すべてのおすすめ
ひとりでいることって
決して好きくはないんだけど
ひとりでいたいときがある
壁のカレンダーを眺めてみれば
いつもと同じこよみなのに
この日だけは特別だよって囁いている
瞬くイルミネーション ....
初めてこの道を通ったとき
小さな花が咲いていることに
気がつかなかった
初めてこの道を通ったとき
向こうから歩いてくる人が
君だったことに
気がつかなかった
初めてこの道を通った ....
風をぐっ、と掴んで
わたしの髪が、ふうわりとクールダウン
こころもちが静かにチルアウトする
ついに視界がひらけて
この丘からの風景は、やさしく収斂されて
頼んでもいないのにひどくうつ ....
遠い遠い視線の先に
キラキラと煌いている
風の瞬きが視界を掠める
正体を掴み取ろうと
近づいて行くたびに
彼方へ彼方へ遠ざかっていく
形而上の産物を目にして
それをアルシュレッタと名 ....
僕らはまた時を数へて
夢を抱いてくただそれだけしかないよ
気が付けばそこに合ったはずの
歌が見あたらない
モノクロのサイレント映画に
入り込むように見つめている ....
同じ一つのものを
別々の名前で呼んだ咎によって
罪なき多くの血が贖罪の地に流され
同じ一つの光によって ....
強くなりたい
恋なんてしなくても 愛してくれる人がいなくても
寂しいと思わないですむようにしよう
まどろみの中で
薄れてゆく意識と
わずかに残る自覚とが
交差する
微かな論理が
無我と溶け合い
何かが生まれ
何かが消えてゆく
夢と現が
メビウスの輪のように結ばれ
頭の中 ....
今地平線の向こうから
金色の髪をたなびかせた
美しい日の神が来る
虹色のベールが静かに開き
竪琴のようなオーバードが流れる
ああ素晴らしい時の始まり
火の早馬は蹄を高らかに鳴らし
空の彼 ....
きっと、知らない町なんだと思う
不器用に建ち並ぶ、高層マンションに隠れている
ありふれた日常だとか、錆付いたマンホールの下から
伝わってくる、救いようのない虚しさだとか
見慣れた信号の色と形で ....
人知れず佇む冬の逃避行
都会を離れ熱冷ます
湯気のかかったおでんを肴に
焼酎水割りご機嫌いかが
灯台元暗し
幸せは君の足元に転がってる
見つけて開いてラリパッパ
待た ....
ねえ
化粧なんてイイから
今から出かけよう
真夜中
通りは
コンビニだけがあたたかい
僕らは
夜を疾走する
たとえ
抱き合ったとしても
懸命に
指を重ねたとしても
....
互いに背を向け
曲がり またたき
空と波を
指おり数える
月が隔てる言葉たち
手のひらの海
無数の帆
とまどいは澄む
濁りのあとさき
透明でもなく鏡でもな ....
夜の底を穿つ水音
眠れぬ魂のノクターン
聞いているのは無欲な死人
潰えた昨日を懐かしむ
夢路の扉は閉ざされて
明けない夜の牢獄で
呻いているのは咎人ばかり
その頃 ....
日々の繰り返しが
時を止め
時間だけが過ぎてゆく
月曜から金曜は
他人の空間の中に
特別な意識もなく
身を沈めている
小さな場所の中で
自分だけの時が
ほんのわずかだけ動き始める ....
音を立てて 虹は崩れる
思い描いた理想が
心の弱さで 淡く消える
十字架は、貴方には背負えなかった
いつかの嘘は晒され
最後まで 隠せたなら、あるいは?
しかし背負えなかった十字架は
....
長い夜の
ゆめとうつつの狭間で
わたしたちは
何度もたしかめあって
疲れはてて
耳元で
あなたの鼓動を聴いて
おなじ速さで脈打つ
長い夜だから
そんな時間がふえて
すこし持 ....
秋の胡蝶の薄い羽は
微かな風にうち震え
先細る命に慄く
あえかな花の行く末は
胸騒ぎがするから
花占いの刑に処す
命あるものの極みは地に堕ちて
蠢くものの餌食と ....
いのちを
てのひらのように合わせる
欠けたまま
あることの
ひとつの償いであるかのように
頭上の硬い岩は
いつでも欠けたままで
(満ちることなど
たまにしかない)
私たちの不安定な歩 ....
ほろほろほろほろ酔い気分
晴れ間ものぞいて
冬の余興
知らないうちに悪魔になっても
俺は俺の道を歩くだけ
若くないから
選択肢も狭いんだ
今日も機嫌よく
ほろ酔い気分 ....
それから(あ…
涙のさめる速度で
失ってゆく
かつての海原へ
予感する視線がまっすぐ立ち
地軸のかたむきをなぞる
そっと
(夢を瞳の奥に燃やしている核心
のぼっていった少しばかりの ....
あいたたたー。
机の角に足打つ僕。
ケタケタ笑う君が居る。
釣られて笑う僕は幸せ。
ほんとなのー。
うたぐる君と真顔の僕。
我慢出来ずに笑う僕。
怒って笑う君に幸 ....
はじけた言葉の勢いで
ドアを蹴って飛び出した
夕暮れの空に浮かぶ金星
ポケットには月の石
言わずにいさえすれば
通り過ぎた一日
ひと言 ....
夕陽オレンジがとても綺麗だ
と
あなたもそう感じたのなら
わたしの手は握らなくていい
舌を出しながら遊んでればいい
まわる毒がまわったら倒れたらいい
これはきっと夕方のはざま
....
そこに花がある
名前は知らない
けれども
その花にしかない色がある
それだけあればそれでいい
そこに鳥がいる
名前は知らない
けれども
その鳥にしかない翼がある
それだけあればそ ....
脳をまさぐると
まるでさっきまで
そこに在ったかのように
断片が輝きを放っていた
思い起こす
笑顔のような表情
涙声と数々の溜息
隙間を広げた綻びから
記憶が流れ去っていく
....
恋が苦しいってことを知らなくて 恋をしたわけじゃないのに
胸を締めつける切ない痛みに耐えられず
どうしていいか解らずに ただ泣くだけの自分
自分を責めたって痛みは消せない
あの人を責め ....
旅程、 それは
気体としての体の呼び名
約束は山嶺のむこうで
鼓動が、 「遠く」と嘆く
あなたの住む町に
なごりを凍らせて
肌の温度で流れ出す
液体としての心
はるか、 はるか ....
あの日、僕は光の中にいた
何もかもが眩しくて
光を受けず、光を放っていた
夏の中だったのかもしれない
あの日、僕は光の中にいた
何もかもが輝いていて
光に当たらず、光を照らしていた
....
ほころび昇る朝陽に{ルビ誘=いざな}われて
勢いよく走り出す時間につかまって
幸せの鳥に想いを寄せる日々
寄り添う影を追いかけて
白い季節へ手をとり進む
君に会いたい
厳しい季節に咲い ....
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