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ある朝に、新宿駅東口で待っている

(白くうずくまっている 無音の質量を
回転している(絶叫をとおりこした)声が
雨 のおくへと響いていく

来るのかしら
(いつ?)
遠くはるか遠く
 ....
あたしのスカートの
端っこを切ったのは あなたでしょう?

羽をばたばたさせて 空に浮かぶ
髪が伸びたので あたしは飛べるようになった

まっさらな夜を
あなたの匂いをたよりに飛んで
 ....
ずっとむかし
わたしがまだ、
色になまえがあることなんて知らないころ

わたしはいまよりずっとたくさんの、
色がみえていた気がする

あれは赤
これはあお
それはみどりで、これは ....
 自由の翼がほしかった
 好きでもないものばかりは食べられない
 わがままなんかじゃなくて
 自分らしく生きていたい

 自由の心を持ちたかった
 言いたいことを押さえて
 我慢する ....
あなたはためすように
月を詠むのです
椿の花が落ちる夜に
闇から色を分かてるのか
ためすように
あなたは月を詠むのです

くれなゐは
いつぞの契り
くれなゐは
今わにみ ....
そこに

ひめられたもの を

ちから

と よぶ

だいちの ち

わたしの ち

ちえの ち

ち に ひめられたもの

ち から

うまれでるもの

 ....
眠れない日が続いて  吐き気が止まらない



夜になれば
君は歓喜の声をあげているのか
オンナを性欲処理の道具でしかないと思ってるオトコの上

何度も口の中を噛んだ
き ....
水が流れる
水車が回る
水が回る
僕は僕の血液で回る

風が吹く
風車が回る
風が回る
僕は僕の呼吸で回る

陽が昇る
地球が回る
陽が回る
僕は僕の意志で回る

星が輝 ....
それでも止めないのは
あの一言のおかげだと思っている


『最期の写真家』


気付いたのは
老夫婦の写真を撮った時だった


仲の良い夫婦で
金婚式の記念にと
シャッターを ....
昼下がり
雲がぼやぼや流れている

ハラピンが道を歩いてきた
ぼーとしながらふらふらしている
俺を見ると
ダッシュでやってきた

汗でふにゃふにゃした原稿用紙を押し付けてきた

読 ....
おかもと君は
わたしの初めての人に
なってもいいと思ってたのに
夢ばかり語って
てんこーして行ってしまった
手紙を書くよと言ったきり
年賀状もこなかった

おかもと君の夢は
とほうも ....

夕暮れの遠くに霞む
四台のクレーン車は
輪を描くように向かい合って
なんだか
太古の昔に滅んだ恐竜の
弔いをしているように見える


朝に洗濯物を干す母親は
太陽に両腕を広げ ....
孤独なんて
なんともなかった
もともとひとりだったから

憎しみには
少し戸惑った
脅かすほど力もないよ
擬態がうまいだけ

やさしさは
うれしかった
返せなくてごめんなさい
 ....
忘れないでいようよ
片目をつぶった偽善の素晴らしさ
ひとつだけ飛び抜けて長い小指の爪が
あなたの肌に食い込まないように
小指を丸めてあの手の平を握った


もう夜のことを
やわ ....
{ルビ梔子=くちなし}の満開の下へは
決して近寄ってはいけない



『クチナシの木の満開の下』




子が出来ぬ
という理由で離縁された女は
梔子の花しか食べられなくなった ....
粉挽きの風車の家
屋根裏で
ほこりまみれの古い本を読んで
知らない国の知らない言葉を見つけては
お父さんに読み方を教えてもらう少女
小さな窓から覗く世界は
どこまでも草原で
ためしに口笛 ....
落ちては昇り
また落ちてゆく
雪は少しだけ
雪でいられる


傾きが降り
ひとときが降る
音は音のまま
姿を散らす


ひとり離れ
ひとり着き
ふたりにならぬ足跡の ....
えのぐのあじがする
と、遠ざけられた皿には
白いドレッシングのかかった
シーザーサラダが
盛られたかたちのままだ
野菜も食べないと大きくなれません
と云われて
娘はふくれている


 ....
外は春を告げる雨が降り出したので
虫屋さんで雨宿りをした
煙草の煙はたちまちに水の向こうへ消えてった
虫屋さんは黙って雨粒を数えていた

外は夏を告げる雨が降り出したので
どの部のかわから ....
私の想いは届かない
どんなに胸を焦がしても
あなたは私に気付かない

あなたの前を行ったり来たり
私は哀れな{ルビ自動人形=オートマタ}
涙さえも流せずに
くるくる踊る道化者


 ....
足音が
大勢の中に還っていく時
遠くで自転車は雨音の中に忘れられている

少年が
少年のままで頭を下げながら生きていく
そんな時々、あれは私たちが作り上げた
屋根や壁や、縁の無い窓
遥 ....
人がなぜ目を持つのか
明確な答えはない
愛するものを見るためか
憎むべき相手を睨むためか
どちらにせよ人は
目に見えるものに縛られる
本当に大切なものは
目に見えるものではないと知りな ....
水平線が夕日を融かすというので
その仕組みを知りたいと
渡し船を探しに海岸づたいを
西に向かう、それが私たち
綺麗なものばかりを
追いかけてはいけないと
釣り人が忠告したが、僕たちは
綺 ....
脱ぎ捨てた靴下のように
二人分の日常が床に転がったまま
今にも歩き出しそうなのは
きっと逃げ始めた体温のせい
鏡越しに いつのまにか
髪が伸びたあいつに舌を出す
時間なんて残酷で
最後の ....
水素原子と酸素原子だけが
一定の割合で結びついてできた水は
確かに純粋な水であろう
綺麗な水なのかもしれない

では美味しいのか
答えは否であろう
純粋な水ほど美味しくない

ならば ....
 疲れた身体を横たえて
 ひっそり眠る午後の一時
 モノクロームの夢の後
 窓辺に花が覗いてた
 ここは僕のオアシス
 すべての道に繋がる入り口
 生きてるという勲章を誇りに
 明日 ....
口に含んだあめ玉色の
建物や生き物が
こちらへおいでと
手招きをして誘うから
さぞ 甘い夢を
見られるのだろうと
振り返りもせず
あの子は
駆けていってしまった

あざやかに
裾 ....
みちてゆく時にかけていくかたち

目もあわせられない圧倒的光量が
静謐な夜をペリペリと剥がすと
空が蒼く、色づいていく

日常の目紛しさに溺れそうになりながら
ビルの谷間を靴の音を響 ....
一晩中齧り続けていたんだろう
プラスチックの値札にたくさんつけられた
君の歯型

僕は茹でたカニをリュックにつめながら
君に謝る言葉を考えてる

遠く列の先では
レジ係の人が自分の仕事 ....
母さんの作ってくれた焼そばには
キャベツばかりがあふれていた

いう詩を描こうとして

母が
焼そばを
作ってくれたことなどないと
唐突に気付く

コウちゃんはというと
正確に ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
れいうとわたし- こしごえ自由詩16*07-1-17
- もも う ...自由詩41*07-1-17
わたしがまだ色になまえがあることなんて知らないころ- 八月のさ ...自由詩14*07-1-17
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ち_から- さち自由詩14*07-1-16
不眠- 北大路京 ...自由詩10*07-1-16
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最期の写真家- 蒸発王自由詩8*07-1-16
雲はぼやぼや- ふるる自由詩14+*07-1-16
おかもと君の夢- ふぁんバ ...自由詩35+*07-1-16
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ホライズン- umineko自由詩8*07-1-16
お題/愛をしてみる- 茜井こと ...自由詩5*07-1-15
クチナシの木の満開の下- 蒸発王自由詩11*07-1-15
風車のある風景- 夕凪ここ ...自由詩10*07-1-15
ノート(冬鳴_Ⅲ)- 木立 悟自由詩507-1-15
ファミリーレストラン- 佐野権太自由詩36*07-1-15
告げる雨- 虹村 凌自由詩7*07-1-15
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時々- 霜天自由詩1207-1-15
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野良犬は果実の名など知ることもなく- たりぽん ...自由詩12*07-1-15
裸足で帰ろっか- Rin.自由詩19*07-1-14
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モノクロームの夢の後- 山崎 風 ...自由詩1207-1-14
愚者- 自由詩507-1-14
*昼の月*- かおる自由詩11*07-1-14
制度(スーパーマーケット)- たもつ自由詩707-1-14
おたふくソースをいっぱいかけて- umineko自由詩7*07-1-14

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