山のむこうゆっくりと橙は灰
日暮れて暗く やさぐれて
苦楽の果てに捨てられた
途方に暮れてホウホウ鳴いて
ケルトの老婆アイヌの老婆
とろとろ炙る枯れた掌に
あまいこどものあたまのいたみ
 ....
一枚の紙に、今から100年分のカレンダーが載っている。

想像できるだろう。

このカレンダーのとある日に、きみは死ぬ。

想像できるだろう。

なにもしなくてもきみは死ぬ。

想 ....
おはよう世界
おはよう世界
ってもう歌わない去年の一年草たち
いまはどこに
わたしはそのどこかに行きたい
台風予報、新しい一軒家、映画の予告、鉄柱、傾いたデザイン。
ビニール袋のがさがさなる音、泣きやむ18年前、立ったままするセックス
男女が対になって鏡をのぞいている、ベビーカーにつけられた玩具、 ....
生きていることをふざけたくはない
君は骨になった
わたしの父さんとおんなじの白い
割れ物の壺に閉じ込められて
息もできない骨骨骨
木の箱のなか
もしか布で包まれて
もしか素のままばら撒か ....
かなかなや返事を書いてない手紙 夕暮れとも夜明け前ともつかない薄暗さのなか
元実家近くの空き地の脇を通り過ぎようとした時
焦げ茶色の雲が空き地のすぐ上に浮かび揺れていた

静まり返った薄暗闇に浮かぶその雲は
眼を凝らしてよ ....
失われた時を還せ
死んだ夢を呼び覚ませ
きみのうなじの産毛が好きだから
僕の名前を風に聞いてくれ

最期の銅鑼が鳴り僕たちのバンドは退いてゆく
黄昏の中へ精緻な夜へと官能をつなぎとめる
 ....
ペンギンのホルマリン漬け蝉の声 三角が貫入する、
 静けさの皮膜に包まれ
わたしの意識は落ち着き払い、
 自らの不均衡を捉える

薄黄色の光芒、横断する斜線
 揺れる葉の緑に私は内側から語りかけた
  [もう充分生きた ....
あの日 子守唄を歌ってくれたのは大好きなキリンだった
泣き止まない私にすっかり困った末の
ほんとはお父さん
遠いあの日

あの日 子守唄を歌ってくれたのはやさしいライオンだった
ふざけて眠 ....
【ふたつの音】



毒虫に やられ
全身は はれあがっておりました
つかれきった こころに
毒蛇を漬け込んだ酒をかけると
寝袋の中に身を横たえた私は、
水平さざ波のように 癒えてゆ ....
さよなら自分
こんにちは自分
歌っているのは夕空の下の
いまだあの頃 雁行を見上げながら
誰に向かって いつに向かって
泣いているのはやっぱり自分
忘れられない
忘れないから
そう言い ....
なみなみと注がれた盃に
映る
かつて訪れたもの
掴むことも消すこともできず

ゆらり ゆらして
とけることもかけることもない

見つめれば朧
目を閉じればありありと

油絵の月の ....
たしかだとは言えないんだが風の音とも音楽ともつかない
遥か彼方より開いたドアからやってくるもの

空っぽのそらの高みに燃え尽きようとする太陽
響きが海岸に打ち寄せるところに遠くからやってくる僕 ....
夏がビー玉に映っている

セミが静けさを連れてくる

氷が爛れるほどの熱がすっと引いてゆく

夕立だろうか?

めきめきと育つ入道雲 遠雷がきこえる

風が稲穂をゆらし

水面 ....
コンセント抜けております蝉時雨 道路の真ん中では
車にひかれた動物が痙攣している
歩道では
画面の動物を探すひとびとがいる
画面しかみていない うつっていないその目は

わたしは
それらすべてをみながら
走りすぎる  ....
演繹と帰納
対象化と止揚
ナボコフとアンヌ・ヴィアゼムスキー

ダーウィンとジグムント・フロイト
様々な世界観が駆け巡る

数学者は数理に没頭して
あまり感情の処理に脳の活動を割かない ....
時の過ぎるのを忘れ
畦道にしゃがみ
ひらく瞬間を待っていた
山の向こうに月が姿を現すころ
何かが限界をむかえるように
耐えていたがくが
プツリと裂けて
薄黄色い花びらが
ふるふる ....
その少女の瞳には
空白の明日を覆い隠す…不安と
不安の奥底にゆるがぬ
一本のすじが、通っている

少女はすでに、聴いている
得体の知れぬ煙の塊を
明日へ投げ去った時

ふいに訪れる、 ....
どこから、どこまでが
いのちなのか
そんなの、訊ねられても
わかんないよね

ましてや、人生なんて
いつから、どこまでだなんて
微妙だからさ
わかんないよね
考えるのもアホらしくって ....
【百合】


昨夜の薪が
まだ ほんのわずか ちろちろと している
寝る前に見た 夜光虫のまたたきと
星々とのまたたきとの
違いがわからなくなくなってしまった
ほんとう ....
星のない空を描いた五線譜にこちらをじっと見るフェルマータ 金曜日はいつもの金曜日と変わらず、13日の金曜日だった、鳥たちが目覚めない朝、そういう映画をみた翌日に、妻から晩ごはんは湯豆腐ですと告げられたので、僕はスコップを持ち現場へと向かう、小さな銀色の羽 .... ひとくくりにされ
光が失われる
誰も知らないことがあるから
あきらめない

唇が開き息と声が出た
神秘が
鼓動にかかわる方法を関わらせながら切り開く

頭が黒く
顔は白い
どんな ....
生きて息して生き続けろ
祈る暇なし気はそこに在る樹
気チガイになるまえにシッカリと
魂に現、刻印されれば気は正気付く

静まり返り ミンミン蝉の疎らな声
音根弱ってだらしなく
造形崩し濁 ....
ここはどこだろう
天井と床にはさまれていて
壁の中には小さなキクイムシたちが棲んでいる
横を向いたら澄んだ空気
外には夜の闇が立ち込めている
何のことはないいつもの僕の部屋の中
目の上あた ....
  温雨


雨に洗われた
針葉樹の隙間から顔を出し
ヒヨドリは不思議そうに首を傾げる
蟻の休日
うつろな目をした夏






        一緒くた


    ....
ほんっとバカだったよな
羨ましいくらい自由で
でもなにかを抱えてて
時おり寂しい一面を覗かせてた
そういうところに弱かったんだ
遊んでいるようにみせて
誰より努力してて気づかせなくて
 ....
ナンモナイデスさんのおすすめリスト(3429)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜火- ただのみ ...自由詩8*16-8-27
100年カレンダー- 吉岡ペペ ...自由詩516-8-27
おはよう世界- もっぷ自由詩2*16-8-27
稀に見る月曜日- はるな自由詩216-8-27
えすえいちあいてぃー!- もっぷ自由詩2*16-8-27
かなかなや返事を書いてない手紙- 北大路京 ...俳句316-8-27
vision.10- ひだかた ...自由詩216-8-27
四季- 梅昆布茶自由詩1016-8-26
ペンギンのホルマリン漬け蝉の声- 北大路京 ...俳句216-8-25
嵐の後に- ひだかた ...自由詩6*16-8-25
キリン- もっぷ自由詩2*16-8-25
ふたつの音- るるりら自由詩7*16-8-20
夕空の下の道- もっぷ自由詩6*16-8-18
闇と盃- ただのみ ...自由詩6*16-8-17
からっぽの空- 梅昆布茶自由詩316-8-17
空電歌謡は奈落のまぼろし- 高原漣自由詩3*16-8-17
コンセント抜けております蝉時雨- 北大路京 ...俳句316-8-12
- 朧月自由詩116-8-9
原始のままに- 梅昆布茶自由詩716-8-9
待宵草_- Lucy自由詩17*16-8-8
揺れる、瞳- 服部 剛自由詩316-8-8
八月のさようなら- たま自由詩14*16-8-6
百合- るるりら自由詩12*16-8-2
星のない空を描いた五線譜にこちらをじっと見るフェルマータ- 北大路京 ...短歌216-8-1
_- ズー自由詩3*16-8-1
魚を胸に抱いて- 黒髪自由詩3*16-7-31
夏キョウ気- ひだかた ...自由詩316-7-31
明日は傘- 黒髪自由詩1*16-7-30
夏と雨の短詩・五編- ただのみ ...自由詩11*16-7-27
君のことを書くのはこれでおしまいにする- かんな自由詩12*16-7-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115