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眠れぬ夜が
大きな口をあけ
数珠繋ぎの言霊を
ひとつ食み
またひとつ食み
私をおいて
月の光ばかりが蒼白く
           強くなる

溢れた涙を
瞳に返せはしないけれど ....
夏の涼しい夕暮れに 
恋の病にうつむく友と 
噴水前の石段に腰掛けていた 

( 左手の薬指に指輪をした
( 女に惚れた友が 
( 気づかぬうちにかけている 
( 魔法の眼鏡は外せない  ....
さびれた歩道橋の上で
夏を見上げると
空、空 
本当に海まで続いているのだろうか


この橋の下を流れる車の群れが
緩やかな河口付近の川だったらいい
時折陽射しに煌めくヘルメットが
 ....
濡れた月は、
この上ない美味である。
薄く雲のかかった、
十六夜月の、
あの豊穣さといったら、
想い出しただけで、
灰色の大脳が蕩けてしまう。

満月の ....
世の中には
味を感じさせない味
があるという
甘さを感じさせない甘さ
苦味を感じさせない苦味
人はそれを
かくし味という

同じ料理であっても
どこかが違う
何かが違う
どこかや ....
このようにして
夏を取り巻く呼吸は
やがて薄れていくのです
擦り剥いてしまった、膝のような
削られていく私たちを
夏空はどんなふうに
抱いてくれるでしょう


グラスの中の氷は
き ....
黄緑色の ミニかえる
サンダルの先に はねてきた
白い靴下 汚れそうな脇道で
待ってても咲いてしまった花は
当惑する

みたでしょう もう
もう できることはないの

ただ こうして ....
ぼくは詩人

季節の思い出は
大きなものよりも
小さいことの方が
存在として大きい

今日もまた

夜の散歩をしていると
花火に出会いました

夜の空に咲く大輪の花が
その一 ....
色あせてゆく
その言葉に
偽りの色のせぬよう


くちびるよ
痛みに目を覚ませ
熱をもてあますな
気持ちを厭うな


私の中の陽は
言葉でしか燃えぬ
それしか知らぬ

ど ....
八月。

私たちの街は。少し空気が、変わる。
街宣車が増える。黒塗りの車。スピーカーから、流れるテープ。
ツーリストが増える。大型バイクが空気を、揺らして。
外国人が、増える。たいていは年輩 ....
夜を乗り越える呪文
古いノートの落書きから思い出す
詠み方を忘れた大人には
雑踏に落ちている足音に似て
あどけなく残酷な

季節を乗り越える呪文
変色した写真の束から探し出す
今日しか ....
内因性の空虚
の反動としての
輪郭の硬質化 尖鋭化

そのようにして護られた空虚
へ美しく複雑な事象たちがもたらす反響にのみ
研ぎ澄まされる耳
響きの極まる場所を探して浮遊す ....
バザールは活気に満ち溢れていた

女たちは色鮮やかな衣装を身に纏い
自慢の品々を並べて
旅人たちに朗らかな笑みを投げかける
すべては明日の命の糧の
マナトを稼ぐための軽妙な話術

 ....
南の海に、
どんぶら浮かぶ、
にぽぽ島は、
独立国である。

にぽぽ島は王政で、
現国王は、
にぽぽ・ぱぱ十四世。

にぽぽ歴、
四百年に即位した彼 ....
片葉だけが聞こえ来るとき
片葉は片葉の前にいる
片葉は見えず
片葉はふるえ
片葉は片葉と片葉の重なり


羽の目から流れるひかり
左手にたまり 鉱になり
手のひらから手の ....
春の陽射しに包まれた
消えゆく雪のその薫り
蒼白の日々の儚げな薫り

ひんやりとしたあたたかさは
春の命にとけて
空の色になって

泥に塗れた冷たさは
思い出を残すこともなく
 ....
「こんばんは、お久しぶりね」
聞き覚えのある声に振り返ると
おんながひとり乗っている
「今日ぐらい早く帰ってきてね」と
妻にせがまれたのに残業を強いられた
可愛いひとり娘の誕生日だっていうの ....
うやむやに熔けてしまっていませんか
その夕暮れに

指揮棒に従うことで
いくつの雑音を聞かずに済みましたか


なつかしい歌たちに包まれたい日があります
拒みたい日もあります

 ....
炎の塊がどんどん大きくなっていく

僕の心もどんどん大きくなっていく

知らず知らず僕は少しずつ大人になっていった

まだ子どものままでいたい

ピーターパンシンドロームでもい ....
ごみ袋を引きずって、
外に出る。
家の外に出るのは、
三日ぶりだ。

ずるずると、
アスファルトの上を、
引きずって運ぶ。

集積所の周りでは、
ご ....
夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました


あ、
そういえば、
非常階 ....
朝露が風に吹かれて踊りだし
その銀の光が草原を舞う
すべてが溶けてゆく
やわらかい朝

道を進めば
梢に止まる小鳥たちが
歌でぼくを迎え
自然の中とともに
あるべき姿の自分に気がつく ....
記憶の湖に小船を浮かべる
揺らぎの中を覗く

湖の底で幽かに白く
蜃気楼の様に
魚の影の様に
消えた世界が見える

あれは何処
あれは何
あれは僕
あれは誰
 ....
A子(主婦39歳)は嘆いていた
価格破壊の世の中を


街を見渡せば
いたるところに100円ショップ
 (なのにレジでは105円取られるのよね)
超ディスカウントショップも蔓延し ....
(でっかいのが、死んだ。)

風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
「太陽は暴力だ。
冷房の効き過ぎた教室で
あたしはカーディガンの袖を食みながら
前方伸身2回宙半ひねり
を、決めた燕の
誇らしげな嘴を 遠く眺めていた

あの、三つ子の巣立ちは
母の墜 ....
不思議な声で
鳥が鳴く
梅雨の終わりに

わたくしはその鳥の名前を知らない


ワールドカップの順位表で
トリニダード・トバゴという国の存在を
初めて知った

わたくしはその国の ....
打ち震える涙が、立ちならぶ
忘れられた街景の片隅に、十代の足音を揺らして、
失われた向日葵は、いまだ声を上げて、
古い風の臭いに浸り、
枯れた夏を首に巻いて、
届かない空の裂け目を編んで ....
照りつける夏の陽射しの下 
墓石の群を横切る私の地面に頼りなく揺れる影 
一瞬 頬に見えた{ルビ滴=しずく}は 涙なのか汗なのか 

( {ルビ嘗=かつ}て 一途だった少年の恋は
( 夏の夜 ....
やがて
夕闇に閉ざされる海の
光る航跡を追いかけて

白い波間に漂う一人ぼっち
私の貝殻は声もなく
LEOさんの自由詩おすすめリスト(4980)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蒼白の月- Rin K自由詩20*06-7-31
呼声- 服部 剛自由詩20*06-7-30
海へ- 銀猫自由詩24*06-7-30
「_ひとくちの月。ふたくちの夜。_」- PULL.自由詩21*06-7-30
かくし言葉- ぽえむ君自由詩17*06-7-30
夏水- 霜天自由詩1006-7-30
レイン_リフレイン- 砂木自由詩9*06-7-29
ぽえむ君−花火−- ぽえむ君自由詩8*06-7-29
ノン_セピア- さくらほ自由詩14*06-7-29
八月のそらの夢- umineko自由詩14*06-7-29
驟雨の足音、あどけなく- たりぽん ...自由詩17*06-7-29
自動装置- 塔野夏子自由詩7*06-7-29
世界の社長から〜今日はトルクメニスタンです〜- 落合朱美自由詩20*06-7-29
「_にぽぽ島から、こんにちは。_-_にぽぽ島お昼寝だより、そ ...- PULL.自由詩14*06-7-28
てるては- 木立 悟自由詩406-7-28
春の陽射し、冬の残り香- チェザー ...自由詩806-7-28
帰らざる海まで- 恋月 ぴ ...自由詩20*06-7-28
メイプル・ハープ- 千波 一 ...自由詩24+*06-7-28
大人と子どもってなにが違うの?- こめ自由詩1206-7-27
「_みごみ。_」- PULL.自由詩10*06-7-27
脱衣録- A道化自由詩2506-7-27
やわらかい朝- ぽえむ君自由詩11*06-7-27
影のカタチの蜃気楼- プル式自由詩11*06-7-27
いちきゅっぱ症候群- 落合朱美自由詩20*06-7-27
パサヤ・ドニバネには道が一本きりしかない- 水在らあ ...自由詩56*06-7-27
後るれば、月で逢ふ約を違はず、- 士狼(銀)自由詩12*06-7-27
センセイショナル- さくらほ自由詩15*06-7-26
沈黙する正午- 前田ふむ ...自由詩18*06-7-26
渇いた夏_- 服部 剛自由詩26*06-7-26
渚にて- 石瀬琳々自由詩18*06-7-26

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