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まっくらだったのに
その男は普通に部屋に入ってきて
箱を置いていった
その大きさは幻聴に悩む私の音域ほどもあり
身震いする
いく日もほっておいたお風呂の水を
ざぶとかけられた気分

隣 ....
死んだライオン
生きた女神
塊の溶解
反射する赤
額の皺

時間をかけてゆっくりと
育んでいくように
紐解ていくように
途中
道を間違えて
ドコかわからなくなるかもしれない
君 ....
はじまりを つげる


音がナル


呼び鈴が、きりりと奏でて


もうすぐに くる


終りをたずさえて
六月にはなにも書けない
上昇し続ける温度と
いつでも雨を隠しているような
湿度に
脅かされて
六月にはなにも書くことが出来ない
消化出来ないものを胸の内に抱えて ....
呑み込まれる
視線が揺れる
瞼の輝き
跳躍する躍動
交わる螺旋


細やかなその他

欠陥の偽り
真面目なお父さん
正確なビート

空は曇り
心は晴れ
涙は流れてはい ....
波止場から
海のある一点を眺める
船が押し詰められた
その狭量な世界では
波は波と頻繁に衝突し
あまりに不均衡なリズムを
生み出している

それはまるで
雑多な情報により
混乱を来 ....
雨の生糸で編んだ夜
街の灯りのビーズ揺れ
傘の上では獣の足音
軽やかに
六月の匂い 
たてがみやしっぽに乗って
運ばれる

鈴蘭を揺らす雨粒は
小粒のおいしいドロップス
だどもあの ....
あまりにも
その骨は白すぎるから
どうしようもなく
美しいのです

バクテリアの嘆き
コンクリートの底
ナマズの合図

美しい花を咲かせましょう
水分に富んだ
麗しの花を
綺麗 ....
サイダーは陽射しで
わたしはまなざしに
溶けてからんと音がなる

はずかしいくらいに慾をむきだしにして
蝶々が卵をうみつける
濃い影が床を一周するあいだに
わたしたちは手をつなぐ
 ....
そらを蹴って
そらを蹴って
つま先の
その先にある

ちっぽけな
ボクのうでが
鉄棒を
グンと引いて

成し遂げた
小さな充足を
夕暮れが
優しく包む

それだけで
よ ....
すべてのものが途切れた
俺は寝床で
もやのような昨日までが
流れてゆくのを眺めている
あらゆるものの
スイッチを落とした部屋は
空気の音だけが
反響して

 ....
二重世界
破裂した風船
混じる息
ドコにも行かないで

いたって
パーフェクト
純度100%
そんなのは信じられるかい?

ねぇ、
君の話を聞かせてよ
悪魔だろうと
天使だろ ....
僕が
二人、
三人、
四人、
5,6,7…

独りは書類をまとめて
独りはコピーを
独りは知識を蓄え
独りは人脈を得る
独りは体を鍛え
独りは眠る
独りは親の面倒をし、
独り ....
単純な宇宙
ぶつかる隕石
破片
散らばる
微小
塵、
芥、
混じる息
そっと

頑なに君は意思を変えない
砂時計を逆さに返す
繰り返されるあの日
あの時
学んでは
忘れ
 ....
形を為した
カタツムリ
拡散する認識を
揺れる軌跡と
ダブらせる

体温は感じられない
鈍い冷ややかさ
薄い皮一枚を剥ぎ取れば
生臭さが漂う

調子はいかがですか?
良いですか ....
この世で一番ってほどじゃないが
悲しいことそれは
生煮えのラーメン
のびきったラーメン
タイミング大事だぞ

そう人生はタイミング
そんな歌もあったような
時間を自由に操れない
だか ....
五月晴れの朝
雪が積もったら自然に落ちるように
高めに作った青い片屋根のてっぺんに
ヒキナギが二羽 歩いている
つがいでしか 見たことがなかったから
すぐ近くの電線にとまっている
カラスを ....
空が黒ずんでる時に
頭の中を覗いてくれるな
蜂の羽音が
世界の大嘘を囁いてる
慈しんでくれるな
吐き気がするほど
精一杯
そんなのは求めていない

トラックの荷台に乗り込んで
太平 ....

衣替えが近いので
冬服を夏服に入れ替えることにした
天袋の奥にしまいこんでおいた段ボール箱をおろし
夏服を一枚ずつ箪笥の引出しにおさめてゆく
最後に
去年の夏によく着ていた
さくらん ....
ばあさんが男を一人しか知らないとしても
人生の物足りなさはそこに在るのではなく
今日もやかんの熱湯をポットに注ぐことや
皺だらけの寿命の尽きるのが
再来年でも明日でも変わりはしない
そのこと ....
きき手の手首が
にぶい痛みを届けてくる
午前二時に起きて
針を持つ
からだの芯部から
花びらが
溢れて
とめどなく溢れて
殺風景な部屋を赤やピンクに
踊らせる

女は陽炎を抱えき ....
バスタブに沈むさみしさはやはりぼくの唇のふるえと共鳴する





今日も暗色に温もりのかたちを教えてもらいながら眠ることになるだろう
この手で歌うことに慣れたぼくは
いつもそれを不協 ....
朝起きて 台所のブラインドを開けると
猫が 物陰に隠れて
つたの絡まる切られた木の上の方を見ている
そこには ヒキナギのつがいが
巣をはぐくんでいるのだ
が いつもはもう チチチとさえずるの ....
日なたで
ろうそくを点しましょう

大丈夫、
それは遠目には
よくわからないから

わかるのは
あなたの顔の
おおよその向きだけ、
でも
そんなわずかな情報さえあれば
 ....
五時のサイレンが鳴ったら
みなさんおうちへ帰りましょう

わざとゆっくり歩いて帰る
うちに着くと
やかましいリビングを通り抜けて
疲れきった階段を上がり
自分の部屋に向か ....
夢は明日見たもので、
昨日見た夢はすでに
水引草の風が立つ丘に
順々に並ぶ透明な太刀魚のように
明日に向かって発射されていく
こわいこわい全てに向けて
下降していくカラスが
田んぼの土手を
はいあがる虫を食べている

田植えの前に掘りおこされ
苗が植わるように綺麗にならされる土

地中から 土と共に掘り起こされた虫が
待ち構え ....
いじわるをいわせないためには、どうしたらいいだろう







最近の話をしようとすると
思考は酷く曖昧で
断片的なものになってしまうから
こんな形をとっ ....
鳴りやまない星が
寝床に降る
重さに抱かれるように目を閉じる
もしかして
もしかして
もしかしてと鳴りながら

おなかの中を撫でられつづける
そのまま長い針がひとまわり
するまで
 ....
皆気付いてる?
嫌なんだって
嫌なんだ
全部嫌なんだ
欲しいのは
βエンドルフィン
それだけなんだろ?

そうでもない
僕は君の幸せがみたい
貴方の幸せがみたい
彼の
彼女の幸 ....
唐草フウさんの自由詩おすすめリスト(3087)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- ふるる自由詩7*10-6-9
匿名的にある美しいもの- Oz自由詩310-6-8
ベルが鳴る- 自由詩110-6-7
六月にはなにも書けない- ホロウ・ ...自由詩5*10-6-7
跳躍する躍動- Oz自由詩110-6-6
一点の波- Oz自由詩210-6-5
水の獣- ふるる自由詩7*10-6-4
白い子- Oz自由詩110-6-4
まなざし- はるな自由詩310-6-3
_さかあがり- umineko自由詩4*10-6-1
真夜中、もやのように消えた昨日までとハエトリグモの文学性に関 ...- ホロウ・ ...自由詩5*10-6-1
Double- Oz自由詩210-6-1
基礎的な体力- Oz自由詩210-5-30
シンドローム- Oz自由詩110-5-29
雨が降っているから- Oz自由詩110-5-28
タイミング- ふるる自由詩3*10-5-28
二羽と三羽- 砂木自由詩5*10-5-27
深海- Oz自由詩210-5-26
家事をするけだもの- 吉田ぐん ...自由詩21+10-5-24
糟糠- salco自由詩14+*10-5-24
溢れる、からだ…陽炎、シルエット。- たちばな ...自由詩10*10-5-22
あなたの声、ぼくの音- 15フィ ...自由詩210-5-22
ヒキナギの子- 砂木自由詩5*10-5-20
日なた- 千波 一 ...自由詩2*10-5-20
クリームシチュー- ________自由詩3*10-5-19
夢は明日見たもので- 逆島夢子自由詩210-5-18
土と虫- 砂木自由詩15*10-5-16
男女- 山中 烏 ...自由詩11+*10-5-14
- たちばな ...自由詩8*10-5-12
Ultramarine_blue_pigment- Oz自由詩110-5-12

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