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夜、開け放った窓から、
しとしとと雨の水の気配、
その少し生ぬるい涼しさに、
ぼくはなんだか妙にワクワクそわそわ!
夜、その湿った夏の夜風に混じって、
青々とした草木のにおいが、
さやさや ....
ワンワン、ニャンナヤンナヤンと
ウオンワオン、ニヤオーンニャンと
以下AI翻訳をします
今は里親に溺愛されて
幸せなの
それなのに悩みがあるの?
そうなの
....
お坊様の話を聴く日
もっと大変かと思っていた坐禅
雑念だらけでいいらしい
─蝉が鳴いているなぁ
─ミルク金時が食べたいな
と、私は今、思っている。
それでいいら ....
誠実な人が好きですって
そうして人を追い詰める
誠実ってどういうの
会いに来て
三食昼寝付きマイホームを提供
とかじゃないですか
セフレになってくれとか言わない人ですって
お ....
屋根のない部屋で一人
雨にうたれながら
朝食をとっている
ご飯も僕も水浸しになって
それでも今日の活力のため
食べ続ける
新築の家だったのに
とんだ設計ミスだった
隣を見る ....
一日の縁を、刷毛でなぞるように
蜩はかなしく、ひたすらに鳴いて
いたずらに夏は強度を増し
暑さはまるで言葉を持たなかった
川魚は消え入るような息で
わずかばかりの小さな淵にうずくまってい ....
空が青い
一車線道路の縁石で
鎮座ますコーヒーの空き缶は
吹きつける生ぬるい風に
耐えている
一枚の白紙のような
灼熱の路面に立っていると
なにも見えなくなって
....
日ばかり
葉がみえない
三ツ矢サイダー塩素のプール
麦わら帽子はどこ
霧積まで
百日紅の路
消費期限ぎれ
サクマドロップスの山を
走っていた
鈍行は
線路ごとひ ....
カーテンを閉め切った
黴臭い部屋の中で
俺は自分の人生を
振り返っている
あの頃思い描いていた未来は
そんなに輝かしいものでは
なかったけれど
まさかこんなに侘しいものだとも
思っ ....
ガス燈の灯る、
光の街は
地図にない
ヴィヨンの橋影が
夜の流れに
揺らめいている
街行く人も
名を伏せた仮面のまま、
濡れた石畳の道を
忙しく
通り過ぎた
裏通りの女も ....
森はうすい木漏れ陽
誰知らず湧き水が澄みわたる
泉の
閉塞した世界に生まれる
山女魚は けして他の暮らしを知らず
夢さえもみず
泉に生きる
存在は、認識の果て
山女魚には街 ....
ゴミステーションで
水色の捨て金魚を拾った
可愛がってください
という手紙が添えてあった
水槽も金魚鉢もないから
洗濯槽で飼う
上から覗き込むと
金魚は驚いたように
奥深くに潜 ....
四角い顔によく似合う
四角い眼鏡によく似合う
視界良好よーそろそろ
まちのしかいは
眼鏡のレンズ
魚眼が見る
マサキ
まわるコンクリートから
目のはしでとらえる
四角い眼鏡が運ば ....
海の上だけが居場所
心があるのは網が続くどこか
魚たちが網目をくぐって去っても
くぐる様子を波音に伝えて
それが繰り返し鳴っている
確かなこと
いなくなった魚たち
駄目ではない
そ ....
信号機の青 と、
群青色の空が重なって
眩暈に吊られてしまいそうになる
一日の仕事が終われば
世界の一日が始まる あさぎりの夏
また朝刊二軒分ほど残ってしまった
むろんわたしの ....
きびしい、
現実の靴底に、容赦なく踏みつぶされた、
その蝶の夢の、ぐちょぐちょが、
きみの蛹をかたちづくった、
ごくありふれた、
きわめて地味で地道な蛾が、
ごくありふれた、
日常の風景 ....
運転中
不意に現れ 目の端で捉える
蔦の絡まる建物
もう、その時期か
あの夏から
幾度 高校野球が開催されたか
懲りずに毎年
十七歳の夏に引き戻され ....
山本山、下から読んでも山本山。九歳年下の友人、山本君はとてもとても大食漢で、今日はそんな彼との映画鑑賞(映画を見る前、きっとヤツはコーラとポップコーンを絶対に注文するだろうなって思っていたら、案の定、 ....
なにかを探して
なにかに追われて
胸のざわざわが何なのか分からなくて
ほんとうは知りたくなくて
ぼんやりと海がみたくなった
胸が痛くて
それがなぜか知りたくなくって
とおい夕焼けをみてい ....
七階から見下ろす階下
サイレンのなる街
駅から数分のマンション
ざわめきやノイズ
観葉植物の葉を
てに載せる
試験体と友達になって
とうめいな容器のなかで ゆっくりと呼吸 ....
発車ギリギリの電車に飛び込んだ
座れたけれどだるい
夏期講習サボってどこか遊びに行きたい
そう思いながらYOASOBIを聴いている
サラリーマンのおじさんおばさんたちも
疲れた顔してスマホを ....
アボカド
ブロッコリー
椎の木
言葉
滑り落ちていく坂道
ブランコの途中
ところにより雨
ソファーで聞いてる
包丁の音
いつもの思い出話
壊れた玩具と
無くした部品
外 ....
「それじゃ
敵に塩を送るようなもんだよ」
「先輩、そうです
塩を送って高血圧にして組織の血管を
ボロボロにしてみせますよ」
「いやいや、敵に塩を送るって
苦境にある敵をあえて助 ....
午前四時半の蒼い空
ひときわ煌めくのは金星か
身体を這う汗
....
遠くサイレンの聞こえる朝
会社の広い敷地内にある
コンビニエンスストアのごみ箱へ
がらん! 落とし込まれる
リポビタンD の空き瓶
心地よい冷気を後にして
配属先の建屋ま ....
テレビを見ながら
僕は皿洗い
君は洗濯物をたたむ
よくあるひととき
ありふれているのに
ありふれているけど
永遠に続かないことを
まだ何も起きないのに
憂いてしまう
いなくな ....
駅から出るとバスターミナルを
陽が独占する
発車して行くバスの後ろ姿へ
あつかましく輝きながら
瞼を伏せて立っているバス停の
シェルターで、高校生ぐらいだろうか
少年と少 ....
新しくないアタシが
新しいことを始めるのは とても大変で
古ぼけた部屋の中で縮こまって縮こまって
「・」になれたらいいのに と
瞼を閉じた内側に逃げ込む
けど
....
あの日
まだ遊園地があった頃
待ち合わせて出掛ける夕まずめ
武庫川に架かる橋には溢れる人
背の高いその人が
欄干横の塀に私を乗っけてくれた
スカートが風にめくれ ....
わたしはやっぱり
PARCOが好きだったんだなあと思う
むかしのPARCOが
好きだったなあと思う
津田沼PARCOには
何度も、何度も行った
アルバイトで貯めたお金で
ヒス ....
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