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静かなところに
土手か あぜ道か
そこらに
とりたてて めでたくもないが
ハーモニカの記念碑を建てよう

風が 風が吹いたなら
地球にたくわえられた音が
プァ プァ
聞こえるような
 ....
流れこむ
悲しみ
ほころび
流れこむ
幸せの素粒子レベルの胎動

風に乗った翼が
青く脈を{ルビ搏=う}ち
わたしの過去を
虚空に届ける

混沌の光子
すなわち意識の次元的産声 ....
モノを置かないでください
と張り紙のあるところに
モノを置いた

そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう

「いつもの」
そう修飾された朝は
あっ ....
若いって
苦いと
同義だよね
字も似てるし
と口に出したとき

悲しいって
美しいと
同義だよね
と言った
君を思い出した

空は平均的に青い
そしてまた世界は
からっぽに明るくなる
このいたずらな明るさの中では
何かを見分けることなど出来やしない

事象たちが書き割りのように
意識に貼り付く
歩きたい道を見いだすことも困難なの ....
しらないのですか

 しらないのですか

わたくしはもはや
すがたなきもの

たいしゃはすれども
かれはのしたの
つち
とおなじ
からだをもっているのです

しこうはすれども ....
うなじ いろじろ すべりだい
てさぐりでつかんだ ルーシー
それはそれは とても
両の手のひらのみこむ
おおきな ひかり



たとえばね
超過したねがいとか
乾いていないバス ....
もっと、もっと激しく降ればいい
雨は夜に降りこのまま私は助かるのかもしれない
夢はみない
眠ってしまったから


ばちばちと
音を立て雨が涎を垂らしつつ私を背中にそっと入ろうと


 ....
乗り出した半身
月の明かりは
雲にさえぎられていて
それでもこんなに明るい夜
君だけを
見ていられない

本当なら
目をつむったら
飛べるような気がしていた


窓を開 ....
  
  「本を読みなさい」
  

   その人はそう言って
   夕暮れて図書館が閉まるまで
   わたしの隣で静かに本を読んでいた


   映画を観なさい
   音楽を聴き ....
 口笛するけど音が出ない
 きみはうつくしい食器を洗った手で
 一枚の銀紙を折り畳む
 訊ねようとしたことを
 思い出すために
 つらい過去も思い出し泣いた
 カレンダ ....
しっとり、これは
濡れるために、素足


群れる草の土に冷たく踏み入り
行き場を失くしたことのない、
何処にも行かない、素足でした、濡れるために


こっそり、あれは ....
小さな球体のうえに
ひとり立っている
ほんのすこし歩くだけで
一周してしまう
表面は平坦で
どこにもなにもない
踏んだ部分
がすこしだけ窪む
歩いた軌跡が窪んで見える
窪んでいな ....
わが友 きみも 
魚が水のなかで
生き死にするようには
空で暮らせない鳥です
しっかり地に足をつけていますか
ライオンさんのやる気が
ゼロでしたので

わたしは舌打ちをしました


タイガーさまも同様でした
残念でした


同じくネコ科のクロヒョウくんは
動いていました

しかしなが ....
落ちてきそうな
空のあお。


透明なグラスに
いれた、

世界がひっくりかえる。
乳白色の
血を流す
草の名を忘れてしまい
野原にからだをうずめた

満天の星の鎮魂歌を
あすの朝の火に{ルビ焼=く}べて
壊れた時計の可燃率とともに眠る

忘却は
時を経るごとにや ....
未来はもっと不確定
気まぐれとわがまま混ぜて
形の定まらないアメーバ作った

夢は形を変えて増えていく
自分と未来は追いつかない
ひとつひとつ失われる記憶があって
それが僕らを焦らせ ....
 死にゆく蝉の声で起こされて
 夏と寝ていたと気づかされる

 まどろむ意識の中で
 シーツに潜む
 残り香を探す

 枕の隅に
 鼻を押し当てる姿は誰にも
 見つかることはなく
 ....
今日もわたしの右手はうそを紡ぎだす。
すらすらすらと動いてくれれば問題ないのに
わたしの右手は面倒で、
気分屋で、困ったものだ。
だけど、それでもわたしはわたしの右手を愛していて
わたしの物 ....
あの日を境に
世界は明らかに下り坂に入ったんだ
たとえばさ

えらい人が逮捕される時ってあるでしょう?
あれね
時代劇の捕り物みたいに、突然いっせいに取り囲むってことは
実は ....
いつか彼の匂いを忘れることを
否定は出来ずに
私はただ台所に立って皿を洗っている
泡を水に流しては
交わした言葉の残影を何処へ置いてきてしまったのか
思い出せずに
いる

まるで
  ....
青く光るので
確かめない訳にはいかないのです

無数のことばのもとが
空気に漂って
青いちりのように舞うのです

ゆっくりと舞い降りる
無数のことばのもとが
時々青く光るのです

 ....
目を閉じてひゃく数えるあいだの
静けさがこわかった

(いーち にーい さーん)

ぼくはずるだと言われるのがいやだったから
はんぶん泣きそうになりながらゆっくりと

(しーい ごーお ....
いつもどうりのことが
ふわりとしてるので
ところどころ鋏で切って
整えてみるけれど
散らかるばかりで
ああ もうめんどうだ
自分自身もパシャパシャ切っちゃう
誕生日でも何でもないところで ....
わたし、という曲線を
無謀な指が
掌が
少しの優しさも無くなぞる


書院窓の向うでは
秋の長夜の鈴虫が
交尾の羽音で月の影絵を滲ませて


こっちにきて
こっちにきて、と ....
西に向かって
連戦錬磨の
新幹線が走る夜

各駅停車で行く
新宿に着くと
黄色い山手線が見える

それは昔のこと
今は見えない昔に
見えない色の
見えない顔して
つながらな ....
まちぜんたいをみおろせる、

たかいやまにすむ くまは

だれにもばかにされないくらい

おおきなくまになりたくて

やまのものをつぎからつぎへ

たべつづけていきました。

 ....
手は何処かで繋がってしまっている
情報のやり取りに余念が無い
高速で伝う何か暖かいものを
人が温もりと呼ぶのなら

目に映るのはサーモグラフィー
あなたが暖かいか
そうでないかだけ
私 ....
8月32日
ぼくはたしかに
そこにいたんだ
望月 ゆきさんの自由詩おすすめリスト(2609)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハーモニカの記念碑- プテラノ ...自由詩5*05-9-15
魔法使いフォトン- こしごえ自由詩10*05-9-15
修飾されない朝- たもつ自由詩4105-9-15
空、その周辺の事象- 簑田伶子自由詩27+*05-9-14
九月の黙示- 塔野夏子自由詩17*05-9-13
ユウレイ_ノ_ウタ- こしごえ自由詩14*05-9-13
やわらかいもの- オオカミ自由詩405-9-13
むらさめ- ヤギ自由詩5*05-9-13
フライト- まりょ自由詩505-9-12
十月の空を見なさい- 嘉野千尋自由詩25*05-9-12
悲しい摩擦音- カンチェ ...自由詩705-9-12
ビューティフル- A道化自由詩1905-9-12
窪んでいる- アンテ自由詩4*05-9-12
そろもん(友の話)- みつべえ自由詩705-9-11
そのような目で見ないでください- 千波 一 ...自由詩17*05-9-11
テーブル- アメウ自由詩3*05-9-11
忘却曲線- こしごえ自由詩15*05-9-11
「喪失アメーバ」- 又一自由詩405-9-10
夏の残り香- むらさき自由詩6*05-9-10
みぎてからのうそ- むくげ自由詩305-9-10
sky- umineko自由詩27+*05-9-10
「誰の」- 半知半能自由詩305-9-9
青いことば- mayaco自由詩6*05-9-9
ぼくは鬼ごっこの名人だったんだ- ベンジャ ...自由詩13*05-9-9
- tonpekep自由詩9*05-9-9
蕾ひらく- 銀猫自由詩17*05-9-9
御台場へ- あおば自由詩7*05-9-9
くまのゆめ- ブルース ...自由詩3*05-9-8
この丘を歩く温度は- りぃ自由詩305-9-8
無題- アメウ自由詩3*05-9-8

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