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近所の用水路で小さな魚を捕まえた
家にあった水槽に放し
部屋の日当たりの一番良いところに置いた
魚は黒く細っこくて
その頃のわたしは
なんとなくまだ幼かった
 
+
 
 ....
 
 
綱わたりをしていると
月がきれいだったので
僕はまっさかさまに落ちていった

形の良い吉川くんがそれを見ていて
僕らはレンガ遊びを続けた
吉川くんはレンガをちゃんと地面に積んで ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
生活のために消えゆく詩人
嵐の夜よ
おまえはもう
アイツを連れてくる事はないのか

たくさんのものを見送っていく
蒼いあなたは
さびしみを歌う
霊的なまでの美しさで
新た ....
発泡した軽石は海にぷかぷかと浮かぶので
さしずめそれは人の身体
海は空の鏡と言い得て妙
波長が合えば共鳴してくれるか
海風を真向かいにバグパイプを
水平線まで届けと
音が満ちる
そこ ....
 
掌は舟
温かくて何も運べない
体液を体中に満たして
今日も生きているみたいだ
塞ぎようのない穴から
時々漏らしながら

階段に座って
ラブソングを歌ったり
駅前の露店で
プラ ....
夜の窓を騒がして
昨日の風が行き来する
慌ただしい肉体
またたく感情
吹き流す煙草の心境に
けむりは青く
はためく

おまえのやせた背中に
描かれた
微細な地図
それから
晩の ....
月曜日
猫のくつを借りたから
塀の上で昼寝ができました
おっこちないで夢が見れたんだ

火曜日
シマウマの上着を借りたから
横断歩道とともだちになれたよ
ぼくらふたごだって誓いをたてた ....
ふたしかな水を生きて
行方のどこにも底がない


くうかんを蹴りあげて
足音を確かめる
ひかりは、
柔らかくかげを踏んで
どこか遠い国になった。



どこまでも水。
ぼく ....
手の届く範囲で
窓を開ける
遠くなった人のことを思いながら
一日を傾ける

窓枠には白い花と
手紙を添えた
白猫が通りすがりに連れて行ってくれる
そんな風景を完成させるため


 ....
景色よ、さようなら
君はいつも僕の心だった
景色は、送電線に絡みつく風
海の上にある匂い
君は特別に美しいわけじゃあないし
劇的な魅力があるわけでもない
ただ気安さと、気長な優しさとが
 ....
終わりは
すべて哀しいものだと
いつかあなたは
示したけれど

確かにわたしは
時刻をひとつなくしたけれど、

なくさなければ
始まることのなかった
時刻のなかで
わたし ....
該当する方を黒く塗って下さい。

夜中に誰かを想い、胸が熱くなることがありますか?
□はい
□いいえ

どうせ自分なんか・・・とあきらめた経験がありますか?
□はい
□いいえ

小 ....
十五年間生きてきて
恋をしたいと言っておきながら
やっぱりそんなものしたくなくて
わたし、口をつぐんでた


教室内で女の子たちは
携帯小説の話題か自分の彼氏の話をし
男の子たちは髪の ....
斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
 ....
奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
 
会議室を人が歩く
金属や樹脂などでできた
冷水機のようなものがあって
その向こうに浜松町が広がっている
どこまで行っても僕には体しかないのに
ポケットに突っ込んだはずの
手だけが見つ ....
ほどなく
空は なだめるように
いくどかのまばたきをした
何度目かの夏
もうすぐ花柄の猫たちが
砂丘のほしに
帰ってゆく

波の音
水平にひろがる
君のこきゅうと 両腕
ほど ....
胸の想いは、
薔薇色の珊瑚だよ

だから貧乏だなんて
口が裂けても
絶対に、
言ってはいけないよ

こんなふうに、
今は。
志のある人なら誰でも
・・・・とても
苦しい、時代だ ....
二重奏が聴こえる
ベースとピアノが語らい合っている
たった今、老年のピアノ教師は華やいだカードを引いてしまったらしい
指先からときめいていく旋律が、ベースのコード転回に絡んでいく
熟年のベーシ ....

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
落ちてゆく
夕陽の触り方を
知らない子どもが多い
つるりと
何のためらいもなく
なで回すと
とたんに飽きてしまう
そうして
バイバイと手をふって
見送ってしまうのだ
そんな
少し ....
切り
開いた
現れた秘密
立ち眩むきみ
ただこれが信頼を顕せるのだと知っているわたし
ここは胡桃です
安心の窮屈です
近寄れないと知っているので
この膝小僧にキスをねだるのです
目配 ....
片足を曳いて
空を登る
これは頂上から下げる予定の頭
導く、斜陽は赤く、大きく
目を伏せる、花は白く、不気味に
大きく
わたしを
きみを
祝福して
大きく散るだろう花の学術名を手探っ ....
セックスしようと思ったのはついさっきで
その相手がいないと気付いたのはもっと前だった


.
昨日スパゲッティを食べた
くるくるとフォークで麺を絡めると
ほどけそうになったので
急いで ....
 
  
父の見舞いに行くと言って家を出た
船橋までの直通の快速に乗ったのに
途中千葉駅で降りて映画を見た
アメリカのアクションものだった
無責任に人が死んでいくのが嬉しかった
夏の終わ ....
 
満員電車に乗って
家を買いに行く

途中、西洋タンポポが
みんな咲いてて
僕はそっと
保安林を抜けたのだった

その先には
どいつもこいつもの風が吹き
ふざけんなの雨が降り
 ....
 
 
かみさまという鏡のような未来は
ぽろぽろとこぼれながら
なにか悪い事を口にしかけて、
小さくなっていく産声
どうやらここは初めから
ちきゅうという
名前もないどこか遠いところ
 ....
心臓が集まるとファンタジーになる

初秋に夏をふり返る日
スパイスをスプーンいっぱいほおばるような
日常のすてきな刺激のような
心臓がより添うときを
見たような日

旅から戻ったベ ....
山陰から拳骨のように雲がわいた

ぼくの心は
あの夕暮れの雲の高さにある

ステテコ姿のじいちゃん
三輪車に乗るねえちゃんとおとうと

帰りましょう あのときへ
森陰に切れ切れのヒグ ....
望月 ゆきさんの自由詩おすすめリスト(2609)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ねむらない- たもつ自由詩72+08-11-6
月光- たもつ自由詩2508-11-3
一億年前の休日- 小川 葉自由詩2008-11-2
diva- エスカル ...自由詩5*08-11-2
緩慢する海の響鏡にして- mizu K自由詩1408-10-31
空の匂い- たもつ自由詩4308-10-29
夜の窓- オイタル自由詩2*08-10-25
カメレオン曜日- poco自由詩5*08-10-15
生き抜くために死んでいる/きんいろの森/きんいろの波- 石田 圭 ...自由詩3508-10-14
落ちる- 霜天自由詩1208-10-14
景色- HTNYSHR自由詩708-10-13
意味調べ- 千波 一 ...自由詩21*08-10-12
【アンケート】- つむじま ...自由詩12*08-10-10
アポトーシス- 笹子ゆら自由詩13*08-10-6
帰路- umineko自由詩28*08-10-6
サン/アローン- 石畑由紀 ...自由詩36*08-10-4
- たもつ自由詩33+08-10-3
くじら- はな 自由詩3208-10-1
ちゃんと御飯だった- atsuchan69自由詩30*08-10-1
Everybody_Loves_Somebody- 渡 ひろ ...自由詩18*08-9-29
せかいをいきる- 吉田ぐん ...自由詩5508-9-29
触れる- かんな自由詩31*08-9-28
篭城- 伊月りさ自由詩7*08-9-21
投身- 伊月りさ自由詩28*08-9-20
深夜メランコリー- 笹子ゆら自由詩2*08-9-16
見舞い- たもつ自由詩16+08-9-15
ペーパー・シープ(姓)- たもつ自由詩808-9-12
ひかり/音楽- 石田 圭 ...自由詩3108-9-12
おかえり- たちばな ...自由詩24*08-9-9
さよならの夕暮れ- オイタル自由詩2*08-9-8

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