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義父方の祖父の従兄弟の名を忘れ日がな一日オスカルの刑
慣れもせず言う事聞かずつちふまず必死で探す猫の住む家
「ナタデココ下から読んでチェブラシカ」守りたくとも解らぬ家訓
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もっと、もっと激しく降ればいい
雨は夜に降りこのまま私は助かるのかもしれない
夢はみない
眠ってしまったから
ばちばちと
音を立て雨が涎を垂らしつつ私を背中にそっと入ろうと
....
いつだって取り分け用事はない手紙暑い夏ですお元気ですか
熱き息傍らに聞き盆送り今日の日の人毎日の君
にわか雨染み入る砂浜のごとくのどかに揺るる稲穂のごとく
便箋の印に沿い ....
サワレナイという女の子がいました
何を贈られてもそれに触れないでかなしそうに笑うので
そう呼ばれていたのです
サワレナイはある朝、さみしい夢に目を覚ましました
そして、毎朝そうやって起きていた ....
お遅うございます。
夜ですね。
昼行性の私達は眠る時間です。
今日も一日しっかりと体を弛緩させてください。
データをバラバラにして整理してください。
自分の事をずいぶんシンプルと思っていまし ....
揺れるたび
気がついて
明日を誘った夏の風
歩道に深まる僕の影
大空と
呼んでみる
ガードレールに腰掛けて
知らない翼は陽に透けて
身体気象情報をお知らせします
晴れ ....
住人はとうにいなくなったらしい
不思議ときれいだ
レースのカーテンが風にふくらむ
明るいキッチンの
テーブルの上に 氷ざとうがある
グレープフルーツくらい大きい
甘い
い ....
心のしっかりしている時間が随分増えた
しかし私は揺れ続けている
「世界は海のようなものだ」
という比喩は見事だと思う
それを受け入れるなら私はその海のどこにいるのだろう
海はひとつか
海の ....
きれいなものだけ見ていればいいよ
そう言ってくれた人の眼は溶けてなくなって
代わりにそこには何が入ったのですかと尋ねたら
寂しそうに笑ったんだ
あっけなく飛び込んでいった
プールに飛び込むみたいに嬉しそうに
星を見上げるのは星になろうとするためか
弾け飛ぶ後悔と切望のように核融合によって放出されるエネルギー波 フォトン
....
チョークの淵を遊ぶ子
意味のない歌を歌う
それはそれは怖ろしい歌
それは 怖ろしい歌
ひとつだけ覚えている言葉
「真昼の月を描きなさい
力は要りません
知恵も要りません
....
明け方は2%のおさとうと君の寝息でできている青
これから一緒に食べる朝食は今までで一番美味しい予感
夜明けにふと起きてまた眠る前に君が言ったおはようございます
この黎明だ ....
それが何だろうとは考えなかった
例えば自分の乗っている飛行機が墜落するとき
墜落という現象について考えないのと同じように
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そこに行こうとしたのではなく
他にどこへ行けばい ....
毎夜
アクセルを踏んでいる
速すぎるのだが
ブレーキのかけ方が分からない
何が加速しているのかも
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