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五分後には
起きているはずだからと
忙しく鳴く小鳥を
なだめて眠る
親鳥は必ず来てくれる
と
大きな口を開けて
歩くごとに
一枚ずつ
カードを捲っていく
高い数字を
待ち望んでいた
のに
ジョーカーをひいた
今の僕には
使い方が解らない
思い出す
最後の呼吸
は
吸っていた
良かった
まだ生きている
僕の猫しりませんか
行方不明です
指名手配にします
探してください
どこへいったのでしょう
わかりません
どうしていなくなったのでしょう
わかりません
僕が何かをしっていそうです
そ ....
湯船いっぱいの涙を
思いっ切り溢れさせて
浸り続ける
表面張力に
未練を感じながら
駅から少し外れた道端で
たまごを並べて座り込む少女に
声をかけるものは無く
産み落とされて
孵ることの難しさを
感じながら
帰路
理解されないまま
ひとつずつ
落とし ....
高架の上を幾つもの魂が
赤い光を灯らせて
帰るべき場所へ向う
高架の下では
ダンボールの中でちいさな魂が
仲間に入れてくれと
か細い声で歌い続ける
弱く
さらに ....
夜半から降り出した雨は
追いつけなかった枕を飲み込み
昨日までの湿度は
情に包まれた朝に変わる
取り付いた島には
虫たちの生活は無く
子供たちが響きあいなが ....
毎日、毎日ケーキを作る
おとといはマコトくん
マコトくんは今年で小学５年生
去年まではお母さんと一緒に来ていたのに今年はお父さんと
きのうはフミさん
毎年、旦那さ ....
だんらん中に電話が鳴った
君があわてて受話器を掴む
こわばった顔が一気に緩む
娘が私立の幼稚園に
合格したとの連絡だった
待ちに待った吉報に
君が小躍りしてるから
僕も負けじとブレイ ....
おい坊主、饅頭食うか？
おじちゃんだぁれ？
知らない人にモノもらっちゃだめだって
母ちゃんが言ってたよ
そうか、残念だなぁ
こんなにスベスベしてるのになぁ
スベスベしてるの ....
未来への道を歩いている
時々、過去へ向かって歩いてみるけれど
自転の速さに負けてしまう
何とか逆らってやりたいと立ち止まってみても
やっぱり未来へ進んでしまう
諦 ....
明日は燃えないゴミの日だから
人をまとめて
玄関に置いておく
翌朝
人はバラバラになっていた
どうも統率に欠けている
これでは回収してもらえない
結局 ....
望遠鏡で
月を覗いたら
傷が付いていた
のは
望遠鏡の方で
月は今でも
美しく欠けていて
「ピーマンって美味しいよね」
って
君が笑った
「うん」
僕も笑って
そう答えたけれど
あれは
目標であって
僕は
嘘が嫌い
....
