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真夜中の毛布に隠れ
短い振動が
密かにわたしを呼ぶ
七十センチ横では
きみの見知らぬ連れ合いが
高らかに寝息で嘘を吐いている


幸福の整理券を
並んで手に入れたものの
本当は少し ....
何をもって真実と
何をもって虚偽と

その話は本当で、
あの話は嘘で、

一つの出来事は
風船に書いた絵のように
膨らめば、その姿を変えるから

大切なのは嘘を見破る事じゃなく
 ....
短い冬が終わりを告げる頃
街並みの全てが水平となり
凍り損ねた思い出たちが
空気の底に溜まります
両手を器としてそれらをすくい
私の体温を少々与えてから飲み干すと
薄氷色の街並みが
私の ....
ふわふわのシャボン玉の中では
ふわふわの魚が泳いでいる

しゅわんとはじけると
魚は空にかえっていく

私もかえりたい
空じゃなくていいから
ふわふわじゃなくてもいいから

 ....
ひどく壊れた
{ルビ短笛=ピッコロ}の夜
胸の隙間にしみこんで
かたく凍った涙が
この身を裂く音

修行者のように
振り仰いだまま
静寂に刻む
生きたまま
この身を裂く音

  ....
あの人の
名前を呼びたくなったなら
音にはせずに
水に書くよ

岩に刻まず
砂に描かず
水に書くよ

すぐに流れて
この世から

思いは水底に
叫びは水面に

波紋は ....
その腕に抱かれて眠るでしょう
その胸に包まれて眠るでしょう
穏やかな未来の為祈るでしょう
深い愛情のなかで笑うでしょう

知らない道の中で誰かに出会い
長い旅路の果て始まるでしょう
終わ ....
冬の赤い実
ひとつのざわめき
低い煙が
一瞬だけ
白く白くひらめくとき


銀の雪道
すべるように過ぎてゆく人
まるく 遠く
鏡の奥へと去ってゆく景


見つ ....
ふたりは出会う
雛連れの野鴨憩う山郷の水面は茜に染まり
 

  ほら手をつなご
  これから暫くふたりして
  同じ水脈を流れ行くのだから


ふたりのささ舟は
透き通る冬の気象 ....
凍えの夜に
面相筆で刷いた薄雲が
星座に風を満たし

十字に居並ぶ太古の紋様は
くっきりと現在を刻印し
ありふれた永遠を
わたしに見せつける


生は
背中の痛みで
諦めは
 ....
君の温もりを確かめる

一番簡単で
一番難しくて
一番大切な方法。

繋ぎたいけど
繋げない

そんなもどかしさも
君と僕を繋ぐ
温もりへの過程
ずるやすみの木で
かみさまを見かけた
なにをしているんですかとたずねたら
ずるやすみをしているのさとこたえた

ぼくも人のことは言えないから
ああそうですかと
おおきな幹にせなかをよりか ....


昼休みの男子休憩室の扉を開くと
新婚三ヶ月のM君の後ろ姿は正座して
愛妻弁当を黙々と食べていた

「 おいしいかい?
  結婚してみて、どうよ・・・? 」

と買ってきたコンビ ....
{引用=赤い木の実の瞳から
流れる涙は止まりませんでした}


身体の悪い妹に
この冬はどうにも寒すぎて
コンコン、コンコンと
咳を繰り返すたびに
雪が降り積もります

それでも妹 ....
舞い上がったタンポポの綿毛が
振り返って見下ろした風景

歩道で蝉の抜け殻を
知らず踏みつぶしたときの音

そんなふうに目覚める朝

新しい自分が
古い骸に驚いたり
影よりも陰 ....
月の滴り糧にして、
傾くが儘に流れ征く。

果ての浄夜は音も亡く、
地を這う我影、
唯ひとつ。
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる

時計の針の
こちこちという音だけが
胸にひびくように
明るみの中で目をとじる

いつの日かお ....
あなたは 土にならず
離れず 月に なった

継がないはずの 木々の名も
つなげぬからだ わたる鳥も

襖に 閉ざされた 小雪冷え
焚きつけたストーブ その奥

影に ....
歩道の残雪を
踏みしめる律動
声でもなく
音でもなく
歌でもなく

  白い吐息に飽きて
  見上げる
  大気の天蓋
  一弦の
  その楽器

  透明におびえ
   ....
暗闇の中
まっしろな雪が
舞っている

遥か彼方の高みから
白い花が舞い落ちる

音も無く
無邪気に
降り積もる雪は

やがて
世界を
ひといろに塗り込める

憶 ....
求めるほどに遠ざかる


たとえばそれは
恋する心の言葉たち

愛してると言うほどに
何かが薄れてしまいそうで
それを補う言葉を
また探そうとする


求めるほどに遠ざかる


たとえばそれは
つ ....
目蓋に浮かぶのは 淡い光
脳裏に浮かぶのは パソコンの残照

会社から帰ると
バスタブよりもベッドよりも
まずはソファに沈みこんでしまう

ストッキングを脱ぐと
両脚が渇きを満たすよう ....
理科教室のカーテンの陰
ビーカーに入れられた
子供の悪戯とクロッカスの球根
こっそりと 育つ日々



昼の太陽 夜の月
揺れる隙間から漏れる
光りの栄養を貪りながら
薄情な薄明か ....
呑んだくれた父が
血まみれになって帰宅したことがある
前歯が三本折れていて
目の周りは真っ黒だった
何がおきたか怖くて聞けなかったが
父は喧嘩をするような人間ではなかった

呑んだくれた ....
 五つの黒い眼のドアのある病院で
受付の詩の入門書が体温計を持って来て、僕に質問した。
(今日は何処の引き出しが悪いのですか。
三番目が少し痛いので、先生に診て貰いたいのです。
(それでは、体 ....
本当に誰かを好きになったなら
皆はどんな言葉にするのだろう

本当に伝えたい気持ちがあったなら
僕はどんな言葉にするのだろう

言葉に慣れた僕達が

あなたの隣にいる幸せや
闇に浮か ....
目をそらさないでください
鼓動が波つくる海の底から
危うい腰を{ルビ掬=すく}い上げて
一つの生きものになりましょう
吐息の泡を追って見上げる
金色の空はもう蔑まない

聞き漏らさないで ....
1.僕が許せないこと

僕のお菓子を食べること
知らない誰かにメールすること
時々黙って家を空けること


僕は君を愛している
世界で一番愛している
だから僕は君を許せない


 ....
ポストがあんまり赤く誘うから
こっそり仕組んだ悪戯めかして
宛名にきみの名前を書いた


雪があんまりひっきりなしに
きみの傍に寄り添うから
水晶の珠を割って
ちいさな虹で
憂欝の左 ....
雪はまだ止まないが
長かった冬の休みは
もうそろそろ終わる
約束の時だ
僕は自由になる

雪に閉ざされた家の中で
話し相手になってくれた
君の名前を僕は知らない
けれども
僕は満足 ....
LEOさんの自由詩おすすめリスト(4980)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ある告白- 銀猫自由詩13*06-1-19
風船- くろ自由詩4*06-1-19
季節のさなぎ- 半知半能自由詩706-1-19
かえる- たもつ自由詩1706-1-18
或る日の凍裂- たりぽん ...自由詩7*06-1-18
永遠の胸- アマル・ ...自由詩13*06-1-18
- 雄太自由詩206-1-18
かえりみち- 木立 悟自由詩306-1-18
冬空の輪舞曲- 恋月 ぴ ...自由詩29*06-1-18
球根- 銀猫自由詩10+*06-1-17
繋ぐ- 朱華自由詩3*06-1-17
ずるやすみの木- ZUZU自由詩1406-1-17
「結婚」についての考察- 服部 剛自由詩15*06-1-17
雪うさぎ- ベンジャ ...自由詩6*06-1-17
覚醒- たりぽん ...自由詩806-1-16
「_夜旅。_」- PULL.自由詩12*06-1-16
Lesson- 落合朱美自由詩40*06-1-15
射かける_しぐさ- 砂木自由詩11*06-1-15
オクターブの双月夜。- たりぽん ...自由詩12*06-1-15
*結晶*- かおる自由詩7*06-1-15
求めるほどに遠ざかる- ベンジャ ...自由詩2*06-1-15
アナログの月- まほし自由詩8*06-1-14
花監禁- 千月 話 ...自由詩14+*06-1-14
海に出るつもりじゃなかった- 佐々宝砂自由詩17*06-1-13
病院- 前田ふむ ...自由詩8*06-1-13
詩を書く理由- maumi自由詩6*06-1-13
夜明け- かや自由詩4*06-1-13
ビフォーアフター- 恋月 ぴ ...自由詩13*06-1-12
プリズム- 銀猫自由詩17*06-1-12
たぶん君宛の手紙- 和泉 誠自由詩2*06-1-11

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