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触感がどうだとかではないのです 気付いたのは

目から目 の正体は観察
点と点は繋がれても点のまま、泳げば線は切れるのでした。

離れたところから近づいて、重なって、また離れる過程
手から ....
汗ばむほどの陽光の
照り返しに遮られて
わたしはまた
前が見えない
夜のうちに拾った
指たちをつなげても
それは手にならないのだ

誰かの声の届く範囲に
いるはずなのだが
それ ....
鉄棒に細い両腕とあごを重ねて
校庭の向こう岸に
風が波になって集まるのを
見ていた

帰り道の友達は
黒い袖をはためかせ
くるくると帽子を回しながら
林の陰へ消えていった

頼りな ....
朝焼けの方角に
あなたがいることを
突然
私は思い出す

世界が
太陽にしがみつき
生きているように
そして
忘れているように

あなたを
思い出さない一日が
ひらり
乾い ....
電車はもう乗り終えた
飴の袋もからっぽ
歩き出す
足元の道はごつごつしている
日の光は花や木にばかり当たっている
ような気がする
水が飲みたい
と思った矢先に
湧き水の立て札
山深く ....
 
春が死んでいた
花びらもない
あたたかな光もない
ゼニゴケの群生する
庭の片隅で

地軸の傾きと公転は
果てしなく続き
生きていく、ということは
傲慢な恥ずかしさの
小さな積 ....
 
 
海の匂いがする
わたしが産まれてきた
昔の日のように

テレビの画面には
男のものとも女のものともわからない
軟らかな性器が映し出され
母は台所の方で
ピチャピチャと
夕 ....
よく懐いていた
私の魚
ひとつ ふたつ

朝が夜に被さるときの
ゆらり
揺れる空気に気付いて
泳ぎに出掛けました 

 (吸って) (吐く)
繰り返して
 (吸って) (吐く ....
あの頃
私は叙情の生き物で
君の全てが詩歌であった


差し出された手の平に
丁度良く収まる
この手を乗せると
合わさった部分は
いつもほの暖かく
淡い色合いの空気が
ぐるり ....
遠く月の裏側で生まれた双子は

痩せたブナの木の下で深くお祈りをする

夜にぶら下がったみずみずしい雨は二度上がり

翌朝 ひとつの名前が届いた


世界は叙情で出来ている

 ....
去勢した食用のオンドリは

オリーヴオイルの池で泳ぐ

魚釣りをしている少年が二人

その日はまさに歴史に残る日だった


およそ半世紀ぶりの雨が降ったし

デパートの子供服 ....
戦後、日本の詩人が言葉にささげた努力のほとんどを、私たちは読むことができません。
図書館に行ってもあの高い本棚にふるえてしまい読むことができません。
インターネットですら例外ではありません。

 ....
朽ちた木屑のかさなりを
踏みふみ
つづら登る春の里山

行く先々を導くように
萌える山吹
ふとした足元に
大人しくうつむく
鈴蘭の白、きみどり
ひとつひとつの
光りの具合を確かめる ....
花びらは死者
死者は孤独
遠い国の
輪廻のように

地を這いながら
眠る者
うごめくもの
見知らぬ

  その墓を暴いても
  父は目覚めない

  あるいは記憶さえ
   ....
 
 
月工場で
おじさんたちが
月を作っている
その日の形にあわせて
金属の板をくりぬき
乾いた布で
丁寧に磨いていく

月ができあがると
ロープでゆっくり引き上げる
くりぬ ....
 

純然たる君の回り続けるスカートに
くるまって君にしかわからない合図を送るから
光のつぶてで冠を編んで
この世界が、目まぐるしいこの世界が
つくづく目まぐるしいので振り返れば泥土でしか ....
 
 
街がある
人が歩いている
速度と距離がある
自動販売機に虫がとまっている
市営プールのペンキがはがれている
バス停に男男女男女
窓がある
死体がある
死体の側で泣いている人 ....
行き場のない情熱が蒸気を上げて動き出す
進め 進め 煙を上げて車輪を回せ
君の列車に僕は必ず飛び乗ろう



隠しきれない歓喜が音をたてて そこかしこに咲く
はじけろ はじけろ 散りゆく ....
 
 
雨音の中に声が聞こえる
川のせせらぎの中にも声が聞こえる

やがてそれらは
おまえの声になって
わたしの隣に立っている

雨が止んだら歩いてゆこう

おまえは声を発しない ....
また春の風が
額を過ぎた
ふっと
潮の匂いがした
ような気がする


{引用=なつかしい声}

振り向くと
海がそこまで迫る
海は光る
反射して鏡のように


指を浸すと ....
耕うん機の音がします
つくしんぼうの声がします
土が目を覚まします


春は大きな朝みたいです
田畑を耕す音は
早起きするための
目覚まし時計です







{引用 ....
しめやかな午前 /

温まらないエンジン
背負い込んで
缶コーヒー中毒者の
重い足取り

煮え切らないナビ
ぶら下げて
揮発しそうな生活者の
白い排気ガス

走れ
せめて ....
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
投げ捨てた果実の種が
ことごとく芽吹いて巨樹となり
大地を引き裂いて
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
はらわた ....
 

目の見えない猫に
少年が絵本を
読み聞かせている

まだ字はわからないけれど
絵から想像した言葉で
ただたどしく
読み聞かせている
 
猫は黙って
耳を傾けている
少年 ....
氾濫する
春の本流を立ち泳ぐ
辺りには甘い毒素が満ちていて
脳から先に侵されてゆく

あらゆる感情の結び目は解けて
それがいいことなのか
悪いことなのか
判断さえおぼつかないまま
い ....
 
 
なんちゃってグミかんで
なんちゃって空ながめてる
俺の手は乾いた床を拭いているから
床のかたまりを拭いているから
俺から離れようとしない
困ったもんだぜ
俺はすっかり歯槽膿漏で ....
 
自分に疑問を生んだ時
 
遠い記憶の波が
涙をさらっていく
なつかしむように
 
 現在
 
の私を被せて
頭の中はひたすら
ちく たく
 
白い霧をすすむ
 
 
 ....
指先に載るほどの大きさの過去を
テーブルの上に置いて目を
閉じたら 重い
液体の粒が眼窩と眼球の隙間に
散乱した
そのとき夢で見た雪深い森の中を
毛の長い野良犬が歩いているのではないかと
 ....
 
妻の笑い声で目が覚めた
夢の中でも笑いたかったのか
夢の中でしか笑えなかったのか
出会った頃のように
無邪気な声だった
揺すっても起きる気配もなく
いずれにせよ
生まれ育った故郷か ....
 
母とふたり
二両編成の列車に乗った
並んで座った
心地よい揺れに眠くなったところで
降りるように促された
小さな駅舎を出ると
一面のキリン畑だった
みな太陽の方を向いて
長い ....
望月 ゆきさんの自由詩おすすめリスト(2609)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
接近- 佐藤真夏自由詩2*09-5-19
波紋のように広がっていく- いとう自由詩9*09-5-16
鉄棒に両腕と- オイタル自由詩7*09-5-5
朝焼けの方角に- umineko自由詩3*09-5-3
- ふるる自由詩31*09-5-1
ゼニゴケ- たもつ自由詩1509-4-26
誕生日- たもつ自由詩909-4-25
めめ逃走- 佐藤真夏自由詩309-4-21
私達の美しい獣- 千月 話 ...自由詩25*09-4-15
リタのことを憶えている- 甲斐マイ ...自由詩409-4-11
wednesday- 甲斐マイ ...自由詩609-4-10
詩を詩集の外に出してあげてください- イダヅカ ...自由詩3*09-4-8
花霞- 佐野権太自由詩19+*09-4-8
うずみ野- umineko自由詩3*09-4-8
月工場- たもつ自由詩3809-4-7
光のつぶてとパッセ- 嘉村奈緒自由詩1409-4-7
- たもつ自由詩809-4-6
【春の特急列車】- つむじま ...自由詩4*09-4-6
水の声- 小川 葉自由詩209-4-3
海へ- 石瀬琳々自由詩19*09-4-2
春の機械- 小原あき自由詩8*09-3-30
AM_/_PM- nonya自由詩17*09-3-28
星型の住宅- 片野晃司自由詩26*09-3-28
絵本- たもつ自由詩3009-3-25
春乱- 佐野権太自由詩25*09-3-20
なんちゃって- たもつ自由詩909-3-19
迷った先に- 琥霙ふう ...自由詩1*09-3-18
思い出- noman自由詩609-3-18
朝方- たもつ自由詩909-3-17
水の記憶- たもつ自由詩1609-3-16

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