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君が隣にいなくなった 

という事で
分かりやすく
こころの真ん中に開いた穴

わたしの不器用な小指が
簡単に出入りするくらいの
せつない喪失感

まぶしい季節を
思い出せば ....
濃いブルーに浸食される
暗い水面に身を投げだすように
ひと呼吸おくれて
驚く
おいはぎにあう錯覚
むきだしになった敏感な部分に
そのブルーはささやく
睦言のよう

一筋の航跡は
雲 ....
あいつらの
最後のライブのDVDを
いまだに観ることができない

封も切らないまま
CDといっしょに
ラックに並んでいる

もう
とっくに終わってるってことは
知ってるけど

 ....
さようなら月の猫


あなたは猫が好きだった


猫のぬいぐるみ

猫のTシャツ

猫のマグネット

今でも大事にしてしているよ


あなたは今どうしているだろう

 ....
夢のように美しく 哀しい

きらめく空中ブランコ
この手に掴めたもの
掴めなかったもの

きらめく空中ブランコ
この春と夏とを彩った
ときめきを見送る

きらめく 宙を舞う肢体
 ....
絶えず
変化しつづける
球の上を歩いている
感じ
大事だ

毎日
サンダルはかない
スニーカー
ニューバランス

バランスはとらない
揺れるままにしておく
今ご飯を食べていな ....
洗い場には
石鹸の代わりに豆腐があった
かじると
石鹸の味がした

食卓には
冷奴の代わりに石鹸があった
かじると
やはり石鹸の味がした

豆腐はすべて食べてしまったの
と言 ....
     散乱する格子らに
     畏まって居られないらしく
     文字達が泳いでいる
     水族館にしては蒸し暑いし
     少しも苦しくない
     もともと肺呼吸がとくい ....
点と線を結んだら君がいたよ



気が付いた。

ラジオの向こうがわから

何やら ざわざわ聞こえるね

きっとそれはノイズ

ふたりが擦れた、音。


衣擦れだけが  ....
ひらいた
真っ青な夏の花、の小さな朝のこと
誰も忘れていたそれは、僕の机にあったらしくて
迷わずに僕に返還される
空に混ざれば見えなくなりそうな
僕の目は青に染まる

誰もいない部屋のこ ....
夏の空は不必要に青過ぎて
まるで現実感がない。
蝉の不協和音も陽炎も
在り来たりの遠さでしかない。
立ち止まって振り向いても
君が居ないのと同じように
希薄。


印画紙に切り取 ....
窓風に
遮断機の音
終電が出たあとに
こんな音を鳴らすのは
長距離貨物か寝台急行か
レールの隙間につまづきながら

(一日、伏せてたのかい、それはしんどかったね)

それが見知らぬ場 ....
焦らずに生きよう

吸い込んだ空気の味を確かめるように
君は口の中でその言葉を噛み砕き
ため息に混ぜて吐く

空のむこう

酸素のない宇宙空間に
君の知らない自由があるとしても
そ ....
君の
悲しみが

夏の夕立だったら
いいのに

なんて
ボクは、
無責任で


開けっ放しの
窓際に

飲みかけの
ソーダ水

、と
読みかけの
本が

 ....
書けなくなったら
書くのを止めるまでのことさ

なんてこと
言ってみたいな

言葉の神様
どうか
私を
見捨てないでください
ぼくの名前はシニ、
でも名前なんてそんなに重要なことじゃない。

その日は朝からひどい土砂降りで、
ときどき雷も鳴っていたから、
サニはとびっきり不機嫌だった。
こんな悪い日にはきっと、
 ....
くらげが浮いている
通天閣の上にくらげが浮いている
ぼくらの時代はうざいんだって

透明な短冊が
あちこちで今年も風に揺れている
お経のように整然と
願い事が綴られているけど
院ばかり ....
だって
どの午後にも
煩い色彩がありました
静けさは無く
とりわけ静かな白は無く


ぬるい絵の具にわたし
どうしたってなってゆくみたい、と
教わらなくても、 ....
きれいなあきびんを
ひろったので
ひとり
となづけた
ごしごしあらって
ちいさながらすだまをいれると
そこをころがって
からからおとをたてた
まどべにおくと
ひとりは
かぜやあ ....
−いとしさは
−追い込むために存在する


恋は坂道を
下る自転車
こころがきぃきぃと
あやういブレーキで

問題は
この下り坂が
どこまで続くのか、
という ....
なにげない
なつの ゆうぐれ

そんなに たかくは
とべやしない
ふうけいの なかの
いっこだけの てん
であるところの
わたしが

おさまりきれない
でかすぎる ゆうぐれ
あ ....
静かに夜がふけていくね
なんだかもう何もかも見失って
眠る必要なんて無いのかもしれない
それとも明日覚めなくてもいいのかもしれない

森がざわざわとゆれる
あたし、この中にとけてしまいたい ....
真夏の昼下がり
{ルビ春日通=かすがどお}りを歩いていると
ふと右手に
「東京都民戦没者・慰霊の地」
と記された入口が静かに口を開いており
吸い込まれるように足を踏み入れた

頭上の青空 ....
光の
光りはじめと共に
鳥が始まる
朝の


あと、少しなんだ
四角い窓枠がなければ、人間を忘れられる
身体がなければ、わたしを忘れられる


朝の
鳥が始 ....
戦争体験者の嘘つきども!
本当のことを言えよ
敵をやっつけてスカッとしたんだろ
アジアの解放に正義感を燃やしていたんだろ
国のために死ぬことを美しいと思っていたんだろ
俺はもう分かったんだ
 ....
鬱蒼とした山々の間
引かれたレールの上を
走る
蘇る鉄橋の
下では
おばあちゃんがこぼれる
谷川に近い公民館は
オープン
クーラーは無く
扇風機がぐるぐる
回っている
まるでお伽 ....
行きたい
夢にまで見た
あの公園に
屋号
ぶら下がるプレート
呼ばれる過去
超高速
ピカ
落ちてくる
大音響
豪雨
超高速大音響
晴れ晴れとしてすっきりして
缶ビール
超高 ....
激しい睡魔に襲われながら三日月は
いっそ雨になれば良いのにと思っていた

軒先でギターを弾きながら渡辺さんは
一昨日見た夢を何とか思い出そうとしていた

渡辺さんの「246M」をMDで聴き ....
午前10時の光が

この星の

この国の

この街角の

小さな女の子を照らしています。


午前10時の風が

この星の

この空の下の

このおもちゃ屋さんの
 ....
てとらぽっとは海につながれて
夕日が燃えて琥珀に変わるのを
見ていた

さよなら
さよなら
さよなら


駆け足で過ぎようとしている夏の
スカートの裾 ....
望月 ゆきさんの自由詩おすすめリスト(2609)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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