響く洗濯機の脱水音に
怒りを露わにすることもできず
苛立ちを隠すこともなく
ぶつける先を見渡してみる

もうすぐ夕飯の支度をしなければならない
なにもかもが面倒くさくなる
明朝までも ....
晴れが続いて
数日後に
雲の日があると
安心する
足首が凍りつくほどの寒さを堪えて
桜の花びらを踏み付け
横殴りの雨の中を
傘を握りしめて前へ進む

灰色の空は遠く
希望を掻き消し
さらに冷たい風が吹き荒ぶ
嗚咽を押し殺して

目 ....
間村長さんの坂本瞳子さんおすすめリスト(59)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まだ見ぬキミよ- 坂本瞳子自由詩3*18-9-22
夜中のクシャミ- 坂本瞳子自由詩1*18-8-27
枯れ葉舞い- 坂本瞳子自由詩3*18-7-12
明日への願い- 坂本瞳子自由詩2*18-7-6
欲しい- 坂本瞳子自由詩4*18-5-31
左足の小指が- 坂本瞳子自由詩2*18-5-20
夢見る時間- 坂本瞳子自由詩4*18-5-12
休息- 坂本瞳子自由詩3*18-3-21
絶望の淵に- 坂本瞳子自由詩4*18-3-11
寒梅狂- 坂本瞳子自由詩2*18-1-7
今宵その夜- 坂本瞳子自由詩1*17-12-2
踵の秘密- 坂本瞳子自由詩1*17-11-30
薄墨色の空- 坂本瞳子自由詩1*17-11-24
悲痛が走る真夜中に- 坂本瞳子自由詩2*17-11-10
木枯らしが吹く前- 坂本瞳子自由詩1*17-10-28
どうしようもなく- 坂本瞳子自由詩3*17-10-13
寂しん坊- 坂本瞳子自由詩1*17-9-19
夜が待ち遠しい- 坂本瞳子自由詩2*17-9-9
悲しい夜- 坂本瞳子自由詩2*17-9-9
意地の悪い- 坂本瞳子自由詩2*17-9-5
夕立ちの想い出- 坂本瞳子自由詩2*17-7-25
熱地獄- 坂本瞳子自由詩2*17-7-21
渇いた時間- 坂本瞳子自由詩3*17-7-1
息をつく- 坂本瞳子自由詩4*17-6-13
血一滴- 坂本瞳子自由詩7*17-6-6
夏への扉- 坂本瞳子自由詩1*17-5-28
分かれ道- 坂本瞳子自由詩3*17-5-22
つまらない休日- 坂本瞳子自由詩4*17-5-14
お天気- 坂本瞳子自由詩1*17-4-22
いと寒き春の夜に- 坂本瞳子自由詩5*17-4-11

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