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海上花火が鏡のような内浦に映えると
あいちゃんは漁港へと走り出す
地べたに残された線香花火があと三本
 
 
 
八つまわって生まれ年には
かざぐるまで遊びます
昔からそういうこ ....
  


あの日の雨は
もう降らないのかもしれない
もう降っているのかもしれない



明日
海を見にいこうと思う
海を、見にいこうと思う



辞書の文字が夕焼けに溶け ....
   
僕のさみしい夢を
獏は食べててくれたのかな

獏のさみしい夢を
僕は食べてたのかな

今日
どうしてここにいるのかな


  
    
 三丁目の角を曲がったところで、ふと君の
匂いを感じたとき、なんてことないと思って
いたのに。


 電子レンジに卵を入れて、しばらく眺めて
から取り出し、破裂するかどうかを少しだけ
考 ....
  


先の夢/机の上に/長い間そのまま/
雲の隙間/照る光に沿っている


せんのゆめ
 つくえのうえに
  ながいあいだそのまま
   くものすきま
    てるひかりに ....
彼の人がああ言えば
彼の人もこう言う
輪廻転生
無限の水掛け
既の所で一服すれば
微々たる事よと

御主が情どぅ頼まりる


茜差す
一之宮
茜差す
向こう岸

明日へ明 ....
講堂前の桜が咲いても
読まれるべき人達へ
君の文章は届かずに散ってゆく

話すべきことも
聴かれるべきことも
触れるべきことも
抱きしめるべきことも
何もなく
散ってゆく

その ....
口だけじゃんと言われても、何度も、何度でも





祈りを忘れてしまう夜がいくつもあります
誰かが亡くなったことを耳にしない日はないというのに

ハンバーガーを食べながら
我が ....
ゆめのみかた
わらいかた
よろこびかた
しまいかた

わたしのしまいかた

いきた
たぶんいきた
だれにともなく
うつむかないで



わたしのしまいかた

さん ....
1

イカはものすごいとこまでも使えるらしい
と制服の君が言う
イカのものすごいとこというのが
君にとってどこまですごいことなのか
よくよく聞けば
イカの耳も使うとか


2
 ....
1

毎年この日の夜には
上原君の星が話しかけてくるはずなのに
今年は何も聞こえてこなくて

見上げても光が揺れることもなく
なあ、もう忘れちゃうよ
と、小さく嘘をついてみた ....
391

  咲くな
      まだ散るな


392
そうしたら今でもって
僕らは僕らに戻って
月はまた月になる


393
えん っていうのかな
すぐに ....
大淀の 桜桜と 待ちきれず

江田の森 一位の赤も 待ちきれず

たらちねは うつむかんでと 言ひ残し

その花も 春待ちきれず 待ちきれず
31
そのときはじめて
おじいの顔つき変わって
おかえりいいうた気がした


32
なあんお前
それぐらいのボルト交換もでけへんのか
飯は喰ったんかいな


3 ....
1
そして今僕が見ているのは 
雲から降ろされる光のはしご
指から零れ落ちる


2
あの日の雨は
もう降らないのかもしれない
もう降っているのかもしれない


 ....
くさかれて


くさかれて
 さきへさきへと
  かわりゆく
   れいわのさきへ
    てをのばすとき


きづいても
 つねにふたして
  ねむるよる
   のべのおも ....
今日のK電車はゆれる
こんな日に限って
いつも以上にゆれてる
ゆれてなんぼなんやろか
ゆらしてなんぼやろか
こころは、こころは
かっくんって
こころが、こころが、
かっくんって ....
誰が作ったのか
何のため作ったのか
何故 贋物と判ったのか

話はつきないのだけれど
人形は人形
そんなに贋物よばわりされても
と照れ笑いをしているようで

  僕らの本物 ....
痛覚レセプタ

ちょびひげのおじさん、今でもフィルムの向
こうから笑わせてくれる。拳を振っている。
誰もの幸せのために戦っている。そのときに、
必ず痛くなるものをさらけだしている。 ....
ジュブナイルジュブナイル
どうにもこうにもわしにもあんたにも
いくらおとなになってもエラでちゃって
サンショウウオにもなれへん
ジュブナイルなロートル
ロートルロートルてじぶんで ....
ポケットに
風のシールを
しのばせて
使い途など
無いほうがいい

けどそこの
あなたとあなた
そのすきま
何もないより
吹かせましょう

風の色
見えないはずの
赤、青、 ....
水玉記念日

 カラカラリン
   と卒園式
 はじめてのさよならは
   カルピスの味



あまがえる

 雨、降ってきたかとてるてるぼうず
 雨、降ってきたよとへのへのも ....
🍎 頬杖 

{引用=言葉は心を越えられないこと知っているのに
心が言葉を越えられないとうつむいてみる
それが
林檎のように沈んでゆく}


🍎 なり損ねた夜

{引用=夜十一時過 ....
顔を持たない彼らと僕らが

今朝から
新しい顔で手を振る

ほんとの顔を
ほんとに忘れたのか

その手の振り方


{引用=賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく
 ....
落ちた

りんごを拾うように

貝殻を拾うように

首を少しかしげてから

すくめるように

泣きながら寝るように

紅いほっぺたのように



文学なんてなかったころ ....
ナンモナイデスさんのAB(なかほど)さんおすすめリスト(25)
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