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{引用=*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目の語 ....
ほかの季節は
ただうつろいやがて消え去るのみだが
夏だけは
爛れ朽ち果てそして亡び去るのだ
銀色の太陽が照りつける夏があり
それはもう
うち震えるほどの悲しみに満ち溢れているのだが
私には震えることが許されていない
この夏の中では
私は銀色の太陽に烈しくうたれて
鋭く濃い ....
夏が来る
とりどりの宝石が波うつような
きらめきとあざやかさを纏って夏が来る

いつもはただのフェイクとしか思えない
この生命にもすべての感情にも
夏だけは流し込んでくれる――本当だと思え ....
空は虹色に溶け
得体の知れない甘さが
いちめんに薫り立つ夏のゆうぐれだ
長い夏のゆうぐれだ
君の記憶が
水のように透明に
けれど水よりも濃い密度で滴ってきて
それは容易く
私の現在を侵 ....
そうです
世界から隠れて
潜って居られる場所が要るのです

まじりけない初期衝動とだけ
ひたすらに戯れて居られる
そんなパラダイスを
とめどなく夢見てしまいます

子どもじみているの ....
めぐっているのは
時ではない
 
願うこと求めること欲すること

知っていても
祈ることはいまだ知らないのだから
 
憧れるほどに
まなざしは遠ざかる
破滅的な情緒で
恋をする ....
夜と交わす記憶は
あらぬ方向へめくれてゆく
形の定まらない部屋に
ひとつまたひとつと
見えない炎がともってゆく

この身体のそばを通るとき
時の流れは
とまどったようにとろりと遅くなる ....
プラットフォームで 日陰のベンチに坐り
僕は詩を書いていた
いいや君への手紙だったのかもしれない

白い午後
静かな校庭のこと
いたいけな青空のこと

いいやそんなことじゃない
間奏 ....
そしてまた世界は
からっぽに明るくなる
このいたずらな明るさの中では
何かを見分けることなど出来やしない

事象たちが書き割りのように
意識に貼り付く
歩きたい道を見いだすことも困難なの ....
私の中に
午前を飼っている
白い舟がいくつか
遠く漂う午前だ
華奢な草の葉がためらいがちに揺れ
吹く風のなかに
覚束なげな青さが
消えない午前だ

もう長いこと飼っている
だからも ....
夢のように美しく 哀しい

きらめく空中ブランコ
この手に掴めたもの
掴めなかったもの

きらめく空中ブランコ
この春と夏とを彩った
ときめきを見送る

きらめく 宙を舞う肢体
 ....
夏雲がゆっくりと渡ってゆきます
手をかざしても よくは見えないけれど
僕らの記憶は 眩いあのあたりで
いまも青空にまみれて 遊んでいるんです
かなしい夏 ?


夏の首すじが
眩しい

何もすることのない午後

空気さえ発光している

しなやかな夏のゆびさきが
飽きもせずあやとりしてる

夏はあの木立のてっぺんあた ....
埃っぽい風が立つ
ざわめきの中浮かんでは消えるように
表情たちが行き交う
楽しげでも悲しげでも
逃れがたい虚ろに巣喰われたまま
とめどなく流れつづける
呼び声や歌声が
ざわめきに尾を引い ....
六月の
曖昧な空の下
白くたたずむ部屋
横たわる私の身体から
刻一刻と
鼓動がこぼれ落ちる

けだるい指で
クロニクルのページを繰る
季節は私には
いつも晩くやってくる

忘却 ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
窓辺を漂っていたスウィートピーたちは
薄れて消えてしまったよ
白いのもピンクのも薄紫のも
いつか行こうなんて云っていた
銀の門のある空中果樹園も
いつのまにかどこへやら消え失せてしまったよ
 ....
たとえば 言葉で

たとえば 眼差しや微笑みで

きみとわたしが 交わしあうのは 波紋

それはあたかも 夢のように
けれど夢よりも息づくたしかさで

波紋は交わされる

たとえ ....
緑の並木道
とおり過ぎてゆく人たちと日々たち
僕は空中歩行

さりげなく浮かぶ雲
消えては生まれてゆく
自由みたいに

風の声に沿って歩いてゆくと
いつかまたあの丘へ
そして遠くか ....
窓をつくった
何に向かって開かれればいいのかわからないまま
そしてオブジェのように空間に散らばる
さまざまなかたちや色のCHAIRS

ふと気づくと別なのに腰かけてたりする

時計はもう ....
望月 ゆきさんの塔野夏子さんおすすめリスト(21)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
四行連詩_独吟_<樹>の巻- 塔野夏子自由詩4*09-1-9
特権的終焉- 塔野夏子自由詩7*07-8-19
夏の影- 塔野夏子自由詩9*07-8-11
夏と私- 塔野夏子自由詩8*07-7-1
夏の場所- 塔野夏子自由詩21*06-6-13
Hide-and-Seek- 塔野夏子自由詩11*06-1-13
少年観覧車- 塔野夏子自由詩9*05-11-11
夜_と- 塔野夏子自由詩12*05-10-31
間奏曲- 塔野夏子自由詩12*05-9-19
九月の黙示- 塔野夏子自由詩17*05-9-13
午前を飼う- 塔野夏子自由詩26*05-9-3
サーカス- 塔野夏子自由詩11*05-8-17
夏の天辺- 塔野夏子自由詩12*05-8-9
かなしい夏- 塔野夏子自由詩20*05-7-31
- 塔野夏子自由詩8*05-6-21
午後の舟- 塔野夏子自由詩12*05-6-7
夏について- 塔野夏子自由詩27*05-5-23
灰の月- 塔野夏子自由詩11*05-5-17
波紋を交わす- 塔野夏子自由詩5*05-5-11
空中歩行- 塔野夏子自由詩5*05-4-13
CHAIRS- 塔野夏子自由詩7*05-2-19

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