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雲になった少年は
涙を流して
誰に何を
知っていてもらいたいのだろう


詩人になりたかったのは昨日のこと
今は風に流されるだけ
それだけのことに
満たされている
嬉し泣きしかでき ....
雨がふると
むかし行った遊園地の
メリーゴーラウンドをおもいだす
楽しみにしてたのに
その日は雨だった

かっぱを着て
長靴はいて
お兄ちゃんとふたりで
メリーゴーラウンドに何度 ....
なくした言葉がいくつかあって 
それを、また 
見つけだすのにあたふたなんかして 

正しい言葉 
わからないんだ 
ぼくは 


言葉は無力だと知っていて 
それで ....
これではない、
これではない、と言いながら
なにも指し示すことができず
しかしそれは確かにあるのだと言う

散り敷いた花びらかきあつめ
その手をかかげあげても
ばからしいと言う

見 ....
転がり と
あたるつぶて

見下ろし見えるのは
突っ立っている頭

頷かない頭が見返す
あぶりだす熱源の掟

ざわり と巡る血脈
口元に灯り始める気

転がらない

つぶて ....
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる

このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
 ....
喫茶店の席を立ち 
ふと足元を見下ろす 

椅子と椅子の隙間の床に 
鈍くひかる百円玉が 
恨めしそうにぼくを見ていた 

世界はいつも 
ぼくになにかを 
云っている 


 ....
まわりが
笑う
わたしは
なにが可笑しいのか
よく
わからない

まわりが
歌う
わたしは
メロディがつかめない
まわりが
傷つく
わたしのことばに

わたしは
じぶん ....
水彩画の背景を
紫の濃淡で塗りつぶしたことがある
いつも通りの'Aをもらい
わたしはそれを忘れ去る

あれは何の背景だったか

紫は
幸せのように見え
不幸せのようにも見え

甘 ....
なきたいときには なけばいい

僕たちは何かをためらうことばかり
覚えていて
ほんとうの声をなくしてしまった
声帯が震わせるものは空気
音にしかなりきれない
言葉のオブジェ
である理性 ....
点描を打ちながら
窓に・風
空に・花
見れば・雲
きん・こん・チャイム

音楽室
古いピアノふるえる
新入生たちの指
柔らか過ぎて

美術室
ももいろの花瓶が立ち上がって
春 ....
眠りをすり抜けた昨日の喪失は
ぱらり、
白いお皿への林檎と一緒に
落下して
静止する





ぱらり、ぱら、ぱら、手の平から
白いお皿へと、剥いて ....
こんなに胸がきょう
せつないのは
わたしだけなのだろうか

春の前ぶれの雨が
まるで生まれたてのたまごのような
しろいふあんと
いたたまれぬきぼうと
あたらしいよかんと

蜂の ....
朝が音とともに明けたとして
僕は目を覚ますのか
低い体温の
衣服との間にこもる
すこしの熱が
昼の街に広がっていくのか
肌の表面を右手で触る
なめらかさを見つける
夜のうちに注がれた
 ....
歌詞を忘れても歌える歌
力のない私に吹き込まれる
命の息吹

口をついてでる言葉がない時
諦めた いいわけばかりが
心地よい

でもそればかりを唱える事を許さない
新たな思いはどこか ....
さみしかったんだ
ほとんど狼みたいに毛羽立った孤独を
ずっと人の死角にかくして



宇宙に旅立ったアホウドリの飛行士の話。
最近、ようやくこの星に戻ってきた彼の話によると、
宇宙の中 ....
沈黙をファイルしつづけた理性は

つぶらな意識をふとまたたかせ

早春の空にくりひろげられる

光のハープを聴いている
美味しそうな楽しみがあったので
夫と半分こして食べた
牛乳パンのようにほんのり甘く
甘いものが大好物の夫は
半分になった楽しみを
美味しそうに食べている
その頬が幸せを含んで
ぷくり、と ....
ねぇ、死んじゃったら 
なにも見れなくなるんだよね? 
なにも伝えられなくなっちゃうんだよね? 

そこには、なにもなくなっちゃうの? 
なにも残らないの? 
天国にいくの?   ....
家に入ると
音をたてて雨が
降って来た日
僕は心を失くし
愛情の伴わない
告白をした

東京6時41分
金沢6時51分
大阪6時51分
広島7時2分
那覇7時6分

深夜のタ ....
物語は
いつからはじまったのだろう
あれは遥かふたばの記憶

いろおにの
むらさきが見つからなくて
忍びよる気配に耐え切れず
かさぶたに触れた、指先

―――ふるえていたのだ
―― ....
君に明日会えるのが
楽しみ
で そりゃもう
君に明日会ったら
嬉しみ
で そりゃもう

なんて
どうして言えないの

楽しい
にミを着せて
嬉しい
は裸のまま

うっ 寒 ....
もう、
どこからどこまでが地図だったかなんて
関係なくなって
美しいことをいうよ
きみはきみで


ごらん、
すれ違う人々の両手には、何か
約束のようなものがぶら下がっているね
 ....
皿の上に不恰好な卵焼き
違うようホットケーキだようと
いもうとがきゃんきゃん吠え立てている

味は悪くないぞいもうとよ
頭を撫でてやると
子供じゃないんだからと言って
手をぽんと払われた ....
  すこし寒い朝と
  すこし寒い夜と
  あなたはそれでいいと



  あなたは言うのでした
  かなしみはどこにもないと
  よろこびの逆はきっと
  いつか色あせてし ....
ああ
いくつもの候補があったよ
さくらとか、みかんとか、まりんとか
植物や風景が多かったかな

もう生まれてくる季節なんか
どうでもよくってね
まろんとか、こなつとか、みさきとか
次々 ....
泣きたいのに
年齢が邪魔をして泣けない
大人顔

友人の電話に
声が滲む


人はいつをもって
大人と言うのだろう

まだわからないなんて
子どもみたい


また眠れなく ....
予定のない週末に
予定を入れた


 噴水を見に行く。

それで噴水を見に出かけた
ぼんやり缶コーヒー飲んだ
マラソンする人をながめた
虹が出た
ひとりぼっちだった


予定 ....
伝わらないもんなんだろう

わかってる

この想いほどは

いつも君には届いていない





共感してみせて

大袈裟をさらして



 ....
いつか見た景色
輝く野原
「君も見たことがあるだろう?」と
耳元で聞こえたような誰かの声
「もう戻らない?」
疑問の声を心の片隅に留めたまま
今日も作業する

星はひとつでも
じっこ ....
唐草フウさんの自由詩おすすめリスト(3433)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手をつないで- 小原あき自由詩12*08-3-20
雨のコインランドリー- ふぁんバ ...自由詩10*08-3-20
返信- わら自由詩35*08-3-18
花あそび- 渦巻二三 ...自由詩1108-3-17
影しぶき- 砂木自由詩6*08-3-16
さんま- 夏野雨自由詩57+*08-3-15
百円玉_- 服部 剛自由詩6*08-3-14
だんだんひとりになっていく- ふぁんバ ...自由詩7*08-3-13
- よしおか ...自由詩9*08-3-13
少し大きな動物- kauz ...自由詩9*08-3-13
- ふるる自由詩808-3-11
本当の林檎- A道化自由詩808-3-11
春の前日- ふぁんバ ...自由詩3*08-3-10
どうしようもない春がくるからピンク- 水町綜助自由詩908-3-10
世のなかへ- 砂木自由詩8*08-3-9
プール- チグトセ自由詩14*08-3-8
透_過- 塔野夏子自由詩10*08-3-7
美味- 小原あき自由詩19*08-3-7
こころ- わら自由詩15+*08-3-7
Radio- ニカコイ自由詩13*08-3-6
うねる、時のゆくえ- 佐野権太自由詩10*08-3-4
うれしみ- 乱太郎自由詩23*08-3-4
透明船- 石田 圭 ...自由詩2908-3-4
ホットケーキ日和- 橙煙自由詩11*08-3-2
しあわせ- 草野春心自由詩208-3-2
いのちのなまえ- 佐野権太自由詩46*08-3-1
ホット・ミルク- シュガー ...自由詩11*08-2-27
予定のない週末- ふぁんバ ...自由詩11*08-2-25
約束までの約束- caleha自由詩9*08-2-25
星祭り- シュガー ...自由詩6*08-2-25

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