すべてのおすすめ
目はこころの窓っていうけど
窓からみる眺めはいつもと一緒
あたしの気分次第で色を変える
太陽が燦々と降り注いでいても
なんか白々しい感じがして
底抜けの青空のせいで
自分までからっぽに ....
まるで拭う事を忘れた涙が
頬を撫でる指と錯覚するように
幾度も呟いた愚痴や寂しさが
いまいち消化できない感情と共に
過去を奪って 未来を閉ざしている
奇妙なほど暖かい冬が黙々と過ぎて ....
あたし きっと
涙腺 とか、粘膜 とかが
とても ゆるいのよ
きんいろの
金色に傷んだ髪がかなしい
涙とか、そういうん じゃない から
気に しないで
きれぎれで、くぐもった ....
夏の僕らに
色をつけるなら、たぶん
それは透けてゆく、ライトブルー
てのひらに載せた水を打ち上げると
はじける あなたの 歓喜、にも似た
飛沫が 止められない光を集めて
虹を降 ....
君の心は黄緑色なので
僕のようなオレンジ色の心とは
似合わない
もともと黄色は同じだったのに
どこでどうしたのか
君は緑と
僕は赤と
混ざっていった
もう黄色をいくら混ぜたとしても ....
我が家には
幼馴染の家蜘蛛がいる
子供の頃から一緒なので
年齢は私よりも年上なのだろうが
1.5cmの小さな蜘蛛だ
気が向けば晩酌くらいはする
私と蜘蛛はそんな仲だ
『夜雪酒』
....
今夜は 君の部屋にあがれないんだ
意気地がないワケじゃないんだ
今夜は 君の部屋にあがれないんだ
君が嫌いなワケじゃないんだ
靴下に穴が開いていて 靴を脱げない
ただ 今日は靴下に穴 ....
脊椎動物として生きる
その悲しみ
そして
珍しく雪が降った
朝の喜び
もし君が生まれてきたら
おもいっきり抱きしめて
そんなことのいくつかを
教えてあげたい
#71
ありきたりな憂鬱に
絶望なんていうおおげさな名前をつけて
誰も見たことがないペットみたいに
かわいがって育ててんだろ
そんなのどこでも売ってるぜ
#72
....
冬
白い風が吹く
冷たいがゆえに
人は温もりを感じ
人に温もりを伝える
春
緑の風が吹く
新しいがゆえに
人は命の尊さを感じ
人に命の尊さを伝える
夏
青い風が吹く
活 ....
蒼く染まった心が ね
時々紅く点滅して ね
泣きじゃくる
幼い子供のように
わけもなく
夜の帳の中で ね
あなたが抱きしめてくれて ね
点滅した赤が ね
ゆっくり蒼に戻 ....
明日は少し優しくなりたくて
右手に小さな飴を握り締めた
飴が溶け出して
指と指とをくっつけてしまった
僕は優しくなれるだろうか
空には小さく魚が泳いでいった
あの筋雲は何処に行くのだろ ....
あやおかしな男とはいるもので
月水金になりゃ
どっかに行っちまう野郎がおりまして
火木、土日は
わたしの寝床で
愛を囁くんですが
他日は何処へか行くんですよ
ある日 ....
とってのこわれたカッター
囲まれたからおとなしく
折れたら折れた先で
汚れていく
自分と自分以外の事
時々 ねだるように
捨てられないだろうと
机の隅で 灯りから
はみでる
....
見上げる空に鳥が舞う
思いのままのその翼
向かう先には白い雲
遠く果てなく飛んでゆく
空を夢見て眺めつつ
地に立つ我のこの足で
心を定めて歩みゆき
果てなき道を進みゆく
見つめ ....
僕が握っている
ボールペンの
インクの中に
君が詰まっていたらいいのに
朝ごはん食べる
フルーツヨーグルトの
フルーツといっしょに
君が混ざっていたらいいのに
にゃんが時々つか ....
僕の力では
雨を止ませることは
できないけれど
心の雨は
僕の力で晴らすもの
夢を持てば
心に虹が架かる
僕の力では
風を吹かせることは
できないけれど
心の風は
僕の力で流 ....
真夜中の鳥が鳴く薄汚れた館で
誰かが歌を歌っている
それは私を{ルビ誘=いざな}うような
甘く悲しい声
その声に導かれるまま扉を開くと
どこまでも深い青が広がっていた
闇夜は海のように ....
目の見えない人が歩く
前にいる友の背中に手をあてて
目の見える僕も歩く
いつも前にいる 風の背中 に手をあてて
そうでもしないと
ささいなことで気ばかり{ルビ焦=あせ} ....
呆然としているだけで流れていくものを時と呼ぶな。わたしたちの
いちばん大きな乗り物は、生まれてきたときの速度を保とうとして
いるだけで、あなたの生き方とは関係がない。冒険せよ勇気を持っ
て自らの ....
{ルビ私=わたくし}は一日の終わりに
あるいは毎食後に
または休日の安らぎに、人待ち時に
いつかどこかで、あなたに出会うだろう
砂糖も入れていいよ
ミルクだってお手の物さ
閉じ込められ ....
誤解していた
満たされたはずの 海が
遠くひいていくような
それは
あなたの意味が乾いていく
雑踏の中で
あるいは
読みかけの本
ぱたんと 閉じて
私の中にある
....
蜂蜜のような青さで、と誰かが言ったので何となく納得した。最近は何となく納得することが多い。空は蜂蜜のような青さでとろりとろりと甘いもの好きな子供たちを誘うのだそうだ。それから耳。耳たぶが際限なく広がっ ....
散文的であるかも知れない
晴れ間を見つける
こころはいつも
古くはならない
あたらしくもならない
それが空なら
繰り返すものごとに
少しだけ優しくなれそうな
そんな気が ....
窓の外は、夜
それゆえ汽車は吐息のように
曇り曇って
揺れに
揺れ
そこからなにが見えますか
わかりやすいものは
なぜだか頼りなくおもえて
背伸びをしてみた ....
ランドセルから鉄屑をまき散らし
小学生たちが歩いていく
賞味期限が切れて
生温くなった答案用紙を
噛み砕きながら
テレビで見るホームレスも
ここにはいない
家がなければ居てはいけない
....
夕暮れの残照に透きとおる
樹々の枝葉のように拡がった
私の末梢
手のひらの静脈
幾度となく
訪問する季節を測り
文字にして書き写し
そしてこの夜の連なりへ
伸ばされた白い片腕から
一 ....
お昼時しか食べられない
よし牛の牛丼
なんだか
味が変わったような気がする
不思議だよね
東京タワーは郵便ポストより真っ赤だし
飯倉の交差点には
いつも機動隊の車両がとまっている
交差 ....
天井から降りてくる輝きは
いささか砂糖のように
甘くまろやかというべきか
幾重もの光と
何層にも重なり合い
反射し
刻を遅らせる魔法を僕にかけ
静寂の中に たおやかで
かつ 控えめ ....
まいばん うすく
あやまちの 傷あとを
みがいては
紙の舟に のせて
ながし つづける
関連作品→http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9063 ....
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