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言葉でなにを伝えられるのだろう?。
言葉でなにを伝えたらいいのだろう?。
言葉でなにを伝えればいいのだろう?。
言葉でなにを言えばいいのだろう?。
言葉でなにを言えるの ....
朝の駅の構内で
改札の向こうからホームの階段を上る
黒い制服の青年が障害を背負う体を傾けて
こちらに向かって歩いて来る
眼鏡の奥の瞳には
いつも光を宿らせて
不器用な歩幅を
一歩 ....
夜
知らない住宅街を
自転車で走っていたら
なんだか怖くて
気がついたら
みんなが家の前に座っていて
ああ困ったな
困ったな
そう思いながら
わたしはペダルをこぎ続けて
前から
....
みえない ことが
おおいから
きみの かんじたこと
わたしのこころにも
とどけてほしい
ないものねだりの
きみのそらの
てんきよほうさえ
ままならない
るいせきしてゆく
さまざ ....
視界の端から端まで一本の透明な線を思い描いてみる
滑らかにゆっくりと
だれもその線からこっちには入ってこないでください
梅雨入り前の風は
しっとりと
雨の色を含んで
部屋に吹きいる
私はひとり
読みかけの本をそっと置き
その匂いをかぐ
君と辿ったいくつもの夜
ふたり描いた夢のかけら
せつなく胸を締めつ ....
一人きりで抱えるならば
ただの隠し事
他の誰かと分け合った時
それを秘密と呼ぶ
羽根
白い羽根の付いたペンを持って言葉を書き連ねていこう。
眩しい光の中で怯え自分の背中に生えた羽根で自分を覆い隠していた
誰しも飛び発とうとするときは不安だ
....
君は
僕に対して沸点が低い
僕に対して
だけ
判ってないと思ってた?
ちゃんと知ってるよ
紙一重だね
許されてるか
嫌われてるか
でも僕は頭がいいので
その意味 ....
われわれは行く
海の道をつま先でなぞって
名も知らぬ船に乗って
われわれは行く
炎と水の間で
われわれの生は簡潔に揺さぶられる
誰も
海について本当のことを知らない
われわれは泳ぐ ....
男は長い間カバンの中に住んでいたが
ある日旅をすることにした
もちろんカバンを忘れなかった
昼間は旅を続け
夜になるとカバンの中で寝た
朝起きると同じ場所にいることもあったし
誰かの手 ....
雨
降ル
晴レガ
見エナイ
雨傘ガ
無イ
今
君
笑う
あたし
泣けない
笑顔が
要る
今
雨
雨は止んだよ
近づく
晴れの音
聞こえる? ....
僕は誰よりもはやく
今朝を発見したかった
遮光された窓の外を
僕の両足だけが駈けてゆく
(街と空は素顔で目覚め
朝陽からは人々の匂いがします)
ひどくどうでもいいものが僕のもとに返却された
「僕は、こんなにゴミみたいなものを貸していたんだ…」
「やっぱり気づいてなかったんだね?」
二人とも、肩の荷が下りて
世界が透明になった
あ ....
窓のお外は夕景
意味なき歌が流れる
書くことは一度死ぬこと
それを生きること
またたいた瞬間
カラスが鳴いた
時計がうめいている
時間が泣いている
もう廃人かもしれないと思う僕は
....
愛は儚いけれど
愛がある瞬間は
永遠のようです
愛の言葉は
幾度聞いても
古くはならず
季節が来るごとに
咲く花の様に
新鮮で
不規則に打つ心を
いつも安定させま ....
ミュールはおろしたて
アスファルトを蹴る
素足はまだほの白くて
スカートの裾が翻る
風は
やまない
のうぜんかずらの
つるを揺らして
ひらがなで の を描いたら
空が ....
背負うものが
不確かなものなら
その重さは
自分で決めていいらしい
うちあけることは、むつかしい
しろながすくじらが
{ルビ吼=ほ}えるとき
わたしは
ちいさく「え」と鳴く
しろつめくさが
幸せを茂らせるとき
わたしは
亡霊とかけ落ちする
....
ひとり部屋の中
あなたを想う
恋だと思っていた赤は
食べかけの林檎みたいに
淋しい音がした
教室で心くだいた
日々も過ぎ
今日はすずろな心地です。
いまや厚い雲壁の鎖はとかれ
世界はつめたく
何も教えてくれません。
それは幸いなるかな…
....
住人はとうにいなくなったらしい
不思議ときれいだ
レースのカーテンが風にふくらむ
明るいキッチンの
テーブルの上に 氷ざとうがある
グレープフルーツくらい大きい
甘い
い ....
「さよなら」
さよならの向こう岸
夜の闇にかくされて見えず
ないと思えばなくなる
来週の今頃にはまた
「衝撃のRGB」
路面電車にて
ぐらぐら揺れる
場面
(某列 ....
ひと、
ひと、ひと、に
あふれている
まちのとおりには
ひとつやふたつの感情が隠されていて
屋台のまえに立つ
....
空の青が眩し過ぎて
つい瞳を閉じてしまう
そんな風にしていつも
小さな幸せを見逃してきた
あの日の君の心さえ
信じることが出来なくて
差し伸べられた手を振り払い
今ではもう届かない場 ....
日曜の朝のイメージは白
だったのは子ども時代の名残
めざめるとそこかしこに
ラメみたいに散る朝陽
日曜日だけは
がっこうの一時間めのじかんに
テレビアニメをやっていて
だから ....
仕舞い込んだ紅茶を
いれ直して
今年はじめて来襲する
十一月の風雨に
備える
深夜十時に
飼い犬が眠りから覚め
近寄ってきた日曜日に向かって
吼える
悪夢から目覚めたように
....
わかりあえない
という
隙き間を
麻痺させるために
キスを する
まぶたを閉じるのは
酔いしれるためでなく
誰かを
明確に思い出すため
ある種の昆虫は
だ液と漆 ....
そこから先には進めないときがある
そのたびに思い出す風景があって
背中の方から温もりを感じながらも
とても不安そうな少年の瞳に
問いかけられた言葉
飲み込めないまま
風にも ....
心のしっかりしている時間が随分増えた
しかし私は揺れ続けている
「世界は海のようなものだ」
という比喩は見事だと思う
それを受け入れるなら私はその海のどこにいるのだろう
海はひとつか
海の ....
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