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昨日テレビで
熊田Yが
俺を好きだと言った
口は動いてなかったけど
ダイレクトにわかった
彼女の気持ち

朝早く街に出て
足早に急いでいると
自転車にのぼりを立てた
作業服のおっさ ....
ひどい色をした兎だ
毛の先まで汚れて
僕はそれを抱きかかえ
洗ってやった
「あっ」
と声を上げたのは僕さ
間違えていた
汚れていたわけじゃないんだ
それは最初から
薄汚れた色だった
 ....
言葉はひかりより
遅れてやってくるから
たぶんまだ
君は粒子で
かすかな時間差の中に
小さく膨らんだり
縮んだりしているんだろう

空は淡く
まだ少し痛いから
僕は水辺にいて
円 ....
 
 
夜半から降り始めた砂が
やがて積もり
部屋は砂漠になる
はるか遠くの方からやって来た
一頭のラクダが
もうひとつのはるか遠くへと
渡っていく
わたしは椅子に腰掛け
挨拶を忘 ....
にょろにょろは横になる
どうして立っていないの
小さなおててで持ち上げちゃったら
にょっ
雪のしっぽは切れちゃいました
あらら ねえねえ
横になっててもいいんじゃないの
恐竜のしっぽって ....
なしという続きのために
削られても消えない
かけらが つながらない線に渡る
後ろ指にかけられた
時計のガラスが見送る
つむれば目が見ていく 心細い幸せ
畳みに けばだつ痛みに
染み込んで ....
このように銀河は白く
星が密集して見えるわけですが
隣り合う星どうしでも
何光年という隔たりがあって
異なる時間と空間から出発した光が
一斉に辿り着いた
奇跡的な現象なのです

例えば ....
 首なし騎士が抱えているのは
 本当に
 彼の首か
 いや違う
 あれは彼の敵の首だ
 彼自身の首がないのは
 それは彼の
 狡猾さだ

 いやいや
 あれはあくまで
 彼の首で ....
あたしな ずっと言いたいことがあったんよ
だけどな おかあちゃんは背中やった
顔を見つけるまでに 後ろむいてたから
声 かけれんかった

あたしな ずっと先に言いたかったんよ
だけどな お ....
やっと、落ち着いてきた

胸のざわめきも

暗い夜風も

今はちゃんと受け止められる

思い出すのは

高校の学園祭だよ

あの場所ではきれいな風がふいていた

僕は

 ....
こんな日もあるのだろう
まるで予定項のような
あるいは脱穀されたあとの麦のような
果てしなく無力な一日

刻み込まれたものを嫌うようにして食卓の
海老の殻をむいているとひとりでに
涙が溢 ....
ハローハロー
こちら地球から
あなたに伝えたい


ハローハロー
言葉がある方が不自由だなんて
実際は間違っている


ハローハロー
私たちは
とても便利な道具をうまく使い ....


僕はあなたに
亡霊であり
生ものであり
影であり
車であり
スプーンであり
無垢の造型であることを
求める

あなたにここにいてほしい

日々
僕は
あなたになっ ....
なんで泣いてんの
と 姉がきく
ずけずけと  真っ直ぐに見つめて
あのときもそうだった
私をみて 手をふった姉がいた

特殊クラスって言葉の意味が
わかりはじめた頃の
私には はずかし ....
何も考えずに
野原を歩きたい
たくさんの血の雨が
空のかなたから降り注いでも
傘もささずに歩きたい
本当は笑っちゃいけないんだろう
泣いちゃった方が気が楽だろうけれど
どんなにか許しをこ ....
新月の深い闇夜はいつも
晩夏の有明海を思い出す


まだ19歳のひとり旅だった

熊本長洲港から最終間際の有明フェリーに乗船し
対岸の長崎国見の多比良港に渡った

フェリーに親しげに ....
ハワイは1年に3cmずつ
日本に近づいてるんだって
と君がいう
うん、いいね
とぼくたちは笑う

9才の君が
どんなに長生きしても
せいぜい3mか、そこら
それでも
いいね、とぼく ....
射しこむ陽が壁に{ルビ日向=ひなた}を作り
そっと今を忘れるとき、想うのは
別れ際のプレゼント、忘れられた約束
または、これから出会う誰かのこと
晴れた日は
ひとりでいると少しくるしい

 ....
彼らはそれをしらない
しかし
彼らは それを する

わたしたちは
夏が好きです。
海の色が一番美しくはえる夏が
好きです。
太陽の光の中に
海辺の砂の輝く夏が好きです。

そし ....
疎遠が寂しい
メールが来ても
こわくて
返さない奴だ

すまない


なんで
好きになるか

誰か教えてくれたかな
交差点、分かれ道?
そこで目撃したのは過去でした。

ベッドの下、子猫の喉めがけて夜が鳴る

なにが始まる?
ビルが消える、君のマフラー、きわどい足

詰まる声は誰を思った?

選 ....
{引用=

私はいっつも赤いマフラーして
私はいっつも赤いヘッドフォンして
そんで黒い服ばっか着とるんやけど
それはなんでかってきかれても困ってしまう
赤はずっときみの色やし
 ....
 猫ってのは厄介だ
 初めから詩になっちゃってる

 サーカスってのもそう
 初めからそうだ

 銀蠅
 なんてのも案外
 詩になっちゃってんのかもしんない

 けど僕は
 猫の ....
五時に会社を出て車で演奏会場に向かう
吹奏音楽団に入った甥のデビュー
トロンボーン奏者として舞台に立つのだ
まだ高校生だし来春からは社会人
でも誰も止める事ができなかったデビュー
ひとめ見た ....
廊下に足だけ突き出して見張りをしている。
話し声はもちろん、足音だけでも誰だか分かったし、
名の知らぬ香水の匂いにも敏感になった。

もし、知らない奴が通ったら足をかけて転ばせてやりたい。
 ....
十二月の
さみしい水の底から
きみのささやきに
耳を澄ませる

ふるえる感情の
ひとつ ひとしずく
その波紋
その不自由

どうして人は
急ぐのだろうね
日時計の影が
伸び縮 ....
いつもにこにこしてるから
すきになった

わたしのことすきなの
ばればれだから
すきになった

冬は夜がいいね
とあなたは言う
月へのいっぽんみちを
手を繋いでてしてし歩く
町で ....
私の一生は恋人に添い遂げていたので
もはやこの世の全てに私はいない
とはつまり、恋人の視点から見た私は
恋人から遠く離れた生き者であり、
恋人が死を選び目をつむり呼吸を終えたそれから、
生き ....
場所はどこ
この僕の その匂いが
体のレモン色みたいに歩いていた

僕はたどり着こうとする道に
知らないけれど オレンジになって
きっと僕は 満月に見た
週末を歩いていたんだろう
疲れ ....
センセイも昔はガクセイだったから
センセイのセンセイがいる

センセイは今もガクセイだから
センセイのセンセイがいる

センセイは他のセンセイに
アドバイスをもらったりするので
センセ ....
唐草フウさんの自由詩おすすめリスト(3087)
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